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  • 『(テヘランの女獅子たち)』 Marjan Kamali, 2024年 レビュー | 戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語

    『(テヘランの女獅子たち)』 Marjan Kamali, 2024年 レビュー | 戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語

    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)
    (テヘランの女獅子たち)
    Marjan Kamali, 2024年
    The Lion Women of Tehran
    333 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ テヘランに住む環境の違う二人の女の子の友情
    ✔ 大きくなったら全力で働く女性を夢見た少女たちの現実
    ✔ イランの情勢の移り変わりと、立ち向かい続ける女性たち

    ★★★★★ テヘランで戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語。大きくなったらイランの社会の役に立つのだと勉強に励む二人の少女。古い伝統と不平等な社会の間にいながら決してあきらめない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    古く強い伝統を持つペルシアの都、テヘラン。
    そこで戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語。

    この少し前にもイランの女性の小説を読んだばかり。
    こちらの方が少女の友情やその後を描いていて読みやすい内容ではあるけれど、やはりパワフル。
    1950年のテヘランで出会った二人の少女の友情。
    大きくなったらライオンの心を持つ女性となってイランの社会の役に立つのだと勉強に励む。

    しかしテヘラン大学に入学後にイランの社会は怒涛の時代に入り、彼女たちの生活は急変し夢は断たれる。
    スラム街に住むホマは活動家となり危険な人生を選び、裕福なエリーは主婦となりアメリカへ去る。
    ホマはどんなに酷い仕打ちを受けても戦い続ける、なぜか。
    彼女は、そしてイランの多くの人は希望を捨てていないからだとしか思えない。

    エリーと母親の関係も面白い。
    伝統の中で世間体の中で、でも娘のためだけに生きてきた母親と新しい世代であるエリー。
    でも伝統が悪いということではなく、どちらでも選ぶ権利があるということ。

    立て続けに読んだイランの女性を主人公とする小説、どちらも強い。
    どの道を選んでも強い心を持ち続けるのは、彼女たちは希望とイランへの愛国心を捨てていないからだと思う。
    そして小説は常に全くのでっちあげでなく現実の鏡、実際にイランには同じように戦い続ける女性と男性が今もいる。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Lion Women of Tehran" Marjan Kamali (2024) Review | Powerful story about friendship of 2 girls
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    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)
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  • 『そして、バトンは渡された』 瀬尾まいこ, 2018年 レビュー | 同じ屋根の下で愛情があれば家族

    『そして、バトンは渡された』 瀬尾まいこ, 2018年 レビュー | 同じ屋根の下で愛情があれば家族


    そして、バトンは渡された (文春文庫 せ 8-3)
    そして、バトンは渡された
    瀬尾まいこ, 2018年
    432 ページ
    2026.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 血が繋がっていたり繋がっていなかったりの家族の形
    ✔ それぞれの愛情を受けて育つ高校生が主人公
    ✔ 読みやすく心を打たれる、高校生にもぜひ

    ★★★★★ どんな形であっても家族であることは間違いない。血が繋がっている繋がっていない、一緒に暮らし同じご飯を食べること、無理したり冷めてみたりしても、そこに愛情があればうまくいく。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    油断していた。
    最初は、子供の頃から次々と親が変わり家族の形が変わる中で、自分の配偶者を見つけるっていう恋愛ものだと思ってた。
    いや、あらすじを書くとそうなんだけどここにはもっと深い愛情がある。
    
    血が繋がっていること、繋がっていないこと、お互いを大切に思い一緒に暮らすこと、同じご飯を食べること、無理したり冷めてみたりしても、そこに愛情があれば、愛し愛されていれば、うまくいく。
    
    どんな形であっても家族であることは間違いない。
    
    みんなそれぞれの形でそれぞれが幸せになれる、という幸せ。
    最後の方はじんわりと流れる涙を拭いながら、これが本屋大賞なのが痛いくらい分かるわと嘆いてしまう。
    素直に受け入れられる読みやすさなので、高校生にも読んでもらいたい。
    心に偏見が生まれる前にぜひ家族の自由な愛情の形を。
    
    
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    そして、バトンは渡された (文春文庫 せ 8-3)
    そして、バトンは渡された (文春文庫 せ 8-3)


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  • 『告白』 湊かなえ, 2008年 レビュー | 告白式ストーリーテリングの力

    『告白』 湊かなえ, 2008年 レビュー | 告白式ストーリーテリングの力



    告白
    湊かなえ, 2008年
    320 ページ
    2026.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 教師が娘はこのクラスの生徒に殺されたという告白から始まる
    ✔ それぞれの関係者からの告白という形で進む
    ✔ 人間的な弱さや嘘も絡む心理的なミステリーも

    ★★★★★
    ストーリーテリングのパワー。英語のタイトルはConfessionsつまり複数でこの複雑さを物語る。誰が真実を知っていて誰の弱みが出てきているのか。人間の弱さと怖さ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    このストーリーテリングのパワー。
    教師の告白、そして単純に娘の死の責任の追求と憎しみという一面的な物語を想像していたんだけど、英語のタイトルはConfessions、つまり複数で、そこで初めてこの本の複雑さに気づかされた。

    告白形式なので真相が分かる流れは、誰がどの部分を勘違いしているかもしくは嘘をついているかによって明らかになっていく。
    自分が知っていると踏んでいる人間の本来の姿を知っていく作業のなかで、それぞれの人間的な弱さを暴いていく。
    少年Aの弱さと少年Bの弱さと、強かったり弱かったりの多様な母親像。
    自分ならどうする、って絶対思ってしまう強い引力の一冊。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Confessions” Kanae Minato (2008) Review | Japanese school life at extreme
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    告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)


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    告白 (双葉文庫) [ 湊 かなえ ]
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  • 『ベル・ジャー』 シルヴィア・プラス, 1963年 レビュー | 繊細で普遍的な物語

    『ベル・ジャー』 シルヴィア・プラス, 1963年 レビュー | 繊細で普遍的な物語


    ベル・ジャー
    ベル・ジャー
    シルヴィア・プラス, 1963年
    The Bell Jar
    Sylvia Plath, 1963
    388 ページ
    2026.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 成長物語のモダンクラシック
    ✔ 若い女性の怒りや不安と表面的な成功とのギャップ
    ✔ 若くして死を選んだ詩人が著者の世界観

    ★★★★★ 優秀な学生のエスター、派手だけれど空虚な生活から帰宅したタイミングで精神のバランスを崩す。成功している見た目の裏でギリギリの精神状態だった若い女性の普遍的な物語。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    モダンクラシックの一冊。
    貧しい家庭でありながら優秀な学生のエスター、勉強に励みいろんな賞をもらう生活。
    すべてがうまくいっているように見えるが、ニューヨークでの派手だけれど空虚な夏の仕事体験から帰宅したタイミングで精神のバランスを崩し後半は施設での生活が始まる。

    若者に読んでほしい、とか思う反面、これを自分が10代、20代に読んでいたら衝撃がありすぎて立ち直れないかもというくらい生々しい。
    主人公の抱える説明のできない恐怖は多くの若い女性が抱えるもので、その怒り、絶望感、憎しみ、といったすべての感情は同感してしまう。
    ちゃんとしっかり生きているんだけど、ひとつの過ちですべてが流れて行ってしまう感覚。

    成功してる雰囲気とは裏腹にギリギリの精神状態という危うさ。
    著者はこの本の出版された数週間後に自殺をしているのも有名。

    1960年代に書かれたので、確かに今の社会の状況とは違うし今はあからさまな生きづらさは見えないかもしれない。
    それでも現在の女の子たちはやはり主人公と同じような違和感を抱えてるし、今後もそう簡単には変わらない。
    この本はやはり何十年も先も読まれ続けることになるであろうと思う。
    🔽 関連ページ 🔽

    English review
    “The Bell Jar” Sylvia Plath (1963) Review | Young woman and her uncertainty
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    ベル・ジャー
    ベル・ジャー (I am I am I am)


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    ベル・ジャー (I am I am I am) [ シルヴィア・プラス ]
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  • 『今月の困ったちゃん』 内田春菊, 1989年 レビュー | いつの時代も困ったちゃんだらけ 

    『今月の困ったちゃん』 内田春菊, 1989年 レビュー | いつの時代も困ったちゃんだらけ 


    今月の困ったちゃん エッセイ&漫画 (ぶんか社コミックス)
    今月の困ったちゃん
    内田春菊, 1989
    215 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 痛快なエッセイ集
    ✔ 笑いながら読める非常識人間たちとの闘い

    ★★★★☆ さらっと楽しく読めるエッセイ集。今の若いやつは、ってよく言われるけど、若いやつはいつの時代も困ったちゃんが多いんですね。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    さらっと楽しく読めるエッセイ集。
    今の若いやつは、ってよく言われるけど、若いやつはいつの時代も困ったちゃんが多いんですね。
    小さい会社とかなら洗礼を受けれるけど、今はないんですかね。
    やっぱり日本で会社員はできないわ。
    
    
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    今月の困ったちゃん エッセイ&漫画 (ぶんか社コミックス)
    今月の困ったちゃん エッセイ&漫画 (ぶんか社コミックス)


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  • 『ファザーファッカー』 内田春菊, 1995年 レビュー | 堕ちるところまで堕ちる自伝的小説 

    『ファザーファッカー』 内田春菊, 1995年 レビュー | 堕ちるところまで堕ちる自伝的小説 



    ファザーファッカー
    内田春菊, 1995
    160 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 漫画家の著者による初の小説
    ✔ 養父による性的虐待から逃れ職を転々とする自伝的長編小説

    ★★★★☆ 悲しいというよりも絶望的で、堕ちるところまで堕ちた実母と義父の元で育つ少女。逃げるという選択肢がなかなか出てこないという受け入れがたい現実も。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    「ところが、私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった。」

    暗いストーリーというのはわかっていたけど、やっぱり暗い。
    悲しいというよりも絶望的で、堕ちるところまで堕ちた実母と義父の元で育つ少女。
    被害を受けた人間にとって逃げるという選択肢がなかなか出てこないという受け入れがたい現実も。

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    ファザーファッカー (文春文庫)


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  • 『蛇にピアス』 金原ひとみ, 2003年 レビュー | 痛みの快感という生きがい 

    『蛇にピアス』 金原ひとみ, 2003年 レビュー | 痛みの快感という生きがい 


    蛇にピアス (集英社文庫)
    蛇にピアス
    金原ひとみ, 2003
    Snake and earrings
    128 ページ
    2026.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ すばる文学賞、芥川龍之介賞受賞
    ✔ 現代を生きる若者たちのつながり
    ✔ ピアスやタトゥーなどの身体改造に生きがいを求める

    ★★★★☆ 初 金原ひとみ。痛みという快感に自分のリアルを見つけた彼女。愛されたいという欲望もあるけれど、流されるままに流れるままに。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    映画も気になりつつ見ていなかったので、しかも初 金原ひとみ。

    身体改造にハマるルイとその改造の世界に既に身を置く男二人との三人の関係。
    痛みという快感に自分のリアルを見つけた彼女。
    愛されたいという欲望もあるけれど、流されるままに流れるままに。
    そしたらスプリットタンも背中の刺青も完成してしまう。
    2004年ということは援助交際というコンセプトも一般化し、タトゥーも増え始めた頃。
    見た目を変えることで自分を探しているかのような若者たちを19歳の著者が若者の視点で描く、問題作といえばそうなんだろうけど問題は彼女たちの生き方ではない。
    そこにしか、痛みにしか快感を得られないだるい社会。

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    蛇にピアス (集英社文庫)
    蛇にピアス (集英社文庫)


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    蛇にピアス (集英社文庫(日本)) [ 金原 ひとみ ]
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  • 『野心のすすめ』 林真理子, 2013年 レビュー | 少女よ野心を抱け 

    『野心のすすめ』 林真理子, 2013年 レビュー | 少女よ野心を抱け 



    野心のすすめ
    林真理子, 2013
    196 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 自伝、エッセイ集
    ✔ ずっといじめられ怠け者だった著者が急に野心を抱く
    ✔ 読むとやる気になれる一冊

    ★★★★☆ 野心のある彼女の面白い自伝。とにかく強気でいること、裏で続ける努力が成功を呼ぶ。自分の人生において野心を持つことの大切さは誰も教えてくれない。自分で学びに行くしかない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    すすめといいつつ、本当は野心のある彼女の面白い自伝。

    とにかく強気でいること、そしてその裏では絶え間ない努力を続けることが運を呼び、成功を呼ぶ。
    自分に向いていることを見定め、向いていなければあっさりきっぱり捨て去る。
    そう言うことを自分の経験を踏まえて書いてあり、面白く読める一冊。

    特に女の子は小さくまとまることを強いられる日本、夢やゆとりは学校で連呼されていても、自分の人生において野心を持つことの大切さは誰も教えてくれない。
    少女諸君、でも本がある。
    こういうタイプの学びこそが読書の醍醐味。
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    野心のすすめ (講談社現代新書 2201)


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    野心のすすめ (講談社現代新書) [ 林 真理子 ]
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  • 赤パンの3冊 | #005 「母と娘」

    赤パンの3冊 | #005 「母と娘」



    「母と娘」
    いい母といい娘、近すぎて苦しい関係


    選んで気づいたけど、三冊とも日本の本ではないのに日本とその歴史に関係する本。
    故郷の長崎での出会いを想う母、在日コリアンとして家族を支える母、日本の植民地インドネシアで売春婦として生き抜いた母。
    そして彼女たちの娘たち。強い。


    1.カズオ•イシグロ
    遠い山なみの光, 1982
    A Pale View of Hills
    Kazuo Ishiguro
    183 ページ (英語)

    【おすすめポイント】
    故郷長崎の戦時中に出会った女性と娘を想う悦子。戦争の空しさと苦しみ。女たちの過去、未来、後悔。終わらない母の苦しみと降り積もる娘の苦しみの物語。
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    2.パチンコ
    ミン・ジン・リー, 2017
    Pachinko
    Min Jin Lee
    512 ページ (英語)

    【おすすめポイント】
    1910年の韓国から日本に渡った女性。在日コリアンとしての彼女の人生で絶えることなく続く苦労と小さな幸せと愛。母から娘へ続く生き方。人生はパチンコの如く。
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    3.美は傷
    エカ•クルニアワン, 2002
    Beauty is a wound
    Cantik Itu Luka
    Eka Kurniawan
    480 pages (英語)

    【おすすめポイント】
    インドネシア。この地に宿る魂の苦しみ、植民地としての過去、蔑ろにされる女性の尊厳、生きていくための手段。暴力と愛と呪い。最後の望みは醜く生まれてくれた娘。強く生きる女たちの壮大な物語。
    【amazonで見る】

    【関連ページ】
    『遠い山なみの光』 カズオ•イシグロ, 1982年 感想 | 普通の人の嫌味や僅かな悪意

    『パチンコ』 ミン・ジン・リー, 2017 感想 | 韓国から日本へ

    『美は傷』 エカ•クルニアワン, 2002年 感想 | その地に宿る魂の苦しみ
  • 『停電の夜に』 ジュンパ ラヒリ, 1999年 レビュー | 身近な人とすれ違う寂しさ 

    『停電の夜に』 ジュンパ ラヒリ, 1999年 レビュー | 身近な人とすれ違う寂しさ 



    停電の夜に
    ジュンパ ラヒリ, 1999
    Interpreter of Maladie
    Jhumpa Lahiri
    327 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ インド系アメリカ人作家の衝撃のデビュー作の短編集
    ✔ ピュリッツァー賞受賞
    ✔ 身近な人と通じ合えない感情

    ★★★★☆ 短編集で、どれも見事に寂しくなるストーリー。ちょっとだけワクワクさせて、でも最後には冷たくきつい現実にぶち当たる主人公たち。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    停電の短い時間にやっとそれぞれの秘密を打ち明ける夫婦を描く「停電の夜に」など短編集で、どれも見事に寂しくなるストーリーたち。
    インド系の作家であることを強調するかのようにほぼ全て、インド人もしくはインド系の主人公で、そうでない場合は主人公はインド人を見つめる立場にある。

    常に「インド人」をエイリアンとして、理解不能な人間であるかのように描く。

    ちょっとだけワクワクさせて、でも最後には冷たくきつい現実にぶち当たり、主人公はそれぞれ、ああそうだ、自分はただの○○に過ぎないんだ、と自覚させられる。

    ピュリツァー賞など数々の賞を受賞しているそうなのでぜひ英語で読んでみたい。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Interpreter of Maladies" Jhumpa Lahiri (1999) Review | stories that make you sad
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    停電の夜に (新潮文庫)


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    停電の夜に (新潮文庫 新潮文庫) [ ジュンパ・ラヒリ ]
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  • 『(ペルシャ人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 レビュー | 誇り高きイラン人女性の物語 

    『(ペルシャ人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 レビュー | 誇り高きイラン人女性の物語 


    The Persians: A Novel
    (ペルシャ人一家)
    Sanam Mahloudji, 2025
    The Persians
    384 ページ
    2016.02 読了
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    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 3代にわたるイラン人女性を描くデビュー作
    ✔ イラン革命前と後、アメリカ移住後のそれぞれの世界
    ✔ プライドの高い彼女たちと家族のつながり

    ★★★★★ イラン革命、テヘランに残る祖母と孫娘、アメリカにわたる残りの家族。「アメリカなんてママの宝石よりも短い歴史しかないのよ」高貴で傲慢でわがままで美しく愛らしい女性たち。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    この月は勝手に読書テーマを女性と決めて、最初に読んだのがこれ。
    パーフェクトな選択。

    イランの英雄を祖先とする由緒正しきValiat家、70年代のイラン革命で家族は二手に分かれる。
    テヘランに残る祖母と孫娘、アメリカにわたる残りの家族。
    『ペルセポリス』のあの雰囲気があるけれど、こちらもしっかりと当時のテヘランでの状況を伝える。
    つまり、表ではちゃんと髪の毛を隠す女性も違法のクラブでは性と薬物に手を染め、でも同時に政治的な活動もする、という一筋縄ではいかない現状。
    そしてアメリカへ渡った残りの家族は今度はアメリカで贅沢な生活を続けるも、こちらも酒に薬物にゴシップにまみれた現状。
    地理的に二手に分かれているうえに、1940年代のテヘランを生きた祖母と1980年代のテヘランを生きた孫娘の環境の差も浮き出てきて、まさにダイナミックな物語。

    「アメリカなんてママの宝石よりも短い歴史しかないのよ」

    それぞれの分かれた世界で生きる3世代のイラン女性たち、高貴で傲慢でわがままで美しく愛らしい女性たち。
    彼女たちの望みは、好きなように生き、好きなように愛し、好きなように捨て、それでもお互いに向き合うこと。

    世界最古といわれる文明を持つイラン、その伝統の中できちんとしたプライドの中で生きてきたイラン人女性の葛藤。
    ずっと続いてきた欧米中心の思考から少し目をそらすと複雑で圧倒的な世界が広がっていることを、特に今のご時世では知っておくべきだと思う。

    日本語はないようですが、英語は少し難しいかも、くらいのレベルです。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The Persians” Sanam Mahloudji (2025) Review | Dynamics of the women
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    The Persians: A Novel
    The Persians: A Novel (English Edition)


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    The Persians【電子書籍】[ Sanam Mahloudji ]
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  • 『女ぎらい ニッポンのミソジニー』 上野千鶴子 , 2010年 レビュー | 国をあげての家父長制 

    『女ぎらい ニッポンのミソジニー』 上野千鶴子 , 2010年 レビュー | 国をあげての家父長制 



    女ぎらい ニッポンのミソジニー
    上野千鶴子 , 2010
    392 ページ
    2018 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 日本を代表する女性学者、社会学者
    ✔ 本人たちには見えにくい日本の女性嫌悪と女性蔑視
    ✔ 具体的な例を出しての痛快な読み応えの一冊

    ★★★★★ 日本における女性嫌悪の形は変わっているんだろうけど根本は変わっていない。多くの人には分からないように理解させないように仕向けているシステム。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    上野先生のフェミニズム満載の一冊。

    ここ数年で日本における女性嫌悪の「形」は変わっているんだろうけど、根本は変わっていない。
    日本は国をあげて男性主義、というか家父長制を死守しようとする国。
    言われなくても空気を読む文化の国。
    でしゃばる者は打たれ、社会的弱者はその存在を無視され、女性はあくまで下級市民で、型にはまらない男性も下級、メディアの少女やアイドル崇拝を通じて女性を生身の人間と認めず、幼い女の子達にそれが日本で生きていく最適な生き方と教育する国。

    日本のイメージは残念ながらそうなんですよね。

    いまは女だって働けるというけれど、原因は働き手の不足という社会のニーズであり、女性の個人の選ぶ権利ではない。
    未だに多くの場合は女は働いて家事育児もする、というスタイルでつまりタスクが増えただけ。

    ちなみに当然のことながら、これと比例して家父長制から外れている男性の生きづらさが増えていく。
    例えば単純に子供といたい男性の生きづらさ、結婚したくない男性の生きづらさ、「男らしい」の鎖ですね。
    ここはしっかり理解しないとただの自己防衛に過ぎないと思うし、男vs女という無駄な形になる。

    この本のステートメントは少なくとも西欧では当たり前なこと。
    社会としては女性を一個人として見るのが当然だと伝える社会。
    色んな制限と妄想を込めた「女らしい」なんて時代遅れな言葉はもうマスコミ上では使えない国が多いのすらわからない、知らない。
    理解させないように仕向けているのが、日本の社会システム。

    フェミニズムという言葉が怖い?
    男性が無条件で女性を虐げるのがオッケーな社会の方が怖い。
    しかも男と女と対極にして白黒はっきりさせようということすら現実的ではない。
    人間はもっと複雑だから、その人がどんな人間でありどう生きていくかを社会の秩序のためだけに制御するのは限界に来てる、と思う。

    やっと変わってきてる気がする今日この頃だけど、それは著者のような人が声を上げ続けたからだとつくづく思うのです。
    
    
    
    
    
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  • 赤パンの3冊 | #004 「女性と狂気」

    赤パンの3冊 | #004 「女性と狂気」



    🔽 おすすめ本 赤パンの3冊 🔽

    「女性と狂気」
    社会の期待に添わない

    わたし赤パンが勝手に独断でテーマ別に好きな本、おすすめの本を3冊選んでまとめたページです。
    趣味が偏っていますが、きっと波長が合う人もいるはず。


    1.女が死ぬ
    松田青子, 2021
    224 ページ

    【おすすめポイント】
    タイトルからも女が強そうだけど、ただそうじゃない、怒りに溢れている。好き勝手にトイレに吐き出す。ステキ。
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    2.密やかな炎
    セレステ•イング, 2017
    Little Fires Everywhere
    Celeste Ng

    【おすすめポイント】
    女性と言っても一つの存在ではなく、社会的地位と貧富の差が女性を分け隔てる。小さな怒りの炎が彼女たちの中に生まれる。
    【関連ページ】
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    3.ダロウェイ夫人
    ヴァージニア・ウルフ, 1925
    Mrs. Dalloway
    Virginia Woolf

    【おすすめポイント】
    お上品な行動が起こりつつも、彼女の頭の中ではたくさんのことが起こっている。本当は何を考えているのか。
    【関連ページ】
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  • 『守り人シリーズ 全13巻』 上橋菜穂子, 1996年 感想 | 独特な世界観、壮大なスケール 

    『守り人シリーズ 全13巻』 上橋菜穂子, 1996年 感想 | 独特な世界観、壮大なスケール 

    🔽 基本情報 🔽
    守り人シリーズ 全13巻
    上橋菜穂子, 1996 - 2018
    2018年 読了
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    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    独特な世界観、壮大なスケール。
    女性用心棒が若き皇子を守る細部にこだわりモラルを手放さない長編ファンタジー、あっという間に読み終わりました。
    寝ても覚めても。
    児童文学というジャンルではあるけれど大人もというか私はハマりました。

    で、あとで見てみるとNHKでドラマになってたんですね。
    バルサは綾瀬はるか、イメージとは違うけど、主人公の見た目が悪いとただでさえドロドロな戦いばかりなのでテレビとしても、ね。

    やっぱり、少年から青年、帝へと成長していくチャグムをどうしても追ってしまう。
    大きくなったね、みたいな。
    戦それぞれにおいて、民の願いや犠牲が詳しく描写されていて、その丁寧さのお陰で簡単に物語にのめり込める。

    13冊、あっという間だったー!


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    守り人シリーズ(全13巻セット): 軽装版完結セット+短編集、作品集、大長編
    守り人シリーズ(全13巻セット): 軽装版完結セット+短編集、作品集、大長編


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  • 『侍女の物語』 マーガレット アトウッド, 1985年 レビュー | 女性嫌悪の最終地点ディストピア 

    『侍女の物語』 マーガレット アトウッド, 1985年 レビュー | 女性嫌悪の最終地点ディストピア 



    侍女の物語
    マーガレット アトウッド, 1985年
    The Handmaid’s Tale
    Margaret Atwood
    337 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 2017年テレビドラマ化されて再度人気
    ✔ 環境汚染などで出産率が急激に下がる近未来のSF
    ✔ タスクのためだけに存在する女と社会を支配する男

    ★★★★★ 近い未来に起こりそうなディストピア。女性嫌悪の最終地点とでも言うべきか、女性は生身の人間ではなく役割を果たすことのみを許された道具。起こりうる可能性が無きにしも非ずの怖さ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    アトウッド大ファンのカナダ人の友人に借りたんですが、当時入院中だった身には暗かった...

    近い未来に起こりそうなディストピア。
    出生率の低さが戦争をも引き起こす社会で、主人公オブフレッドは妻の分身として子供を作るという役割を割り当てられた侍女の一人。
    この地に残されたわずかな妊娠できる体を持つ女性である彼女は少し前までの自分の夫と子供との生活を忘れられずにいた。

    女性嫌悪の最終地点とでも言うべきか、女性は生身の人間ではなく役割を果たすことのみを許された道具。
    妻という存在も象徴であり、夫婦間の愛情はない。
    分析しようとすると永遠に終わりそうにないけど、この物語を80年代に書いてしまうアトウッドの才能の恐ろしさ。

    ただ、ストーリーが面白くて惹かれるだけでなく、ひょっとしたら20年後には世界はこうなってるのかも、という怖さに引き付けられる。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Handmaid's Tale" Margaret Atwood (1985) Review | Interesting yes but scary
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    侍女の物語


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  • 『小さきものたちの神』 アルンダティ ロイ, 1997年 レビュー | 感動が迫ってくるインド人作家の非線形の語り

    『小さきものたちの神』 アルンダティ ロイ, 1997年 レビュー | 感動が迫ってくるインド人作家の非線形の語り


    小さきものたちの神
    小さきものたちの神
    アルンダティ ロイ, 1997
    The God of Small Things
    Arundhati Roy, 1997
    2019.12 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ インドの作家、活動家の非線形の語り口のデビュー作
    ✔ 南インドを舞台とした伝統的な文化や家庭のあり方への問
    ✔ ブッカー賞受賞

    ★★★★★ 少し少なめに愛されていると認識する子供時代と少しずつ少しずつ壊れていく日常。その繊細な美しさに驚き憑りつかれ、読み終わって本を閉じた時にじんわりと感動が迫ってくる。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    インドの作家で、同僚にオススメしてもらったもの。
    なので全く予備知識もなく読んで、その繊細な美しさに驚いて、読み終わって本を閉じた時に、じんわりと感動が迫ってきた。

    たしかに読みづらい。
    それは事件を明確にしないまま時系列的にあちこちに飛んでいくという点と、インドの文化を知らないとついていけない部分があるという点で。
    分からない単語やコンセプトも多く、調べながらの読書。
    まさにトラウマを抱える人が、一番重要な事件を記憶の先頭に立たせるのに、その他の事についてぐるぐると思い起こすかにように話はあちらこちらへ飛んでいく。

    これがインド人(インド系でなく、インド人)女性によって書かれたという意義。
    アジア人、インド人の女性としての感覚、視点、描写は、西洋の中で生まれ育ってしまうと光ってこない。
    「不可触民」がいるという生活、母であり、女であり、邪魔者であるという生活。
    少し少なめに愛されていると認識する子供たち(双子) 、コンプレックス、差別、トラウマ、嫉妬、愛情、繋がり、禁断の愛、無。
    少しずつ少しずつ壊れていく。

    「子供たちが昼間慕う男性、母が夜に愛するその男性」という表現を含め、時に美しく時に冷たく、時に率直な表現が散りばめられていて、それを追うのが困難でもあり、この本の楽しみでもあり、取りつかれたように次のページに進んでしまう。
    さすがブッカー賞。

    これを読んで、ケーララ州に行きたくなって、実際に行ってカタカリという古典舞踊も一応見てきましたよ。

    背景がすでに日本の日常からかけ離れているので、詩的なこの本の美しさを訳すのは大変そう。
    オンラインでは日本語での定価がなさそうなので古本で探してみてください。
    イギリスではいまだに売れている本だけどやっぱり日本にはなじみがなかったのかな。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The God of Small Things" Arundhati Roy (1997) Review | Haunting, emotional, beautiful
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    小さきものたちの神
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  • 赤パンの3冊 | おすすめ #003 「元気をくれる女性たち」

    赤パンの3冊 | おすすめ #003 「元気をくれる女性たち」

    akapan book recs 003

    🔽 赤パンの3冊 セレクト🔽

    「元気をくれる女性たち」
    明日も頑張れる3冊

    わたし赤パンが勝手に独断でテーマ別に好きな本、おすすめの本を3冊選ぶページです。
    趣味が偏っていますが、きっと波長が合う人もいるはず。



    1.高慢と偏見
    ジェーン•オースティン, 1813年
    Pride and Prejudice
    Jane Austen
    367 ページ
    イギリス
    【おすすめポイント】
    お金のため結婚なんかしない。負けん気が強いエリザベス、あれだダーシーをけなすのに結局は愛を見つけ出す。古典中の古典だけどここは押さえておかないと。
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    2.ランチのアッコちゃん
    柚木麻子, 2013
    200 ページ
    【おすすめポイント】
    先輩のアッコちゃんから元気をもらう美智子。アッコちゃんの周りで起きる短編集で、食べ物を取り囲んで冷えきった東京の生活を暖めてくれる物語たち。
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    3.佐賀のがばいばあちゃん
    島田洋七, 2004
    163 ページ
    【おすすめポイント】
    ど田舎に住むおばあちゃんとの夏の思い出。貧乏でも元気と愛情と生命力にあふれているおばあちゃん、心も体も強い!何もない二人だけの生活は少年の一生の思い出になる。
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    【関連ページ】
    『高慢と偏見』ジェーン•オースティン, 1813年 感想 | お金持ちの青年を散々けなして結局結婚する

    『ランチのアッコちゃん』柚木麻子, 2013 感想 | 心を満たすランチパワー

    『佐賀のがばいばあちゃん』 島田洋七, 2004年 感想 | 大切な夏の思い出

  • 『続氷点』 三浦 綾子, 1971年 レビュー | 辛いメロドラマの続編 

    『続氷点』 三浦 綾子, 1971年 レビュー | 辛いメロドラマの続編 


    続氷点(上) (角川文庫)

    続氷点
    三浦 綾子, 1971
    768 ページ (上下 368 + 400 ページ)
    2019.06 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ シリーズ続編
    ✔ 家族に愛されずも健気に生きる少女のその後
    ✔ 北海道の厳しい冬景色が舞台

    ★★★★☆ あの辛い辛いメロドラマの氷点の続編。母の夏枝のジェラシーとエゴがもっと全面に出てきて、もっとひどい状態にもなるけどだけどやっぱり面白くて、上下巻あっという間。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    来た、あの辛い辛いメロドラマの氷点の続編。
    前回は苦しみ歪んでいない愛情を知らずにひたすら健気に生きる陽子ちゃんのストーリー。
    今回は自殺未遂後のその後の家族との生活。
    
    単純な憎さではなくて、母の夏枝のジェラシーとエゴがもっと全面に出て、さらには陽子を性的対象として見る兄と父。
    そして、産みの親とその家族。
    
    絵にかいたようなメロドラマだけど、やっぱり面白くて、上下巻あっという間に読んでしまう。
    しかしみんな自分勝手もいいところ。特に男たちは見事に。でも夏枝の僻みが一番怖い。
    最後の方はいままで暗に示されていたキリスト教の教えもしっかりと絡まってきて、北海道の厳しい景色とも重なり、壮大な物語となっていく。
    
    
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    続氷点(上) (角川文庫)
    続氷点(上) (角川文庫)

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  • 『荊の城』 サラ・ウォーターズ, 2002年 レビュー | 女の子二人と犯罪と愛のミステリー 

    『荊の城』 サラ・ウォーターズ, 2002年 レビュー | 女の子二人と犯罪と愛のミステリー 


    荊の城 上 (創元推理文庫)
    荊の城
    サラ・ウォーターズ, 2002
    Fingersmith
    Sarah Waters
    2020.10 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 自身もレズビアンの英作家の犯罪ミステリー
    ✔ ヴィクトリア朝のロンドンの下町のスリの娘と令嬢の恋愛
    ✔ 韓国で「お嬢さん」として映画化

    ★★★★★ ある令嬢のメイドとなり騙すつもりが二人の関係は深まっていく。ちょっとずつ始まる狂気。騙し騙され、また騙され。女の子二人と犯罪と愛、面白くないわけがない。韓国で映画化。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    パク・チャヌク監督の韓国映画「お嬢さん」の原作。
    と前置きしているいうことはつまり私は先に映画を見てしまったんです。
    映画は映画ですごかったのでどうしても原作をということで。

    詐欺を生業とする「家族」の孤児スウは次の大掛かりな詐欺のためにとある令嬢の下でメイドとして雇ってもらうが、彼女たちの関係はどんどん深まっていく。

    映画では叔父は浮世絵を集めているけれど本では書物、言葉。
    それに象徴されるかのようなことだけど当然映画のほうがドラマチックな流れになるので仕方がないんですが、映画を先にみるとどうしても比べてしまう。

    だからと言って本の良さは色褪せることはない。
    世間知らずのお嬢さん、詐欺の男、ちょっとずつ始まる狂気。
    背景となるビクトリア朝のロンドンの下町なども描写も面白くて、いくつかの物語を一つの本にまとめたような。
    女の子二人、犯罪、そして愛情。

    誰が誰をだましているのか、そう来るか、と思ったらまた違った展開に、と思ったら今度はそっちか、と緊張感が続く。

    ネタバレにならないように最後に一言、彼女はただの繊細な真珠ではなく、自分自身をやっと見つけた女性として輝き始める。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Fingersmith" Sarah Waters (2002) Review | Girls in crime and in love
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    荊の城 上 (創元推理文庫)
    荊の城 上 (創元推理文庫)


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  • 『花の鎖』 湊かなえ, 2013年 レビュー | つながりが見えてくる女性たちのストーリー 

    『花の鎖』 湊かなえ, 2013年 レビュー | つながりが見えてくる女性たちのストーリー 


    花の鎖 (文春文庫 み 44-1)
    花の鎖
    湊かなえ, 2013
    368 ページ
    2020.09 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ だんだんとつながりが見えてくる女性たちのストーリー
    ✔ 花屋さんが結びつけるミステリー
    ✔ 家族のつながりと商店街のつながり

    ★★★★☆ 最初は短篇集かと思うほど、それぞれが独立してるようなんだけど、段々と繋がりが見えてくる。強い女性。強い繋がり。強いストーリーテリング。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    最初は短篇集かと思うほど、それぞれが独立してるようなんだけど、段々と繋がりが見えてくる。
    時代背景が最初は分からないので商店街の繋がりのみでは想像できないけど、後半は、なるほど、と何度も頷いてしまう。
    
    強い女性。強い繋がり。強いストーリーテリング。
    凶悪犯罪はないけど、確かにミステリー。
    そしてきっと誰もが、きんつばが食べたくなる。
    
    
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    花の鎖 (文春文庫 み 44-1)
    花の鎖 (文春文庫 み 44-1)


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  • 赤パンの3冊 | おすすめ #002 「女性と犯罪」

    赤パンの3冊 | おすすめ #002 「女性と犯罪」

    🔽 赤パンの3冊 セレクト🔽

    「女性と犯罪」
    彼女の犯罪に引き込まれる

    わたし赤パンが勝手に独断でテーマ別に好きな本、おすすめの本を3冊選ぶページです。
    趣味が偏っていますが、きっと波長が合う人もいるはず。


    BUTTER
    柚木麻子, 2017
    592 ページ
    魅力はやっぱり容疑者カジマナの強いパワー。
    マーガリンとフェミニストが嫌いなカジマナと主人公である女性記者理香との揺れ動く力関係。自分の好きに生きることの大変さ。
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    透明な螺旋
    東野圭吾, 2021
    368 ページ
    「今、明かされるガリレオの真実」
    表紙からも分かるように子供や家族がテーマ、それ以上はネタバレなのでいえないけど、やっぱり捻ってきてくれるのが東野圭吾。
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    黄昏の彼女たち
    サラ・ウォーターズ, 2014
    The Paying Guests
    Sarah Waters
    595ページ
    第一次大戦後で父も兄弟もなくし、ロンドン郊外で唯一の収入源として若い夫婦に部屋を貸し出すことに。そして女性は美しい妻の方に惹かれてゆく。徐々に良くない方向に。
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    【関連ページ】
    『BUTTER』柚木麻子, 2017 感想 | 自分のために幸せになる

    『透明な螺旋』東野圭吾, 2021 感想 | ガリレオの真実

    『黄昏の彼女たち』サラ・ウォーターズ, 2014 感想 | 女性二人の恋愛と犯罪




  • 『猛スピードで母は』 長嶋有, 2005年 レビュー | 強さと弱さのリアルな家族の日常 

    『猛スピードで母は』 長嶋有, 2005年 レビュー | 強さと弱さのリアルな家族の日常 


    猛スピードで母は (文春文庫)
    猛スピードで母は
    長嶋有, 2005
    110 ページ
    2020.07 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 家族ドラマの短編集
    ✔ 少女視点の親の離婚と少年視点のシングルマザーの二本
    ✔ 子供のリアルな心境の動き

    ★★★★☆ ドラマチックではないし、ふんわり系でもない家族ドラマ。リアルな日常と人には伝えにくい心情の動きや行動がそこにはある。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    二本の短編。
    ふんわり系と思っていたら、違う。
    最初のストーリーには、少女の目線からの親の離婚とその愛人のことが、
    もう一つには少年から見たシングルマザー母のことが。
    ドラマチックではないし、ふんわり系でもなく、リアルな日常と人には伝えにくい心情の動きや行動がそこにはある。
    
    初めての作家で女性かと思ったら男性だった。
    なのに女の子の心の動きや強い女性のちらりと見せる弱さの背景の動きなどが心地よい。
    
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    猛スピードで母は (文春文庫)
    猛スピードで母は (文春文庫)


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  • 『(メアリ・シーコール)』 ロン・ラムディン, 2005年 レビュー | ジャマイカ生まれの看護婦の伝記 

    『(メアリ・シーコール)』 ロン・ラムディン, 2005年 レビュー | ジャマイカ生まれの看護婦の伝記 


    Mary Seacole
    (メアリ・シーコール)
    ロン・ラムディン, 2005年
    Mary Seacole
    Ron Ramdin, 2005
    2020.07 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ジャマイカ出身の看護婦の伝記
    ✔ クリミア戦争で活躍した、ナイチンゲールと同じ時期の人物
    ✔ 近年その活動が再認識されている

    ★★★★★ ジャマイカ出身の混血の看護婦。クリミア戦争で肌の色を理由に英国ナイチンゲールに拒否されるも自費で向い戦線で兵士たちの心と身体の傷を癒す。「混血版ナイチンゲール」ではない。彼女はシーコールという一人の独立した英雄である。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    ジャマイカ出身の混血の英国人の看護婦の伝記。
    幼少期から医療や看護に携わるも混血であること、女性であることで大きく差別を受ける。
    クリミア戦争のとき英国のボランティア看護師を志願するも、白人でないことでフローレンス・ナイチンゲールに拒否される。

    それでも自分の経験と知識は役に立つと信じ、自費でクリミアに入り、ナイチンゲールたちが後方の安全なエリアで看護をしている中、戦場にかぎりなく近い場所で看護施設を設ける。
    食堂のようなビジネスを立ち上げ資金稼ぎにするという偉業。
    戦場で兵士にとってのくつろげる場所を提供し、その売り上げを兵士の身体的な傷を癒す。

    拒否られようが差別されようが、とにかく怯まない、自分の能力を最大限に使って人を助けるために生きる、すごい。

    英国人、白人である兵士たちを「息子たち」と呼び、彼らからも信頼され愛される存在になる、これはのちに彼女が破産したときに当時の兵士たちが助けたということでも証明されている。

    逆に神経質で有名なナイチンゲールの暗い部分を浮かび上がらせる話でもある。
    人手が足りないのに人種差別を優先したあとも、戦線で生き生きと兵士たちの心と体の看護に徹したシーコールを、兵士に酒を飲ませた、うるさい、と非難。
    そして英国という国もシーコールの偉業を100年近く闇に葬り、ナイチンゲールのみを全面的に「天使」化した。

    決して忘れてはいけないのはシーコールは「混血版ナイチンゲール」ではない。
    彼女はメアリ・シーコールという一人の独立した英雄である。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Mary Seacole” Ron Ramdin (2005) Review | Determination to help her "sons"
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    Mary Seacole
    Mary Seacole (Life & Times) 英語


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  • 『乳と卵』 川上未映子, 2008年 レビュー | 女性の普通をタブー視する社会への挑戦 

    『乳と卵』 川上未映子, 2008年 レビュー | 女性の普通をタブー視する社会への挑戦 


    乳と卵 (文春文庫 か 51-1)
    乳と卵
    川上未映子, 2008
    144 ページ
    2020.05 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 主人公と姉とその娘の3人の3日間
    ✔ 女であること、女の身体のことを新鮮な文体で描く
    ✔ 世界的にヒットした芥川賞受賞作

    ★★★★★ 女であること、というテーマから、具体的にツールになる身体のパーツ、女同士を見る事見られる事。実は日常茶飯事だけど、タブーになる女性の普通を、不思議な文章で表す。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    こんな作品は他にない。

    女3人の3日間。
    女であること、というテーマから、具体的に性的なツールになる胸、生殖のツールになる卵子、その過程である生理、女同士を見る事、見られる事。
    男の役割はなんなのか。
    そういう実は日常茶飯事だけど、タブーになる女性の普通を、不思議な文章で表す。
    読みにくい長文と入り混じる大阪弁で読者を惹きつけて離さない。

    本には実は2作品が収められていて、もうひとつの方は繰り返す日常の中で女性が抱く淡い希望について。

    二作品とも地に足がついていて、日常の真実を語っていて、テーマや物語は鋭いのに、文体は優しく温かい。

    世界中でファンが多い著者、私もロンドンで知って日本語で読む機会を待っていました。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Breasts and Eggs" Mieko Kawakami (2008) Review | Women's normality, society's taboo
    tag 女性主体
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    乳と卵 (文春文庫 か 51-1)
    乳と卵 (文春文庫 か 51-1)


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    乳と卵 (文春文庫) [ 川上 未映子 ]
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  • 『水銀灯が消えるまで』 東直子, 2010年 レビュー | 流れに乗って進む小さなファンタジー

    『水銀灯が消えるまで』 東直子, 2010年 レビュー | 流れに乗って進む小さなファンタジー



    水銀灯が消えるまで
    東直子, 2010
    224 ページ
    2020.05 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 歌人でもある著者の作品ー
    ✔ 事実や順番に重点を置かず雰囲気でストーリーが進む
    ✔ 小さなファンタジー

    ★★★☆☆ 廃れた遊園地をちょっと舞台にしながら、そこに集まって行く人達のそれぞれの人生、生き方。雰囲気や流れに乗ってストーリーは進む。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    短歌の人、が書いた小説。
    たしかにそういう感じ。
    事実や順番、人間関係なんかに重点を置かず、雰囲気や流れに乗って次のページへと続く。

    ある廃れた遊園地をちょっと舞台にしながら、そこに集まって行く人達のそれぞれの人生、生き方。

    ちょっとミステリアスな世界で起こる小さなストーリーたち。
    好みかと言われるとそうではないけど、一気に読んでなんとなくその世界に数時間、迷い込んでしまうようなそういう読書の時間。



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    水銀灯が消えるまで (集英社文庫)


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  • 『ティファニーで朝食を』 トルーマン カポーティ, 1958年 レビュー | 読者も彼女に恋をする

    『ティファニーで朝食を』 トルーマン カポーティ, 1958年 レビュー | 読者も彼女に恋をする



    ティファニーで朝食を
    トルーマン カポーティ, 1958
    Breakfast at Tiffany’s
    Truman Capote
    2020.05 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 華やかな若き天才作家と呼ばれた著者
    ✔ 田舎から出てきてニューヨークで自由に遊ぶ日々の女の子
    ✔ 村上春樹も翻訳

    ★★★★☆ オードリーヘップバーンの映画はみんなが知ってる。確かにこの物語に恋をする。主人公ホリーは自由奔放で実は繊細。恋するけれど、誰か彼女のことを大切にしてくれるだろうか。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    オードリーヘップバーンの映画はみんなが知ってる。
    でも映画はこんなに暗い感じだったけ?
    たぶん映画はもっと明るくしてたと思う。

    確かに、この物語に恋をする。
    主人公ホリーは自由奔放でありながらも実は繊細。
    まだ20歳の彼女は間違いを犯しながらもさっさと次へ次へと進んでいく。
    みんなが彼女を愛する、でも誰か彼女のことを大切にしてくれるだろうか。

    短編集なんだけど、日本語は村上春樹の訳とは、それは贅沢。
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    English review
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    ティファニーで朝食を (新潮文庫)


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  • 『春にして君を離れ』 アガサ・クリスティー, 1944年 レビュー | 母の苦悩を描く名作

    『春にして君を離れ』 アガサ・クリスティー, 1944年 レビュー | 母の苦悩を描く名作



    春にして君を離れ
    アガサ・クリスティー, 1944
    Absent in the Spring
    Agatha Christie, 1944
    イギリス
    336 ページ
    2020.04 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ アガサクリスティーの別名での作品
    ✔ 家族のために犠牲にしていると思う女性
    ✔ 背景はバグダットから英国への帰国の旅路

    ★★★★☆ 多くの人、特に母親が歩む道である被害者妄想というか。家族のために自分を犠牲にして、過ちを犯さないようレールを敷いてあげているのに。当時の彼女の別ペンネームの作品。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    いわゆるアガサ クリスティのミステリーではない、当時の彼女の別ペンネームの作品。

    何も知らずに読んだけど、途中からなぜこの本が面白いのかだんだんわかってくる。
    それは、多くの人が歩む道であり、たぶん母親となる女性に多いのかもしれないけど、これは被害者妄想というべきか。

    バグダッドから一人帰国する旅の途中、彼女は自分の家族について考える。
    家族のために自分を犠牲にしてやってあげてるのに、過ちを犯さないようレールを敷いてあげているのに。
    そういう独り善がり。
    さらには、夫はたしかに優しいし、優しさから、主人公が好きな事をしてもらう。
    でも最終的にそれは彼女にとっての幸せか。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
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    春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


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  • 『Unmarriageable』 ソニア・カマル, 2019年 レビュー | パキスタン版高慢と偏見 

    『Unmarriageable』 ソニア・カマル, 2019年 レビュー | パキスタン版高慢と偏見 



    Unmarriageable
    Soniah Kamal, 2019
    ソニア・カマル
    384 ページ
    2020.03 読了
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    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ パキスタン版の『高慢と偏見』
    ✔ 2000年ごろの英語の教師が主人公
    ✔ 元気でおしゃべりなパキスタンの女子たち

    ★★★★☆ まさにパキスタン版『高慢と偏見』リアルなパキスタンの若い人たちの様子、口うるさい年寄りにうんざりしながらも元気でおしゃべりなパキスタンの女子の様子が新鮮。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    パキスタン版『高慢と偏見』。まさに。

    (この時点では)まだジェーン・オースティンのオリジナルを読んでいなかったので似ている点については詳しくわからないけど、間違いなくエンターテイメントな一冊。

    パキスタン生まれでアメリカ人の著者の作品。
    もうパキスタンは独立はしているけれど、まだ大英帝国の影響は消え去ってはいない2000年頃の社会で英語の先生である若い女性が主人公。
    パキスタンの当時の様子、新旧の文化や食文化が次々と描かれそれだけでも楽しい。
    出版はアメリカだし、欧米を意識していた感じは否めないけど、欧米メディアを通さないリアルのパキスタンの若い人たちの様子、口うるさい年寄りにうんざりしながらも元気でおしゃべりなパキスタンの女子の様子が新鮮。
    きっとその辺はオリジナルと同じ感じなんだと思う。

    日本語版はないですが、英語はそんなに難しくないし、コミカルなパキスタンの様子なんてなかなか簡単に読めないので頑張る価値ありです。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Unmarriageable” Soniah Kamal, (2019) Review | Pakistani Pride and Prejudice
    オリジナル「高慢と偏見」ジェーン•オースティン
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    Unmarriageable: Pride and Prejudice in Pakistan (English Edition)


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  • 『疑惑』 松本清張, 1982年 レビュー | 人間社会って怖いミステリー

    『疑惑』 松本清張, 1982年 レビュー | 人間社会って怖いミステリー



    疑惑
    松本清張, 1982年
    212 ページ
    2020.04 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ミステリー短編集
    ✔ 世間の思い込みから生まれる疑惑
    ✔ だんだんとタイトルに意味が分かってくる

    ★★★★☆ 「疑惑」「不運な名前」の二本立て。どちらも実は不運な名前から生まれた世間一般の思い込みからどう深く知りしていくかというのが鍵。人間社会って怖い。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    「疑惑」「不運な名前」の二本立て。

    「疑惑」の方は起こってしまった事件について、鬼嫁が殺したのかしてないのか、というミステリー。
    と思っていると、段々とこのタイトル「疑惑」の本当の意味がわかってくる。

    「不運な名前」は歴史上のとある偽札事件の謎を解く、ちょっと細かい所では小難しい作品。

    どちらも、実は不運な名前から生まれた世間一般の思い込みからどう深く知りしていくかというのが鍵。
    人間社会って怖い。
    🔽 関連ページ 🔽
    tag 松本清張
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    新装版 疑惑 (文春文庫)


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  • 『コンビニ人間』 村田沙耶香, 2016年 レビュー | 平凡にも狂気あり

    『コンビニ人間』 村田沙耶香, 2016年 レビュー | 平凡にも狂気あり



    コンビニ人間
    村田沙耶香, 2016
    176 ページ
    2020.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 世界中で人気の日本の現代小説
    ✔ 36歳未婚のバイト人間の主人公が問う「普通」とは
    ✔ 芥川龍之介賞受賞

    ★★★★☆ 平凡であり狂気に満ちている。予測不能。全てがどうでもいい古倉さんのテンポが気持ちいい。そうだ、わたしはコンビニ人間であって、コンビニ人間でないとダメなんだ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    ロンドンの本屋でずっと売り上げ上位で並んでるのを見てて、やっと。
    でも例によって全く予備知識ないままだったのでちょっとびっくり。いい意味で。

    ただ単にコンビニ店員の恋愛ものと思ったら、確かにそれじゃあイギリスでバカ売れしない。

    平凡であり狂気に満ちている。

    結婚もせず、まともな就職もせず、子供も生まず、恋愛もせず。
    誰もが足を踏み入れそうになる、もしくは踏み入れてしまう「あちら側」の世界。
    彼女の前に正真正銘ダメ男が現れて、マニュアルを取り上げられてやっとわかる。
    そうだ、わたしはコンビニ人間であって、コンビニ人間でないとダメなんだ。

    全てがどうでもいい古倉さんのテンポが気持ちいい。
    切り返しが早く、ダメ男のダラダラな理論とのコントラストが明確で、次のページの展開が予測不可能。

    短いのでさっぱりスッキリ読める。私にとってはハッピーエンド。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Convenience Store Woman” Sayaka Murata (2016) Review | Ordinary yet mad
    tag 女性主体
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    コンビニ人間 (文春文庫 む 16-1)


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  • 『ジェーン・エア』 シャーロット・ブロンテ, 1847年 レビュー | ノーという女性の古典

    『ジェーン・エア』 シャーロット・ブロンテ, 1847年 レビュー | ノーという女性の古典



    ジェーン•エア
    シャーロット・ブロンテ,  1847
    Jane Eyre
    Charlotte Bronte
    2026.01 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 女性主体の英文学の古典
    ✔ 当時の社会の常識に反抗した主人公の潔さ
    ✔ ゴシック、ホラー的な要素もある恋愛小説

    ★★★★★ 一人の女性の惨めな子供時代を経て自らの手で這い上がる成長物語であり、当時のイギリスにとっての社会的なテーマが盛り沢山。狂気の女の象徴するところもとっても気になる

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    古典って避けてしまう傾向にあるけど、実はエンターテイメント性が高いものが多いんですよね。
    まあ、だからこそ何世紀も愛されるわけですが。

    この本もそう。
    ドロドロのメロドラマもあればロマンスもある。
    強い女性像のイメージがあったのでロマンス要素に関しては想像以上だった。
    一人の女性の惨めな子供時代を経て自らの手で這い上がる成長物語であり、フェミニズム満載であり、宗教の問題も、ちょっと怖めのゴシックでもあり、階級社会、人種、植民地主義などなど当時のイギリスにとっての社会的なテーマが盛り沢山。

    そして当時の批判は目に浮かぶよう。
    家父長制に服従しない女?男にノーという女?地位もなく地味な見た目のくせに?なんということでしょう。

    もちろん今日の社会では見方は変わる(といってもいまだに女のくせにという意見は無きにしも非ず)。
    彼女は男性にただ単に宝石やきれいな服を浴びるように与えられる人生は送りたくない。
    自分も対等に貢献できると確信できる日まで彼女は愛する人をも拒否し続ける。

    あと「屋根裏部屋の狂気の女」もとっても興味深い。
    当時の差別主義が隠さずに描かれており、混血の人間、黒人であるこの女は理性がなく暴力的で、高貴な白人の文明から遠ざけなければいけない。
    そしてジェーン本人はあまり怖がっても憎んでもいないというところも気になる。
    この辺りは本が出ているそうなので、いつか。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Jane Eyre” Charlotte Bronte (1847) Review | A woman who says no
    tag 女性主体
    tag フェミニズム
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    ジェーン・エア(上) (新潮文庫)


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  • 『密やかな炎』 セレステ•イング, 2017年 レビュー | 女たちの内なる怒りを描く

    『密やかな炎』 セレステ•イング, 2017年 レビュー | 女たちの内なる怒りを描く



    密やかな炎
    セレステ•イング, 2017
    Little Fires Everywhere
    Celeste Ng, 2017
    2020.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 社会的地位や家族構成の違う二つの家族
    ✔ 母親と娘の関係
    ✔ アマゾンでドラマ化

    ★★★★☆ 二つの家族、二つの逆の生き方。フェミニズムを語るときそこには常に人種や貧富の差、社会的地位、イデオロギーの違いなどが確実に存在している。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    この映像化に関わったので同僚から借りた本。

    静かにゆっくりと始まる、まさにこの原題のように小さな炎があちらこちらで生まれていく。
    二つの家族、二つの逆の生き方、異なる母親像に、異なる娘像、そして異なる運命。


    登場人物はほの女性で彼女たちの内側の怒りを描くんだけど、ここで重要なのは女性と言っても一つの存在ではなく、社会的地位と貧富の差が女性を分け隔てるということ。
    フェミニズムを語るときに重要なことは、そこには常に人種や貧富の差、社会的地位、イデオロギーの違いなどが確実に存在しているという事実。
    フェミニズムの一言でまとめられる問題じゃない。

    女性同士の問題を、なんというか心持ち分かりやすくしすぎている気がしてそこがちょっと気になるけど、でも私のいつもの屁理屈なだと思う。

    もうちょっと壊れていく感じを出していたら私の好みにもっと近づくのではと密かに思う。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Little Fires Everywhere” Celeste Ng (2017) Review | Women’s inner anger
    tag フェミニズム
    tag 女性主体
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    密やかな炎


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    密やかな炎 [ セレステ・イング ]
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  • 『最高のオバハン』 林真理子, 2017年 レビュー | 自由な女性像を女社長にみる

    『最高のオバハン』 林真理子, 2017年 レビュー | 自由な女性像を女社長にみる



    最高のオバハン
    中島ハルコの恋愛相談室
    林真理子, 2017
    240 ページ
    2025.12 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 主人公が出会う自由に生きる中年女社長の物語
    ✔ 口が悪くケチなのに憎めない社長がいやいや恋愛の相談にのる
    ✔ 真剣なというより無謀なアドバイスに笑いつつも納得

    ★★★★☆ 楽しいしエンターテイメントなので深く考えずに一緒に笑うための一冊。まあ何はなくとも、女性が自由になるにはダメ男から離れて生きるしかない。そのためにはやっぱり経済力。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    風邪だし、軽めのをどんどん読む。

    前に読んだエッセイ「運命はこうして変えなさい」がいまいちだったけど、こっちはフィクションなので林真理子節がぶっ飛んでる。

    楽しいしエンターテイメントなので深く考えずに一緒に笑う読書の仕方で。
    まあ何はなくとも、女性が自由になるにはダメ男から離れて生きるしかない。
    そのためには経済力。

    ただ率直にいうと、いや卑屈なこと言うと、日本では蔑んで自分をオバサン、オジサンと呼んだり(もちろん愛嬌とは違うレベルで)年齢を気にしすぎるし、それで笑いを誘うという感覚がどうしても気になる。
    ニュースとかでも無駄に一般人の年齢が公表されたり。
    そんなに他人の年齢が気になるのか。
    いやでも、それ自体はこの本とは関係ないんですよ、本は面白い。

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    最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室 (文春文庫)
    
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  • 『葡萄が目に染みる』林真理子, 1984年 レビュー | 現実に近い青春の緩さ

    『葡萄が目に染みる』林真理子, 1984年 レビュー | 現実に近い青春の緩さ



    葡萄が目に染みる
    林真理子, 1984
    240 ページ
    2025.12 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 片田舎の地味な女の子の青春小説
    ✔ いわゆる地味な高校時代というリアルなストーリー
    ✔ 過ぎ去る青春の切なさ

    ★★★☆☆ 片田舎の地味な女の子。それは小説や漫画にあるなにか起こりそうな雰囲気ではなく、多くの人が傍観する限りなく現実に近い空気。ちょっとしたざわめき、周囲のちょっとしたセコさ、自分のセコさ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    キラキラしない青春の物語。

    片田舎の地味な女の子。
    できるだけ存在を隠すようにしたり、好きでもない子と親友になったり、そして圧倒的なスターと言える学生を全校生徒と共に見つめる、という学生生活。
    それは小説や漫画にあるなにか起こりそうな雰囲気ではなく、多くの人が傍観する限りなく現実に近い空気。

    そんな高校生活にある、ちょっとしたざわめき、周囲のちょっとしたセコさ、自分のセコさを細かく描いている。
    片田舎の学生生活は過ぎ去ったあとに懐かしさと共にちょっと切なくなったりする。

    出版から40年以上、作者が自分をかなり重ねたんだろうとも分かるけど、でも個人的だからこそ、やっぱり今読んでも読者には通じるものがある。
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    葡萄が目にしみる (角川文庫 緑 579-8)


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  • 『パチンコ』 ミン・ジン・リー, 2017年 レビュー | 韓国から日本へ渡る女性のストーリー

    『パチンコ』 ミン・ジン・リー, 2017年 レビュー | 韓国から日本へ渡る女性のストーリー



    Pachinko
    Min Jin Lee, 2017
    パチンコ
    ミン・ジン・リー
    512 ページ
    2021.10 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 1910年の韓国から日本に渡った主人公
    ✔ 家族を抱えて貧困も戦争も生き延びる母の姿
    ✔ 韓国と日本の関係と歴史が一人の女性を通じて見えてくる

    ★★★★★ 韓国から日本に渡った一人の女性、彼女の人生で絶えることなく続く苦労と小さな幸せと愛。人生はパチンコの如く。負けると決まっている勝負、なのに続けてしまう。力強いエピック。


    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    1910年の韓国から日本に渡った一人の女性、彼女の人生で耐えることなく続く苦労と小さな幸せ。

    一人の女性の焦点を当てることで、より戦時中のリアルな苦しみが浮かび上がり、かえって普遍的なストーリーとなっていく。
    在日コリアンの歴史、日本と韓国の歴史、もしくは日本人と韓国人の歴史といったほうが正しいのか、その関係は簡単には概要を掴めない、というのも今日もまだ続き変わり続けているから。
    戦争は間違いなく関係悪化の要素の一つだけれどそれだけでもない。

    この本はいかに一瞬の不運やタイミングの違いでその後の人生が大きく揺らされるかを豊かな表現で描く。
    アジア人でないと分かりにくいところはあると思うけれど、アメリカ出版で世界中でベストセラー(むしろ日本の反応が遅くて鈍かった)

    韓国はドラマもそうだけどストーリーテリングが上手。
    ドラマチックな流れで、でも実際に戦時中や戦後はこんなスピードで人生は流れていったんだろう。

    フェデリコ•フェリーニは、人生は祭りだというけれど、この本は、「いや、人生はパチンコだ」といっている。
    フェアじゃない。負けると決まっている勝負。それでも続けてしまう。

    AppleTVのシリーズも観てみたい。



    🔽 関連ページ 🔽

    English review “Pachinko” Min Jin Lee (2017) Review | Korean-Japanese epic
    tag 日本史
    tag 植民地主義
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    パチンコ 上 (文春文庫 り 7-1)
    
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    パチンコ 上 (文春文庫) [ ミン・ジン・リー ] 価格:1,056円(税込、送料無料) (2025/12/12時点)

  • 『(眼の中の砂)』タゴール, 1903年 レビュー | 不幸の未亡人を描くインドの傑作

    『(眼の中の砂)』タゴール, 1903年 レビュー | 不幸の未亡人を描くインドの傑作

    🔽 基本情報 🔽

    Chokher Bali
    Rabindranath Tagore, 1903
    (眼の中の砂、やっかいもの)
    ラビンドラナート・タゴール
    298 ページ
    2022.03 読了
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    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ インドの偉大な詩人タゴールによる小説
    ✔ 不幸を運ぶといわれる未亡人となった女性の半生
    ✔ 伝統的な社会の中で生きる悲しさ

    ★★★★☆ Chokher Bali、眼の中の砂、やっかい者。知り合いの家に預けられる才色兼備の未亡人、彼女はそれでも自由になりたかった。眼の中の砂は触るものすべてを乱して、いつの間にかいなくなる。不幸をテーマにした強く悲しいインドの傑作。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    初めて読んだタゴールの本はこの小説。
    インドでは有名でテレビや映画になっていて、特に最近のアイシュワリヤー・ラーイ主演のは見てみたい。

    Chokher Bali、眼の中の砂、やっかい者。
    美しい未亡人が、知り合いの家に預けられ、その家の嫁と仲良くなる。
    お互いをBaliと呼びあう仲だったけれど、才色兼備の未亡人(美しさが頂点のアイシュワリヤー・ラーイが演じる)は運命に反してでも自由になりたかった、そしてどんな手を使ってでも。

    日本人には馴染のある夫婦間、母と息子、嫁と姑、という繊細な家族の揺れ。
    そこに突如、悲しみを身にまとった美貌の未亡人がやってくるんだから、それぞれが沸々と狂っていく。
    眼の中の砂は触るものすべてを乱して、いつの間にかいなくなる。
    この身分をわきまえずに愛情も幸せも追求した悪に根元(インドでは未亡人は不吉な存在)。

    不幸をテーマにした強く悲しいインドの傑作。

    (原語はベンガル語、日本語訳は見つけられませんでした)
    🔽 関連ページ 🔽

    English review “Chokher Bali” Rabindranath Tagore, (1903) Review | Tragedy from India
    tag インド
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    Chokher Bali (English Edition) 
    
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    --
    
    
  • 『水辺にて』梨木香歩, 2006年 レビュー | カヤックで渡る水辺に見えるものたち

    『水辺にて』梨木香歩, 2006年 レビュー | カヤックで渡る水辺に見えるものたち



    水辺にて
    On the water / Off the water
    梨木香歩, 2006
    Kaho Nashiki
    249 ページ
    2021.02 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ カヤックをめぐるエッセイ集
    ✔ 動物や植物の小さな発見や驚き

    ★★★★☆ カヤックにはまった作者によるエッセイ集。その名の通り、水辺のことについて。動物や植物に詳しい作者の小さな動きや発見は読んでいてまるで水辺をさーっと通っていくよう。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    カヤックにはまった作者によるエッセイ集。
    その名の通り、水辺のことについて。

    動物や植物に詳しい作者の小さな動きや発見は読んでいてまるで水辺をさーっと通っていくよう。

    特に印象に残るものがあったというより、これを読んだらなんとなく川や池など水のあるところに行きたくなる。
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    水辺にて on the water / off the water (ちくま文庫 な 41-1)


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    水辺にて (ちくま文庫) [ 梨木香歩 ]
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  • 『(バンガロール探偵クラブ) 』ハリニ・ナジェンドラ, 2022年 レビュー | インド好きのためのミステリー

    『(バンガロール探偵クラブ) 』ハリニ・ナジェンドラ, 2022年 レビュー | インド好きのためのミステリー


    The Bangalore Detective Club
    Harini Nagendra, 2022
    (バンガロール探偵クラブ)
    ハリニ・ナジェンドラ
    292 ページ
    2022.12 読了
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    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ シリーズ第一弾
    ✔ 1920年の南インドを舞台に若い主婦が犯罪に立ち向かう
    ✔ 当時のカルチャーや南インド料理の描写も魅力

    ★★★★☆ 1920年代の南インド、新米の主婦がベンガルールの街で起こる犯罪を推理する、という可愛い感じの推理小説。街の有名スポットが色々出てきて予習になったし美味しそうな料理も出てくる。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    1920年代のインド、医者と結婚したばかりで主婦として静かな生活を送るはずの主人公が南インドのベンガルール(バンガロール)の街で起こる犯罪を推理する、という可愛い感じの推理小説。
    シリーズ物の第一弾。
    主人公Kaveriが好奇心旺盛で強くて、そうなのインドの都会の女の子ってこんな感じっていう楽しさと、権力を持つイギリス人との衝突もあったり。
    若い奥さん、主婦であっても、白い目で見られても趣味の水泳はやめないし、好きに外を歩き回る。

    著者が実は生態学者という変わった経歴なのも面白いので続編も読んでみる。

    ベンガルールの街のスポットが色々出てきて旅行予習になったし美味しそうな料理も出てくる。
    インド好きな人が軽く楽しく読める。

    英語も比較的簡単なので英語の勉強にも。

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    English review “The Bangalore Detective Club” Harini Nagendra (2022) Review | Nice mystery for India lovers
    tag インド
    tag 女性主体

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  • 『(ダージリン; インドのフェアトレード茶畑における労働と正義)』サラ・ベスキー, 2014年 レビュー | 高級茶ダージリンの現実

    『(ダージリン; インドのフェアトレード茶畑における労働と正義)』サラ・ベスキー, 2014年 レビュー | 高級茶ダージリンの現実


    The Darjeeling Distinction: Labor and Justice on Fair-Trade Tea Plantations in India (California Studies in Food and Culture Book 47)
    Sarah Besky, 2014
    (ダージリン ディスティンクション; インドのフェアトレード茶畑における労働と正義)
    サラ・ベスキー
    258 ページ
    2022.11 読了
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    日本語未出版

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    まさに探していたトピックの本。
    ダージリンのお茶と産業と労働者の関係。

    ダージリンは世界で一番高級な茶であり、世界中で知られていてステータスもある、なのになぜダージリンの労働者は貧しいのか。
    ダージリンのお茶一杯の値段はお茶を摘む仕事の女性の一日の給料より圧倒的に高い。
    高級感を売り物にするダージリンの現実は静かに隠されている。

    ダージリンやシッキム州のいわゆる広い意味でダージリン茶を作るエリアは実は最近まではインドではなかったし、18世紀に英国人が周辺の発達のためにネパールから大量の労働者を連れてきたので、人種的にもほとんどがインド人ではない。
    90年代に盛んだったグルカ運動はいまも消えたわけではないけれど、これだけ商品価値のある商品を作るダージリン、インドは、西ベンガル州は何があっても手放さない。
    グルカもネパール系の人々は何代もの間この産業を支えているのに実質的に何も所有できない、他の道も少ない、自分たちの歴史さえ曖昧になっている。
    フェアトレードの観点から言うと、フェアトレードを押し付けられるせいで現地の人間の生活はより厳しくなったとも。

    高級茶の代名詞のダージリンは現地の人々からの搾取によって支えられている。


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    English review “The Darjeeling Distinction” Sarah Besky (2014) Review | Dark side of the posh tea
    tag 東ヒマラヤ

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  • 『ガール』奥田英朗, 2009年 レビュー | 現代日本に生きる女同士の絆

    『ガール』奥田英朗, 2009年 レビュー | 現代日本に生きる女同士の絆



    ガール
    奥田英朗, 2009
    320 ページ
    2025.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 会社員の女性たちの毎日と葛藤
    ✔ 日本の男尊女卑の世界で生きるすべの女性のつながり
    ✔ 細かい嫉妬やファッションの描写もさすが

    ★★★★☆ 大変だなー、日本で会社勤めする女性。でもここの女たちは強い。そして女の味方は女だというのもいい。作者が男性であっても、女たちの細かい嫉妬やファッションを描いていて、女同士の絆を軸にしてるってのもいい。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    大変だなー、日本で会社勤めする女性。
    仕事の内容も大変なのに、男尊女卑もまかり通り、いつでも男よりも頑張って男より成果を出してないと同等にも見てもらえない。
    その中で迷惑をかけず自分の好きなようにしてると年相応にとか若作りとか、でしゃばってるとか。

    ここの女たちは強い。
    そして、女の味方は女だというのもいい。
    作者が男性であっても、女たちの細かい嫉妬やファッションを描いていて、女同士の絆を軸にしてるっていい。
    奥田英朗って読めば読むほど、いい。
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  • 『猫と女たち』群ようこ, 2009年 レビュー | 動物も女もみんな自由

    『猫と女たち』群ようこ, 2009年 レビュー | 動物も女もみんな自由



    猫と女たち
    群ようこ, 2009
    223 ページ
    2025.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 前半は猫や犬にまつわるエッセイ、後半は小説
    ✔ 度の短編集もみんな自由でみんなかわいらしい

    ★★★★☆ 前半は猫と犬のエッセイで、後半は自由な女たちの短編集。つまりみんな自由。勝手で好きなことしてるのに、ちょっと可愛げがあるので放っておけない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    前半は猫と犬のエッセイで、後半は自由な女たちの短編集。
    つまりみんな自由。

    自由に生きるペットや野良猫たちは可愛くて、私どもにぜひお世話をさせてください、とこちらからお願いしたくなる。
    そして女たちのほうもそう、勝手で好きなことしてるのに、ちょっと可愛げがあるので放っておけない。
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  • 『ランチのアッコちゃん』柚木麻子, 2013年 レビュー | 心を満たすランチパワー

    『ランチのアッコちゃん』柚木麻子, 2013年 レビュー | 心を満たすランチパワー



    ランチのアッコちゃん
    柚木麻子, 2013
    Asako Yuzuki
    200 ページ
    2025.11 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ミステリアスな会社の先輩アッコちゃんをめぐる短編集
    ✔ 会社を辞めてフードトラックをする姿にも元気をもらえる
    ✔ 美味しいご飯と素敵な先輩のパワーでちょっと幸せに

    ★★★★☆ 食べ物を取り囲んで冷えきった東京の生活を暖めてくれる物語たち。お腹と心を満たすご飯の力なめるな、笑顔で突き進む女の力なめるな。目を凝らせばそっと手を差しのべている人がいる、昨日よりちょっと幸せになれる。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    やっぱり元気をもらえた!
    アッコちゃんの周りで起きる短編集で、食べ物を取り囲んで冷えきった東京の生活を暖めてくれる物語たち。

    お腹と心を満たすご飯の力なめるな、笑顔で突き進む女の力なめるな。

    先輩のアッコちゃんから元気をもらう美智子、でも実は持ちつ持たれつでお互いは支えあってる、そしてその和がひろがる。
    日本の会社員の生活を知らないので大変そうだなと思うばかりだけど、絶対にこういう人はいる。
    目を凝らせばそっと手を差しのべている人が。
    そこに気付くことができれば、昨日よりちょっと幸せになれる。
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  • 『女が死ぬ』 松田青子, 2021年 レビュー | 屈しない女性像

    『女が死ぬ』 松田青子, 2021年 レビュー | 屈しない女性像



    女が死ぬ
    松田青子, 2021
    224 ページ
    2025.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 短編より短い五十三の掌篇集で描く屈しない女性像
    ✔ 「女らしさ」や「女性像」に対抗するパワフルさ
    ✔ 日本の新しいフェミニズム

    ★★★★★ おお、なんかすごいのを読んでしまった。はじめての松田青子、噂からもタイトルからも怒りに溢れている。屈しない。周りが何を言おうが、現代のティンカーベルのように自分の好きな方に飛んでいく。好き勝手にトイレに吐き出す。ステキ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    おお、なんかすごいのを読んでしまった。
    はじめての松田青子、噂からもタイトルからも女が強そうでしたが、ただそうじゃない、怒りに溢れている。
    でも爆発する怒りじゃなく、沸々とする怒り。
    「あなたの好きな少女が嫌い」「男性ならではの感性」のように性懲りもなく突きつけてくる男性中心視線の社会に怒り、「女が死ぬ」をまたは「ミソジニー解体ショー」をしちゃいそうな怒り。
    日本ぐらいですよ、「女性ならでは」とか公で言うの。
    広告や雑誌で普通に「女性ならではの感性」なんて恐ろしい言い方して男も女も納得してるの。

    屈しない。
    周りが何を言おうが、現代のティンカーベルのように自分の好きな方に飛んでいく。
    好き勝手にトイレに吐き出す。
    ステキ。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “BUTTER” Asako Yuzuki (2017) Review | Her life her food her body
    tag フェミニズム/Feminism
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  • 『BUTTER』柚木麻子, 2017年 レビュー | 自分のために幸せになる一歩

    『BUTTER』柚木麻子, 2017年 レビュー | 自分のために幸せになる一歩



    BUTTER
    柚木麻子, 2017
    592 ページ
    2025.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 実際の殺人事件をベースにしたミステリー
    ✔ フェミニストとマーガリンが嫌いな容疑者が主人公の心を掴む
    ✔ 社会の期待に背き自分のために生きる女性の第一歩

    ★★★★★ 自分のために幸せになるのは実はかなり気合いがいる。人の意見を振り払い、色んなのものを破棄しないとたどり着かない。その先には自分が美味しいと思うものを美味しく食べる、高価なバターのような贅沢な濃厚な時間がある。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    とうとう読んだ Butter
    元ネタの殺人事件を知らなかったのだけど、知ってたら比較したりともっとミーハーな気持ちを強く楽しめたかも。

    このストーリーの魅力はやっぱり容疑者カジマナの強いパワー。
    マーガリンとフェミニストが嫌いなカジマナに振り回される主人公である女性記者理香と揺れ動く微妙な力関係。
    いや、力でいうとカジマナが完全に勝っている。
    主人公の親友との関係も、恋人との時間の過ごし方もそのあとにどこで何を食べるかも、人間関係全てにおいてカジマナの白い柔らかい腕から伸びるぷっくりとした手が鷲掴みに。

    この本、世界中でもちろん人気だけど、女性の体重に関する社会のデリカシーのなさと、見た目を気にするようにプログラミングされた日本人女性に一番響くのは間違いない。
    自分のために幸せになり、好きなものを食べることが咎められる日本。
    脂っこいものをたまに食べ結果多少体重が増えても、自分にとっての適度な楽しい人生を手にするのが、特に女性が手にするのは、悪いことである日本。

    自分のために幸せになるのは実はかなり気合いがいる。
    人の意見を振り払い、色んなものを破棄しないとたどり着かない。
    その先には自分が美味しいと思うものを美味しく食べる、高価なバターのような贅沢な濃厚な時間がある。

    単なるフェミニストな小説なんかではない。
    女性の容姿に関わる世間の身勝手な期待という呪縛からの解放、そこは大前提であるがそれに伴い男性だって男らしくあれという呪縛からも解放される。
    ミステリーでありながら、社会問題の本質のところを突き止める。

    🔽 関連ページ 🔽

    English review “BUTTER” Asako Yuzuki (2017) Review | Her life her food her body
    tag 女性主体
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  • 『未完の肖像』アガサ クリスティー, 1962年 レビュー | 未知の世界に触れたい女性の苦悩

    『未完の肖像』アガサ クリスティー, 1962年 レビュー | 未知の世界に触れたい女性の苦悩



    未完の肖像
    アガサ クリスティー
    Unfinished Portrait
    Agatha Christie, 1962
    559 ページ
    2022.05 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ クリスティーの別名メアリ・ウェストマコットでの作品
    ✔ 良妻賢母である女性が抑え続ける願望
    ✔ 母と娘の微妙な関係、細かな心の動きを描く

    ★★★★☆ 外に出たい、未知の世界に触れたい、でも妻であり母である女性にとってそれは抑え続けるべき欲望。そして母と娘の微妙な関係。アガサ・クリスティのさすがのストーリーテリング。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    またもやミステリーではないアガサ・クリスティ。
    メアリ・ウェストマコットという名で書かれた本の一つ。
    よく女性を理解し、特に感情を内に制限された、一昔前のご婦人の心の動きを細かく描く。

    親との幸福な子供時代の家庭のあとの、夫との幸福であるべきだった家庭。
    外に出たい、未知の世界に触れたい、でも妻であり母である女性にとってそれは抑え続けるべき欲望。
    そして母と娘の微妙な関係。
    彼女の頭の中でぐるぐると渦巻いている、さすがのストーリーテリング。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Unfinished Portrait” Agatha Christie (1962) Review | Christie without mystery
    タグ: 女性主体
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  • 『(歴史上の100人の邪悪な女たち)』 Hannah Jewell, 2019年 レビュー | 構わず偉業を残した女性たち

    『(歴史上の100人の邪悪な女たち)』 Hannah Jewell, 2019年 レビュー | 構わず偉業を残した女性たち



    100 Nasty Women of History:
    Brilliant, badass and completely fearless women everyone should know
    Hannah Jewell, 2019
    (歴史上の100人の邪悪な女たち)
    376 ページ
    2022.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ほとんど知られていない100人の女性の偉人たち
    ✔ きちんと成果を残した彼女たちの紹介
    ✔ タイトルも内容もジョークや口の悪さを残し家父長制に挑む

    ★★★★☆ 歴史上の100人のやり手な女性を集めた本。男性と同じ様に成果を残しても男性ほど大事ではないという世の中で、構わず偉業を残した女性たち。著者ごとく、まずは私達は彼女たちが間違いなく存在したという事実をきちんと受け止めるべき。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    100人の女性の伝記コレクション。
    トランプ大統領がナンシー・ペロシ史をnasty と呼びいつものように低俗なあだ名で呼んでいたのにかけて、歴史上の100人のやり手な女性を集めた本。

    著者ごとく、彼女たちについて深く読んでいく前に私達は彼女たちが間違いなく存在したという事実をきちんと受け止めるべきだと。
    歴史のホコリにまみれて人の目のつかない場所に追いやられた女性たち。
    男性と同じ様に成果を残しても、女性は常に男性より以下。男性の偉業ほど大事ではない。
    もし仮に、女性が何かを成し遂げたとしてもそれはただの偶然で、女性は英雄ではなく男社会にとってただnastyなだけ、邪悪なだけ。

    カテゴリー別に分かれていてそれぞれは短くて読みやすく、ジョークや口の悪い文章が連なるけれど、やりすぎずちょうどいい。
    ここからそれぞれの女性について読みすすめるガイドブック的な本。

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    100 Nasty Women of History: Brilliant, badass and completely fearless women everyone should know (English Edition)

  • 『インド旅行記 1, 2, 3』中谷美紀, 2006年 レビュー | 行くたびにパワーアップ

    『インド旅行記 1, 2, 3』中谷美紀, 2006年 レビュー | 行くたびにパワーアップ



    インド旅行記
    1 北インド編
    2 南インド編
    3 東・西インド編
    中谷美紀, 2006
    Miki Nakatani
    359ページ, 229ページ, 240 ページ
    2022.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 女優の中谷美紀が何度も訪れたインドの旅行記
    ✔ バックパッカーではないリアルな一人旅
    ✔ 彼女の人柄と感性が正直な言葉に滲み出ている

    ★★★★☆ 北南東西と何度もインドを回る女優さんのエッセイ。いや、舐めてはいけない、面白い。無謀なこともして行く度にパワーアップしてる。どの回も正直で行くだけで人生が変わるほど自分自身を持ってないわけじゃない。でも人生が豊かにはなる。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    1 北インド編
    地味に有名な本。
    インド関係の本ばかり探してたからかもしれないけど。
    ヨガを本格的にしているとは言え、独り身でインドへ向かいしかも1ヶ月以上も滞在するとは。
    バックパッカーではないと批判する人もいるようだけど、別にバックパッカーですと偽ってもないし、ドライバーやガイドがつくのはそんなに大袈裟な事でもない。
    自分をしっかり持ち、でもインドにどっぷり浸かり、なんに対しても過剰にならず、正直で、読み物としても面白い。
    デリー、ヴァラナシ、ヨガの聖地リシケシュ、そしてラジャスターン周遊。
    これを読んだら、やっぱりインドに行きたくなる。

    2 南インド編
    パワーアップという言葉がぴったり。
    北インド帰国から一ヶ月も経たずに南インド。メインはチェンナイとケララ。
    今回はもう慣れてきたのかちょっと地元の人とのコミュニケーションもありで、中谷さん、対インドにてパワーアップしてる。
    さすがに寺院巡りも飽きるよ。インド料理も飽きるよ。インド人にも頭くるよ。
    そういう正直な気持ちも吐き出しつつ、怒りや矛盾や貧困を全部包み込むインド。
    で、やっぱりインドへの愛を隠せない。

    3 東・西インド編
    ミキサンのインドの旅の最終便。
    前よりもパワーアップはしてるけど、疲れてる感じも出ている。
    単純に、移動しまくって疲れるというのもあるだろうし、やっぱりひとりで、ドライバーやガイドと常に会話しながら、行きところ行くところフル回転の説明を消化し、どこに行くにも交渉が必要で重ための料理を食べ、というのはよっぽどの忍耐じゃないと無理。
    カンチェンジュンガが多分一番好きだったのは、きっと本人は基本的に一人が好きだからだろう。
    今回も正直で、ある意味私と同じ位置でインドへの気持ちを抱いている。
    インドに行ったって別に人生が変わるとは思わない。第一そこには普通に人が住んでいるんだから。でも自分の生き慣れた世界と違う世界に行くというのは究極の体験で、やっぱり贅沢。
    バックパッカーでもないし、リゾートに行く気もないけど、無難な寝床とシャワーとトイレは欲しい。その通り。
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    インド旅行記 1 北インド編 (幻冬舎文庫) [ 中谷 美紀 ]
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    インド旅行記1 北インド編 (幻冬舎文庫)


    インド旅行記2 南インド編 (幻冬舎文庫)

    インド旅行記 3 東・西インド編 (幻冬舎文庫 な 20-3)


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  • 『喪失の響き』 キラン・デサイ, 2006年 レビュー | 平等、和解、夢、そんなものは存在するのか

    『喪失の響き』 キラン・デサイ, 2006年 レビュー | 平等、和解、夢、そんなものは存在するのか



    The Inheritance of Loss
    Kiran Desai, 2006
    喪失の響き
    キラン・デサイ
    384 ページ
    2022.01 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ グルカ運動が過激派するダージリン近くの街カリンポンが舞台
    ✔ 西洋かぶれの祖父、孤児となった少女、その家の使用人
    ✔ 少女の無垢な想像と格差社会の現実、ブッカー賞受賞作

    ★★★★+♥ グルカ運動が過激化するインド東北部カリンポン。人一人の人生なんて一瞬にして壊されるなかで、平等、和解、夢、そんなものは存在するのか。自分よりも圧倒的に強いパワー。コミカルな場面が余計に悲劇を浮き立たせる、力強い一冊。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    友人に進められるままに買ったので、私がいつも気になっている東ヒマラヤのカリンポンの街が舞台とは知らなかった。

    裕福な家庭の女の子が孤児になり、インド料理もナイフとフォークで食べるような厳格な祖父と暮らすことになる。
    そのころ激しくなっていくグルカ運動(ネパール系独立運動)に生活と人生を翻弄される人々。
    少女の想像と妄想と、そして現実。

    祖父と召使いだけの大きな家で、彼女はある貧しい青年に恋をする。
    同じ頃、召使いのニューヨークに住む自慢の息子は実は底辺を這うような生活をしていた。
    一見繋がりのないそれぞれの人生、でもグルカ運動が過激化するごとに確実に狂っていく。
    人一人の人生なんて一瞬にして壊されるなかで、平等、わかり合い、夢、そんなものは存在するのか。

    激しく変化する生活の中で唯一変わらないもの、ヒマラヤ山脈。
    春には淡い希望を運んできて、雨季にはすべてを腐らせる湿気を運んでくる神の宿る山のもとで、その流れに身を任せる。
    日本の表紙のように明るく可愛いストーリーではないです。

    そういう感覚はインドではかなり身に沁みるというか、自分よりも圧倒的に強いパワーというものが現実にあるインド。
    コミカルな場面が余計に悲劇を浮き立たせる、力強い一冊。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Inheritance of Loss" Kiran Desai (2006) Review | Peace, understanding, dream, no such things here
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    喪失の響き (ハヤカワepiブック・プラネット)

  • 『星月夜』李琴峰, 2023年 レビュー | 外国籍の二人の女性の東京物語

    『星月夜』李琴峰, 2023年 レビュー | 外国籍の二人の女性の東京物語



    星月夜
    李琴峰, 2023
    Li Kotomi
    192 ページ
    2025.10 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 東京に住むウイグルと台湾の女性の恋愛
    ✔ 外国人としての生活、故郷への想い
    ✔ 東京を舞台とした次の世代の恋愛小説

    ★★★★☆ 外国籍の二人の女性の東京物語。外国人という生きづらさ、宗教やセクシュアリティという葛藤、また他文化に抑圧される故郷への想い、その上に自分の未来への希望や不安を、ひんやりと描く。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    外国籍の二人の女性の東京物語。
    静かにひんやりとした、新鮮さがある。

    ウイグルから来た学生と台湾からきた日本語教師。
    その設定も絶妙でいわゆる狭い意味での中国に対しネガティブなイメージを持って育った二人が日本という外国で、中国語(Mandarin)で会話する。
    端から見るとそれで心は通じ合えると見えるが実はそうでもないし、あまりにも故郷の環境が違う。
    それぞれ自由になるために日本に来た、その代償は小さくない。

    彼女らの日本での生活の物語だけど、それは完全なフィクションではない。
    日本のように外国人に対し厳しい社会では、外国人であることはまず圧倒的に不利であり、しかも白人でないとなると日本人より優れた才能や能力があるぐらいでは対等にすらなれない。
    いろんな側面の言葉の問題が何度も出てくるのが面白い、よく分かる。
    その一人が言う通りで日本語が話せてもわずかな発音で差別される悔しさは、差別される側の人間しか分からない。
    そしてその悔しさも差別も一日に何十回もある。

    外国人という生きづらさを背景に、宗教やセクシュアリティという個人レベルの葛藤、また他文化に抑圧される故郷への想い、そういったものの上に、自分の未来への希望や不安を、ひんやりと描く。

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

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    星月夜 (集英社文庫(日本)) [ 李 琴峰 ]
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  • 『(おばあちゃんのツイート)』 Geeta Gopalakrishnan, 2018年 レビュー | 南インドの女性たち

    『(おばあちゃんのツイート)』 Geeta Gopalakrishnan, 2018年 レビュー | 南インドの女性たち

    🔽 基本情報 🔽

    My grandmother's tweets
    Geeta Gopalakrishnan, 2018
    (おばあちゃんのツイート)
    ジータ・ゴパラクリシュナン
    340 pages
    2023.07 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ おばあちゃんの知恵袋的な話が詰まった本
    ✔ 12世紀から南インドの女性が語り継いできた逸話と格言集
    ✔ 古代インドの賢さと暖かさ

    ★★★★☆ 南インド、タミルの12世紀の女性の詩人の言葉を、女性がずっと繋げてきた逸話、格言集。古代インドの賢さと暖かさ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    インドでもらった本の一つ。
    日本で言うところのおばあちゃんの知恵袋みたいなものだけど、実用的というより逸話や伝説から学ぼう的な感じ。
    Avvaiyarという南インド、タミルの12世紀の女性の詩人の言葉を、女性がずっと繋げてきた逸話、格言集。

    一気に読むというより、たまに一つ一つ読んだり、思い出したときに開けて読むようなもの。
    古代インドの賢さと暖かさ。

    🔽 関連ページ 🔽
    “My grandmother’s tweets” Geeta Gopalakrishnan (2018) Review |Female wisdom from Tamil
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  • 『ババヤガの夜』 王谷晶, 2020年 レビュー | 新しいバイオレンス、シスターフッド

    『ババヤガの夜』 王谷晶, 2020年 レビュー | 新しいバイオレンス、シスターフッド



    ババヤガの夜
    王谷晶, 2020
    208 pages
    2025.10 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 痛快なアクションとバイオレンスにあふれたミステリー
    ✔ 女性主人公を女性として描く新しいカタチ
    ✔ ジェンダーを超えるシスターフッド

    ★★★★★ バイオレンス爆発、アクション爆発、シスターフッド爆発。非常に暴力的なでありながら、きちんと堂々と一人の女性であるということがすてき。エンターテイメントに徹していながら新しい世界に踏み込んでいく、大事な一冊。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    噂通りにバイオレンス爆発、アクション爆発、シスターフッド爆発。

    女性が主人公でここまでスッキリと細かく暴力的なのは他に読んだことない。
    ヤクザものもどうしても女性は弱い立場か、悪女か、トラウマがあるか(つまり可哀想にこの女はだから暴力に走ったんだね、という言い訳つき)、または無駄に男っぽいかになる。そう、典型的な「女嫌い」男尊女卑になってしまうところを、これは違う。
    依子は非常に暴力的なでありながら、きちんと堂々と一人の女性であるということがすてき。

    女性は揃いも揃って弱い女、もしくは悪い女、男性目線でよしよし、とされるそんな小説も物語ももういらない。
    女同士の強い絆、シスターフッド sisterhood。
    主人公が自分の足で、腕で、憧れの存在に近づくかっこよさ。

    いやー、これをただのバイオレンス小説と読まないで、もったいない。
    エンターテイメントに徹していながら新しい世界に踏み込んでいく、大事な一冊。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Night of Baba Yaga" Akira Otani (2020) Review | Sisterhood and violence
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    ババヤガの夜 (河出文庫) [ 王谷 晶 ]
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  • 『さるのこしかけ』さくらももこ, 2002年 レビュー | ちびまる子ちゃんそのものエッセイ

    『さるのこしかけ』さくらももこ, 2002年 レビュー | ちびまる子ちゃんそのものエッセイ



    さるのこしかけ
    さくらももこ, 2002
    Momoko Sakura
    296 pages
    2025.10 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ちびまる子ちゃんの作者の爆笑エッセイ
    ✔ 著者と漫画のキャラクターが被る面白さ、無茶さ

    ★★★★☆ 楽しくかわいいと勝手に抱いていた想像よりももっと笑える感じでびっくり。ここまでハチャメチャな人だったとは、本当にまる子が大きくなっただけとでもいうか、自由。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ずっと気になっていたさくらももこのエッセイ、やっと一つ手にしました。
    楽しくかわいいと勝手に抱いていた想像よりももっと笑える感じでびっくり。

    ここまでハチャメチャな人だったとは、本当にまる子が大きくなっただけとでもいうか、自由。

    小学校の思い出のテレビでみていたまるちゃんそのままで嬉しい。
    他のも探さなきゃ。

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  • 『あの家に暮らす四人の女』 三浦しをん, 2018年 レビュー | 現代版細雪

    『あの家に暮らす四人の女』 三浦しをん, 2018年 レビュー | 現代版細雪

    
    
    
    
    
    🔽 基本情報 🔽

    あの家に暮らす四人の女
    三浦しをん 2018
    Shion Miura
    368 pages
    2025.9 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 同居する4人の女性の日常を描く
    ✔ 谷崎潤一郎の細雪をベースに
    ✔ 正しいカタチなんてない、普遍的でない「家族」

    ★★★★☆  同じ年代の女性なら思うだろう、「なんか、いいなあ」。正しい家族はない。家族は普遍的ではない。みんな違ってみんないい、は個人だけじゃなく家族にも当てはまる。本物の女の絆ほど強いものはない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    同じ年代の女性なら思うだろう、「なんか、いいなあ」
    なるほど、谷崎潤一郎の細雪をベースにしたものなのか。

    最近は家族という概念についてよく考える。
    どうも家族というのは揺るぎないもので理想の形があってみんな同じような「家族」を作り上げるべきで、そうじゃない人たちが変わってる、と思いがちなことについて。
    みんな違ってみんないい、は個人だけじゃなく家族にも当てはまる。
    正しい家族はない。家族は普遍的ではない。
    血が繋がってたらもちろんいいよね、でもそれは一つの要因。
    第一そんなことにこだわっていられるほど人生は長くない。
    なんとなく手に取ったこの本も、前に読んだ「汝、星のごとく」もそうで、いわゆる理想じゃない家族の形を肯定する。
    きっと今の日本は特にそう言ってくれるものが必要なのかもしれない。
    社会が定めた理想なんて、もう無理。

    細雪は大昔に読んだので記憶が定かじゃないけど、こんな感じで女たちが忙しそうにうろうろしてる話だった。
    本物の女の絆ほど強いものはない。
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  • 『 (アカバドーラ) 』ミケラ・ムルジア 2009年 レビュー | サルデーニャで終止符を打つ女性

    『 (アカバドーラ) 』ミケラ・ムルジア 2009年 レビュー | サルデーニャで終止符を打つ女性



    Accabadora
    Michela Murgia, 2009
    (アカバドーラ)
    ミケラ・ムルジア
    208 pages
    2024.11 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版



    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ イタリア、サルデーニャ州の伝統「終止符を打つ女性」
    ✔ 保守的な社会における女性の立場や魔力
    ✔ サルデーニャを代表する作家の有名な小説

    ★★★★★ イタリア、サルデーニャで末期患者やその親族の苦しみに終止符を打つ女性のこと。善か悪か、天使か悪魔か死神か、それはもう問題ではない。圧倒的な威厳を持った一冊。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    小説「アカバドーラ」現代サルデーニャ文学の最高峰。
    アカバドーラとは、末期患者やその親族の苦しみに終止符を打つ女性のこと、そう、その町で暗黙の了解の中、患者に安楽死をもたらす役目を背負った女性。

    とてもサルデーニャ的でとても地中海文化的。
    土埃の立つ乾いた家の壁、バールに座っている男たち、一日中家事に追われる女たち。
    草原に緑はなく茶色に乾いた草がいつこの地を炎に包もうかと小さな火花を待つ。

    生を与える助産婦が女性なら、生を終わらせるのも女性。
    少女マリアを引き取ってくれた独り身の女性は時折真夜中に黒尽くめの服を着て静かに家を出る。そして翌朝何もなかったかのように帰って来る。

    善か悪か、天使か悪魔か死神か、それはもう問題ではない。
    いま行われるべきか否か。

    サルデーニャでは実際に存在していたと考えられている。
    窒息という方法か、もっと有名なのは槌を使用する方法。
    現在も安楽死の問題は解決しないし、間違いなく客観的に100%正しいという答えは出てこないかもしれない。

    伝統に縛られた厳格な小さな町で、その大きく揺れる心境を圧倒的な力強さと威厳を持って描く一冊。
    日本語もいつか出るといいですね。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Accabadora" Michela Murgia, (2009) Review | A woman who ends life
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    ★★★★★ Accabadora, a woman in Sardinia who ends the suffering of very ill and their families. Is she an angel or a devil? That’s not the point any more to them. A book with an unusual dignity.

  • 『ダロウェイ夫人』ヴァージニア・ウルフ, 1925年 レビュー | 壊れる寸前の意識の流れ

    『ダロウェイ夫人』ヴァージニア・ウルフ, 1925年 レビュー | 壊れる寸前の意識の流れ



    ダロウェイ夫人
    ヴァージニア・ウルフ, 1925
    Mrs. Dalloway
    Virginia Woolf
    イギリス
    240ページ
    2024.10 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ヴァージニア・ウルフの英文学の傑作
    ✔ 主人公の頭の中の「意識の流れ」と描くスタイルを確立
    ✔ 礼儀正しい日常とは裏腹のギリギリの精神状態

    ★★★★★ 外側ではお上品な行動が起こっている、しかし。一日の出来事としては無関係なのことが不思議なことに意識の中ではしっかりと絡み合っている。壊れる寸前のギリギリのところの意識の描写。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    初のヴァージニア・ウルフ。

    確かに簡単な本ではない。
    一日の出来事だけを追うんだけど、外側ではイギリスらしいお上品な行動が起こりつつも、主人公を含め彼らの頭の中ではものすごくたくさんのことが起こっている。
    本当は何を考えているのか、何を思い出しているのか。
    「意識の流れ」というやつだそうですべてが内面に向かっていて、流れは止まらない。

    (ちょっとネタバレです。100年前の小説なのでもう知られているとは思いますが)
    主人公クラリッサはギリギリの精神状態、自分の義務と希望の間でもなんとか一日を過ごそうとする。
    一方、知人セプティムスは、別のところでついに精神をやられてしまうが、そのことがクラリッサにも影響を及ぼす。
    遠くで起こっている死、その死へと向かう彼の道のり。
    その日の一日の出来事としては全くもって無関係なのに、不思議なことに意識の中ではしっかりと絡み合っている。
    そのギリギリのところの意識の描写がすごい。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Mrs. Dalloway" Virginia Woolf (1925) Review | Stream of consciousness
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    ダロウェイ夫人 (集英社文庫)



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  • 『おそろし』宮部みゆき, 2012年 レビュー | 変わった話を聞きましょう

    『おそろし』宮部みゆき, 2012年 レビュー | 変わった話を聞きましょう



    おそろし
    三島屋変調百物語
    宮部みゆき 2012
    Miyuki Miyabe
    496 pages
    2024.10 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 三島屋変調百物語事始シリーズ
    ✔ 女の子がお屋敷で色々な人の不思議な話を聞くミステリー
    ✔ 怪奇ものなだけでなく犯罪者の家族のつらさなどのドラマも

    ★★★★☆ 宮部みゆきの江戸時代もので女の子が変わった話を次々と聞いていく、そんなストーリーで面白くないわけがない。またシリーズを始めないといけないものが増えた。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    宮部みゆきの江戸時代もので女の子が変わった話を次々と聞いていく、そんなストーリーで面白くないわけがない。

    最近、不思議なもの系妖怪系ばかり読んでるのでインパクトという点では薄れてしまうけど、間違いなく安心して面白い。
    犯罪者の方の辛さや、その人を犯罪者と造り上げてしまった家族や身内の後悔、そういう現実的な点もしっかりと描かれている。

    これもシリーズもの。またシリーズを始めないといけないものが増えた。
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  • 『子供の未来を変えるお母さんの教室』 吉野加容子, 2018年 レビュー | 発達障害の子のお母さんへ

    『子供の未来を変えるお母さんの教室』 吉野加容子, 2018年 レビュー | 発達障害の子のお母さんへ

    
    
    
    
    
    🔽 基本情報 🔽

    子供の未来を変えるお母さんの教室
    吉野加容子 2018
    Kayoko Yoshino
    224 pages
    2024.09
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 発達障害やグレーゾーンの子供を持つ親へ
    ✔ お母さんと限定しているのも母親に課される責任の重さ
    ✔ すぐに使ってみる方法がそろっている

    ★★★★☆ この系統は読んでるけど、これは「お母さんの」と限定している。日本の場合は特に強烈にお母さんが一人で育児して当然という空気。社会が改善されるまで、子どもを守るお母さんたちを守ってください。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    全体の内容としては今川ホルンさんの本と同じ。
    それもそのはず、今川さんはこの著者の脳発達の研究によって考え方を変え、脳に働く方法で、子供にも家族にも優しいしかも効果のある方法を自閉症のケース限定で伝授するから。
    こっちの本は自閉症だけでなく、発達障害色々とグレーゾーンの子にも、もっと言えばどんな子にも効くという。

    なので内容は「おうち療育」と違わないんだけど、こっちで気になるのは「お母さんの」と限定している点。
    つまりはなんだかんだ言って、誰よりも、父親よりも、母親の方が本当にプラクティカルに興味を持っているという現実。
    お母さんのプレッシャーとストレスが半端ない。
    そのお母さんと子供を、社会からだけでなく家族や夫からも精神面で守るという意味合いもこもってる。
    だから「お母さんの」と題名が限定されるというヨーロッパではありえない現象が起こる。そしてその需要はなくならない。
    社会が改善されるまで、子どもを守るお母さんたちを守ってください。

    また違った苦労を強いられている、子供を守るお父さんも守ってください。


    🔽 関連ページ 🔽
    「ことばが遅い自閉症児のおうち療育」 今川ホルン, 2024 >>

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    【発達障害とグレーゾーン】子どもの未来を変えるお母さんの教室


  • 『黄色いマンション 黒い猫』 小泉今日子, 2016年 レビュー | 小泉さんのあの声で読んでしまう

    『黄色いマンション 黒い猫』 小泉今日子, 2016年 レビュー | 小泉さんのあの声で読んでしまう



    黄色いマンション 黒い猫
    小泉今日子 2016
    Kyoko Koizumi
    208 pages
    2025.09
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 小泉今日子のエッセイ集
    ✔ アイドルとしての生活の裏側の話や最近のことなど
    ✔ 10代のころも60代もずっと輝いている彼女の魅力

    ★★★★☆ 彼女の魅力は色褪せない。それは間違いなく彼女が芯を持って人生を楽しもうとしているから。外に流されない、自分で流れている。常に輝きが増している小泉今日子、やっぱりいいですね。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    最近ずっと、ポッドキャストの「ホントのコイズミさん」を聞いているので本も。

    ポッドキャストもこのエッセイも、もちろんその演技も彼女の魅力は色褪せない。
    それは間違いなく彼女が芯を持って人生を楽しもうとしているから。
    10代からアイドルとして大人気な人生なのに、外の流れに流されていない。
    自分で流れている。
    エッセイ集を読んでると、ポッドキャストでもそうだったけど、なんか東京もいいのかも、と思う。
    きっと感受性豊かな小泉さん、自分の小さな心の動きもきちんと受け止め、文章にしている。

    10代の頃も60代の今もずっと輝いている、いや、輝きが増している小泉今日子、やっぱりいいですね。
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  • 『(グルカの娘)』Prajwal Parajuly, 2013年 レビュー | ネパールとディアスポラ

    『(グルカの娘)』Prajwal Parajuly, 2013年 レビュー | ネパールとディアスポラ



    (グルカの娘)
    The Gurkha’s daughter
    Prajwal Parajuly, 2013
    280 pages
    2024.09 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ネパール人のディアスポラを描いた短編集
    ✔ 遠くなっていく伝統と強くなっていく故郷への想い
    ✔ ネパールの貧困をベースにした現象の個人的なストーリーたち

    ★★★★☆ ネパールは貧しさや紛争により昔から外に出ていく人が多くディアスポラの問題が後を絶たない。遠くなっていく伝統としきたり、強くなっていく故郷への思いという避けようのない物語を彼らは背負っている。じんわりと心に残る短編集。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ネパール人またはネパールに関わる人々のストーリーの短編集。

    ネパールは貧しさや紛争により昔から外に出ていく人が多くディアスポラの問題が後を絶たない。
    自分の住んでいる土地に、生まれた土地に属している感覚がないという問題。
    インドのダージリンはネパール系が過半数で彼らの故郷の意識は統一されていない。
    ブータンに住む故郷ネパールから追い出された難民。
    カリンポンに住むビハール出身のムスリムの商人。
    ニューヨークにすむネパールに行ったことがない移民の子。

    彼らの物語は辛くて悲しい、でもドラマチックには描かれない。
    だって彼らの人生はリアルで、大袈裟なドラマではない。
    遠くなっていく伝統としきたり、強くなっていく故郷への思いという避けようのない物語を背負っている。

    日本にも多くのネパール人が住んでいるということも忘れてはいけない。

    じんわりと心に残る短編集。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The Gurkha’s daughter” Prajwal Parajuly (2013) Review | Nepal and Diaspora
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  • 『(黒水仙)』ルーマー・ゴッデン, 1939年 レビュー | じんわりと崩れる修道女たち

    『(黒水仙)』ルーマー・ゴッデン, 1939年 レビュー | じんわりと崩れる修道女たち



    Black Narcissus
    Rumer Godden, 1939
    (黒水仙)
    ルーマー・ゴッデン
    258 pages
    2024.08 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    (日本未出版、日本では映画のみ)


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ヒマラヤの山奥に建てられた寂しい修道院での生活
    ✔ 現地の人間と修道女たちの葛藤、修道女同士の葛藤
    ✔ モラルが崩壊後は予想通りのドロドロなドラマに

    ★★★★★ 大好きなドロドロドラマ。イギリス領ダージリン近辺の山の中にある元ハーレムの孤独な修道院。慎ましい生活のはずだった。修道女として人間として女としてのモラルがじんわり崩れていき読んでいてそわそわする。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    イギリス領ダージリン近辺の山の中、元ハーレムだった建物が孤独な修道院に改築され、そこへ移ってきた修道女たちのストーリー。
    それだけでもうヒステリックでダークな展開が想像できるけど、その通り、彼女たちの慎ましい生活は少しずつ狂っていく。

    地元の人はだれも望んでないのに、勝手にやってきて勝手にキリストの教えを説くというおこがましさは当時どこでも見た風景だけど、誰からも反対されるそんな空気の中で貞節の誓いを立て清く正しく生きるという決意はいいんだけど、長く続くはずはなかった。当然。

    地元の将軍の言う通り「神様であるカンチェンジュンガの山に近づきすぎると精神を崩しますよ」

    ダークで性的な緊張感や白人至上主義とキリスト教の博愛主義の葛藤、さらには大英帝国帝国の崩壊、モラルの崩壊、など確かにベストセラーになるにはダークすぎる。
    でも人間として、女としてのネガティブな部分がじんわりと滲み出ていて、どんどん落ちていく彼女たちのモラルに、読んでいてドキドキ、ハラハラ、そわそわする。
    インド独立の年のタイミングで映画化までされたようで、すごい。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Black Narcissus" Rumer Godden (1939) Review | Nuns slowly go mad
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  • 『ハピネス』 桐野夏生, 2016年 レビュー | みんな嘘と見栄ばっかり

    『ハピネス』 桐野夏生, 2016年 レビュー | みんな嘘と見栄ばっかり



    ハピネス
    桐野夏生, 2016
    Natsuo Kirino
    456 pages
    2024.07
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ タワマンに引っ越して始まったプチセレブ生活
    ✔ ママ友の関係に縛られ嘘と見栄に縛られた日常を描く
    ✔ 気疲れするけれど、爽快な読了感

    ★★★★☆ 一生縁はないであろうプチセレブ生活。ママ友は家にあげないというのが面白い。あくまで外面しか見せない。結局みんな苦労してて、嘘と見栄ばっかりで、小さな世界でもがいてる、そういうもの。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    一生縁はないであろうプチセレブ生活。

    ママ友関係で縛られて、タワマンのランクを常に意識してお受験して、着るものにとことん気を配って、でも家庭内のことは秘密ばかり。

    すっごいセレブじゃなくてプチセレブというのがポイント。
    ママ友は家にあげないというのが面白い。あくまで外面しか見せない。結局みんな苦労してて、嘘と見栄ばっかりで、小さな世界でもがいてる、そういうもの。

    主人公がちょっと幸せ向かう感じになるのは嬉しい。失敗は恐れなくていい。
    続編もあるんだとか。
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  • 『運命はこうして変えなさい』 林真理子, 2016年 レビュー | 特に極意はないエッセイ

    『運命はこうして変えなさい』 林真理子, 2016年 レビュー | 特に極意はないエッセイ



    運命はこうして変えなさい
    賢女の極意120
    林真理子 2016
    Mariko Hayashi
    256 pages
    2024.07 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る



    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 中年の女性という立場からの言及
    ✔ 極意を教えるという内容ではなく軽く読むエッセイ

    ★★☆☆☆ タイトルに反して、極意もなければこうして変えなさい、なんてことも書いてない。時間つぶしにはなるけど面白いということもなかった。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    むずかしいことは書いてない。
    極意もなければこうして変えなさい、なんてこともない。

    ただ、中年の女という立場からの名言が並んでいるだけ。
    しかし、中年の女、つまりおばさんという種類の人間はプライドをもって遠慮なく生きれる訳です。でもそれはみんな知ってるし。
    時間つぶしにはなるけど面白いということもなかった。

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  • 『どうもいたしません』 檀ふみ, 2007年 レビュー | 読んでるとファンになる

    『どうもいたしません』 檀ふみ, 2007年 レビュー | 読んでるとファンになる



    どうもいたしません
    檀ふみ, 2007
    243 pages
    2024.07
    アマゾンであらすじと詳細を見る



    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 文豪を父に持つ女優の檀ふみのエッセイ集
    ✔ 笑ってしまうエピソードなど楽しく読める

    ★★★★☆ 檀ふみさんのこと詳しくもないくせに、読んでるとファンになる。たくさんのことが好きで真面目で心地よく生きてそうな感じが滲み出ていて、楽しく読める。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    短いエッセイがたくさん並んだエッセイ集。
    檀ふみさんのこと詳しくもなくせに、読んでるとファンになる。

    間違いなく大変な子供時代を過ごしたはずなのに、抜けてて、ちょっとかわいくて家族とも仲良くて楽しそう。
    こういう風に小さな事に気付いて、真面目に10年連載をしてるということはやっぱり真面目だから。
    たくさんのことが好きで真面目で心地よく生きてそうな感じが滲み出ていて、楽しく読める。

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  • 『東京島』 桐野夏生, 2008年 レビュー | 残された女の生々しさ

    『東京島』 桐野夏生, 2008年 レビュー | 残された女の生々しさ



    東京島
    桐野夏生, 2008
    Natsuo Kirino
    384 pages
    2024.07
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 無人島に残された一人の女と31人の男たち
    ✔ 女の価値をフル活用しつつ欲を出し続ける主人公
    ✔ 極限に追い込まれた男女の喜劇のようなサバイバル

    ★★★★☆ 無人島に住む、一人の女と31人の男。彼女は女である価値をフル活用する、けれどそんなやわな話ではない。女は太るし年も取る。欲も出る。そういう女の生々しさがさすが桐野夏生。


    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    無人島に住む、一人の女と31人の男。
    彼女は女である価値をフル活用する、というのが大きな筋となるけれどそんなやわな話ではない。
    5年、6年と、経つうちに各々は崩れていき、各々のストーリーが渦巻いていく。
    ロビンソン・クルーソーを最近読んだばかりだけど、トウキョウがいてホンコンがいて男がいて女がいて、男はみんな出来損ないで、しかもその女は太った40代で徐々に確実に傲慢になっていくとなると、美しい話ではない。
    そういう女の生々しさがさすが桐野夏生。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Tokyo Island" Natsuo Kirino (2008) Review | She gets old, fat and greedy
    🔽 買えるところ 🔽

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  • 『The incendiaries』 R. O. Kwon, 2018年 レビュー | パンクなカルト恋愛小説

    『The incendiaries』 R. O. Kwon, 2018年 レビュー | パンクなカルト恋愛小説

     
    The incendiaries
    R. O. Kwon, 2018
    214 pages
    2024年6月 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 魅力的な韓国系の女の子に恋をする白人青年
    ✔ 彼女がハマるカルトの世界に引き込まれていく
    ✔ 文章の表現が詩的で新鮮な読書体験

    ★★★☆☆ 韓国系の魅力的な女の子に惹かれる普通の男の子の視点。彼女はカルトにハマり行動もエスカレートしていく。文章の表現がまるで詩のようで新鮮さはある。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    ダークでリアルでパンクな若者の日々。
    韓国系アメリカ人の魅力的な女の子、その子に惹かれる普通の男の子。
    男の子が見つめる中、女の子はどんどん北朝鮮がテーマの白人の男の子がリーダーのカルト(つまり実態もメッセージも脆い)にハマり行動もエスカレートしていく、という流れ。

    なんかちょっとパンクな感じで、カルトやテロリズムに繋がっていくんだけど、現代文学ゆえ表面的な雰囲気のまま。
    文章の表現がまるで詩のようで新鮮さはあるんだけど、深さがないのが残念ではある。

    複雑な心境にあるはずの女の子にもナレーターである男の子にも感情移入ができない。
    そこを狙っているのかもしれないんだけど、そのせいで私の好みからは外れてしまう。

    🔽 買えるところ 🔽
    English review
    "The incendiaries" R. O. Kwon (2018) Review | A bit of punk, a lot of cult love story
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  • 『(コップの中の嵐 日常の物理)』 ヘレン・チェルスキー, 2016年 レビュー | 何事も偶然ではない

    『(コップの中の嵐 日常の物理)』 ヘレン・チェルスキー, 2016年 レビュー | 何事も偶然ではない


    (コップの中の嵐)
    Storm in a Tea Cup
    The physics of everyday life
    Helen Czerski 2016
    ヘレン・チェルスキー
    282 pages
    2024年5月 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 物理学者が日常にひっそりと存在する物理の法則を紹介
    ✔ 物理に興味がある人への一冊

    ★★★★☆ 例えば紅茶を混ぜると液体が動く。何一つ偶然ではない。そういうことは私達がいかにちっぽけな存在かを語っているよう。何事も偶然ではない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    物理学者が、毎日の些細なことにどう物理が関わっているかを教えてくれる一冊。
    例えば、スプーンで紅茶をかき混ぜると液体が動く、これは物理の方式に従っているわけで何一つ偶然ではない。そういうことは私達がいかにちっぽけな存在かを語っているよう。

    たしかに面白いんだけど私にすべてが理解できたかというとそうではない、もっというと理解しようと努力する日が来るのかさえ怪しい。
    私はただ単にこの素晴らしい世界の中でちっぽけな存在でも十分です。

    ちなみに著者は英国人の女性物理学者、海洋学者でBBCでも見かける人。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Storm in a Tea Cup, The physics of everyday life" Helen Czerski (2016) Review | Nothing is by chance
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  • 『無花果の森』 小池真理子, 2011年 感想 | 隠したいこと、隠さなければいけないこと

    『無花果の森』 小池真理子, 2011年 感想 | 隠したいこと、隠さなければいけないこと

    ★★★☆☆ 人生を半分くらい生きると、隠したいこと、隠さなければいけないことくらい誰だってある。そんなときにだから会える人もいる。
    🔽基本情報🔽
    無花果の森
    小池真理子 2011
    Mariko Koike
    2024年5月 読了
    アマゾンで見る
    🔽 こんな人、こんなときにおすすめ 🔽
    いわゆるアラフォー世代に響く、というやつ。もう一回人生をやり直せる。
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    DVを扱うのはまだ珍しかったのかな、でも逃げる彼女の心境がリアルに描かれている。

    アラフォーとかアラサーとかという言葉を使いこなせない私ですが、つまりほぼ中年の男女の訳ありの恋愛。
    人生を半分くらい生きると、隠したいこと、隠さなければいけないことくらい誰だってある。
    画家の頑固おばあちゃんとバーのママの脇役がいい。この二人は人生のもっと先輩だから。

    登場人物の若くはなく、もうすぐ40の女性が新しい人生を歩もうとするのはいいんだけど、でもぼちぼちよい一冊。
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  • 『ファニー・ヒル』ジョン・クレランド, 1749年 感想 | もっとも発禁された本、社会の敵

    『ファニー・ヒル』ジョン・クレランド, 1749年 感想 | もっとも発禁された本、社会の敵

    🔽 基本情報 🔽
    Fanny Hill
    Memoirs of a woman of pleasure
    John Cleland 1749
    ファニー・ヒル
    ある遊女の回想記
    ジョン・クレランド
    176 pages
    2024年5月 読了
    アマゾンで見る
    🔽 こんな人、こんなときにおすすめ 🔽
    古典なので読むべき本だけど、その描写についていける人はぜひその後ろにある彼女の人間性や成長を読んでください。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    文学史上もっとも発禁された本。最初のポルノグラフィ小説とも言われている悪名高き古典。
    当時のロンドンは借金を返せない人で牢獄はいっぱいだったそうで、著者クレランドもそのうちの一人でこれは獄中で書かれたもの。

    確かにかなり細かい描写で性の描写に執着しまくってるので、もう少し抑えたくらいが私にはありがたいけど、でもそれではこの本の魅力と意味がなくなる。
    著者は同性愛者だという評論家もいるそうで確かに男性の肉体の描写が細かい、女性のキャラクターの身体の方が数は多いのに、圧倒的に男性に執着してる。

    1749年出版後から1970年の正式な再出版まで続く、発禁、逮捕、海賊版、没収。
    だってこの本、売春、恥を見せない娼婦、同性愛、男性同士の行為の描写、障害者への強制、そしてあっけらかんとした少女は最後にはお金持ちにまでなるという、確かに社会の敵としか考えられない内容。

    何よりも社会、つまり男性社会、家父長制にとっての敵は罰を受けない自由な女性像。
    典型的な悪女の物語は、悪女が悔い改めるか罰を受けるかでハッピーエンドとなる。
    例えばロリータはなんだかんだ言って収まるところこ収まるという社会の罰を受ける。(でもナオミは自由のまま生き続ける、だから谷崎は素晴らしい)
    なので私は世間が言うほどロリータはケシカラン本とは思えない。
    ケシカラン本とは、こういう風に自由に生きて自由のまま終わる女性を描いた本。
    ケシカラン本、バンザイ。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Fanny Hill Memoirs of a woman of pleasure" John Cleland (1749) Review | One of the most banned books
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    ファニー・ヒル




    Fanny Hill: Memoirs of a Woman of Pleasure (English Edition)





  • 『めぐりあう時間たち』マイケル・カニンガム, 1999 感想 | 新しいダロウェイ夫人

    『めぐりあう時間たち』マイケル・カニンガム, 1999 感想 | 新しいダロウェイ夫人

    🔽 基本情報 🔽
    The Hours
    Michael Cunningham, 1999
    THE HOURS―めぐりあう時間たち 三人のダロウェイ夫人
    マイケル・カニンガム
    230 pages
    2024年5月 読了
    アマゾンで見る
    🔽 こんな人、こんなときにおすすめ 🔽
    ヴァージニア・ウルフ好きに。せっかくだからちゃんとダロウェイ夫人を読んでから。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ヴァージニア・ウルフ「ダロウェイ夫人」が元になっているストーリーなので、どう考えてもダロウェイ夫人を先に読むべきだけど、手元にはこれがあったのでこっちから読んでしまったので、単純にこの本だけのことです。

    ここには3人の女性が出てくる。自分が持っていない何かを探し求める女性3人。
    普通じゃないことこそが至って普通。逃げ出したくなったり、見ないふりをすることこそが普通。
    でも、例えばブラウン夫人のように、自分の行動が他の人に影響を及ぼすことだってある。
    あんなことしなければ。なんであんな人に時間を費やすのか。次から次へと浮かび上がる彼女たちの考えが思考が後悔が「意識の流れ」が止まらない

    人生の中にはとても重要な数時間というものがある。
    その時間においてのあなたの行動が残りの人生にずっと付きまとってくることも。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The hours" Michael Cunningham (1999) Review | A new Mrs. Dalloway

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    THE HOURS―めぐりあう時間たち 三人のダロウェイ夫人




    Michael Cunningham's The Hours



  • 『キャロル』パトリシア・ハイスミス, 1952年 感想 | 少女は大人の女性と恋に落ちる

    『キャロル』パトリシア・ハイスミス, 1952年 感想 | 少女は大人の女性と恋に落ちる

    🔽基本情報🔽
    Carol
    By Patricia Highsmith, 1952
    The Price of Salt
    キャロル
    パトリシア・ハイスミス
    307 pages
    2024年4月 読了
    
    
    
    
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    映画にもなったキャロル。まだ見ていないけど、確かにケイト・ブランシェットはこの雰囲気にピッタリ。
    発表当時はあからさまな女性同士のラブストーリーに世間が騒いだと思う、けどこれがパトリシア・ハイスミスの名前で出ていたらもっと騒がれたと思う。
    つい最近サラ・ウォーターズを読んだのでどうしても比べてしまいたくなるけど、キャロルの方はミステリーやサスペンスではなく、恋愛小説。

    クリスマスの運命の出会いからお互いに惹かれ、あてのない逃走劇も始まる。でも純粋な恋愛かどうか。どうも、愛する二人が醸し出すピンと張った空気とは違うテンションがある。ある少女が女性になる過程にようなテンションが。

    少年がおとなになるという物語はよくあるけど、これも同じような雰囲気。
    そういうほろ苦さのある雰囲気。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Carol" Patricia Highsmith, (1952) Review | Bittersweet love story

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  • 『(Spectacles a memoir)』 スー•パーキンス, 2015年 感想 | ドキュメンタリーでは無茶しっぱなし

    『(Spectacles a memoir)』 スー•パーキンス, 2015年 感想 | ドキュメンタリーでは無茶しっぱなし

    🔽 ログ 🔽
    Spectacles a memoir
    By Sue Perkins, 2015
    377 pages
    2024年4月 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    スー•パーキンスはイギリスのお茶の間で一番好きな人、BBCの中では最高峰。
    
    当時トークショーに行って並んでサインももらったけど、そこで満足して読んでないことを8年ほど忘れていたという。
    
    頭の回転が早く面白い、でもオチャメな感じで、ばか正直な所もあって、ドキュメンタリーでは無茶しっぱなしで、何よりも人間味がある。
    つまり素敵な人間。彼女のドキュメンタリーは全部面白い。
    イギリスの料理コンテスト番組,ブリティッシュ・ベイクオフ(Great British Bake Off)で最初のシーズンで司会者の一人となったことで超有名に。
    
    この本もハチャメチャな愛に溢れている。
    レズビアンなのはみんな知ってるけど、大きな病気をしていたのは知らなかった。
    でもこの本でびっくりしたのは彼女は思ったよりも上の年齢だったこと。
    かなり身体的にきつそうなドキュメンタリやってたけど…
    
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Spectacles a memoir" Sue Perkins (2015) Review | My fave TV personality
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  • 『美は傷』 エカ•クルニアワン, 2002年 感想 | その地に宿る魂の苦しみ

    『美は傷』 エカ•クルニアワン, 2002年 感想 | その地に宿る魂の苦しみ

    
    
    
    
    
    🔽 ログ 🔽
    Beauty is a wound
    Cantik Itu Luka
    By Eka Kurniawan, 2002
    美は傷
    エカ•クルニアワン
    原語=インドネシア語
    読了=英語訳
    480 pages
    2024年4月 読了
    アマゾンで見る

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    インドネシアの町に死んだはずの売春婦の女性が戻ってきた。

    強く美しい女たちの物語は、いつも男たちによって泥沼にされる。
    その地に宿る魂の苦しみ、植民地としての過去、蔑ろにされる女性の尊厳、生きていくための手段。暴力と愛と呪い。なるほど、マジカルリアリズム。

    女性は自分の美しい娘の成長した姿を確認するまでは死ぬに死にきれず、唯一の醜い娘の幸福を確信する。だって外見の美しさは歴史、人種、宗教や政治、権力を越え、その子の人生の傷でしかないから。

    自分は何とか生き抜いた、でもそれぞれの子にそれぞれの苦しみと呪いがある、まるでマルケスの百年の孤独のような何代にも渡る一族のストーリーを、痛々しくリアルに描く。

    この物語はインドネシアだからこそ生まれてきた物語であり、世界中の人の心を揺さぶった。
    一度ページをめくったらやめられない、強く生きる女たちの壮大な物語。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Beauty is a wound" Eka Kurniawan (2002) Review | Mix of history, religions, power, and abuse


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  • 『黄昏の彼女たち』サラ・ウォーターズ, 2014 感想 | 女性二人の恋愛と犯罪

    『黄昏の彼女たち』サラ・ウォーターズ, 2014 感想 | 女性二人の恋愛と犯罪

    🔽 ログ 🔽
    The Paying Guests
    By Sarah Waters, 2014
    黄昏の彼女たち
    サラ・ウォーターズ
    595ページ
    2024年3月 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    サラ•ウォーターズだから期待どおりハラハラドキドキの一冊。
    描写も細かくて、どんどん爆走が続いてこっちまで、いやちょっとそれはまずいんじゃない、と突っ込みたくなる。

    「荊の城」よりストーリーを追いやすいけど、浅い物語というわけではない。
    ここでも、一筋縄では行かない女性が中心。

    第一次大戦後、ロンドン郊外で保守的な母親と静かに暮らしていくはずだった女性。
    裕福な家庭だったのに戦争で男手を失くし、唯一の収入源として部屋を貸し出すことになり下宿人としてやってきた若い夫婦。
    そして女性は美しい妻の方に惹かれてゆく。そして徐々に良くない方向に。
    これは操りなのか純粋の愛なのか。誰が誰を操っているのか。

    控えめな下宿人の妻、「荊の城」のように仕方がない私が守ってやろう的な心構えだったのに、なんというか結局翻弄され振り回される、のだけどそこにはきっと愛がある。きっと。

    馴染めないロンドン郊外の敵意のある冷淡な社会の渦のなか、二人は自分達だけの無垢な世界を作れるのか。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Paying Guests" Sarah Waters (2014) Review | But who manipulates who
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    黄昏の彼女たち 上 (創元推理文庫)



    黄昏の彼女たち 上 (創元推理文庫)



    The Paying Guests: shortlisted for the Women's Prize for Fiction




  • 『No one is too small to make a difference 』グレタ・トゥーンベリ, 2019年 感想 | そして世界を変えた

    『No one is too small to make a difference 』グレタ・トゥーンベリ, 2019年 感想 | そして世界を変えた

    🔽 ログ 🔽
    No one is too small to make a difference
    Greta Thunberg, 2019
    グレタ・トゥーンベリ
    68 pages
    2024年1月 読了
    アマゾンで見る
    
    
    
    
    
    🔽🔽 読書記録「🔽🔽
    「世界を変えるのに若すぎるということはない」
    グレタのスピーチを書き起こしたもの。文字になっていることで彼女の主張がいかに明確でブレがなく芯が通っているかがわかる。

    彼女は実際に世界を変えてしまった。
    若者は自分の周りの問題に意識を向けるようになり、自分たちには社会に変化を与える力があると気付かされた。そしてアスペルガー症候群や自閉症の人々が持つパワーも世界に見せつけた。

    そして同時に当時16歳だった彼女を目の敵にして、個人的に名指しで攻撃し、彼女の主張でなく外見を貶しいじめる大の大人がいることも明らかになった。
    それでも、どんなに権力や財力のある大人が騒ごうと密かに彼女を怖がろうと、彼女の目的や言動はコンスタントで未だに辞める様子もない。頼もしい。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "No one is too small to make a difference" Greta Thunberg (2019) Review | And she made a difference

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  • 『Piglet』 ロッティ・ハゼル, 2024年 感想 | 頑張って作り上げた自分像を壊すか

    『Piglet』 ロッティ・ハゼル, 2024年 感想 | 頑張って作り上げた自分像を壊すか

    🔽 ログ 🔽
    Piglet
    Lottie Hazell 2024
    ロッティ・ハゼル
    282 pages
    2025年7月 読了
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    現代女性の怒りのストーリー。頑張りすぎて、人の意見や期待に合わせてばかりな彼女。そして食、食べることについて。

    結婚2週間前のテンションマックスのピグレットというあだ名の女性は相手の男性から裏切りの告白を受ける。頑張って作り上げた自分像をこの期に及んで壊すか、それとも頑張り続けるか、嫌いだった実家に戻るか。

    いや、高級スーパーで買い物するわたしを見て。おしゃれな料理を作るわたしを認めて。

    今の働く女性、頑張ってる女性、期待に応えようと走り続ける女性はやっぱり共感してしまう。


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    Piglet: ‘If I owned a bookstore, I’d hand-sell Piglet to everyone’ New York Times Book Review (English Edition)





  • 『(イエローフェイス)』R. F. クァン, 2023年 感想 | 真実は大事じゃない

    『(イエローフェイス)』R. F. クァン, 2023年 感想 | 真実は大事じゃない

    🔽ログ🔽
    Yellowface
    Rebecca F Kuang, 2023
    イエローフェイス
    R. F. クァン
    319 pages
    2025年6月 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    すごい人気があるのは知ってたけど、確かに圧倒的に面白かった。

    最初はAthena視線の人種差別的な話かなと思ってたら、そうじゃなくてJuneの話だった。
    ジューンという平凡な白人の女の子が、綺麗で才能豊かなアジア人アテナにちょっと異常なまでに執着、嫉妬してしまった。

    ネタバレせずにいるには、面白い、と漠然に言うことしかできない。
    どういうジャンルとか枠組みかとかが難しいストーリーだけど、つまりは今のこの世の中そのもので、正にそう!と言いたくなって、そしてまるで週刊紙を読むかのように、いけないものを見るかのような心境でページをめくることをやめられない。

    皆が皆で皆を貶して陥れようとして利用して、SNSが一番大事で真実はそう大事じゃなくて、つまり私たちが住むのこの世の中の鏡のような、で、どうせ流行はどうぜどんどん入れ替わっていく。

    著者Kuangの新作も出たばかり。
    読まなきゃー


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    "Yellowface" Rebecca F Kuang (2023) Review | Facts are not important
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    Yellowface【電子書籍】[ Rebecca F Kuang ]
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    Yellowface: The instant #1 Sunday Times bestseller and Reese Witherspoon Book Club pick from author R.F. Kuang (English Edition)


  • 『Hunted』 アビール・ムカジー, 2024年 感想 | 追いかけ追いかけられて

    『Hunted』 アビール・ムカジー, 2024年 感想 | 追いかけ追いかけられて

    🔽 ログ 🔽
    Hunted
    Abir Mukherjee, 2024
    アビール・ムカジー
    468 pages
    2025年5月 読了
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    Hunted Discover the new pulse-pounding, twist-packed thriller【電子書籍】[ Abir Mukherjee ]

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    アクション映画のような本。
    イスラムのテロリズムが軸になってるとは知らなかった。

    英国地方都市で静かに暮らしていたムスリム男性の娘にテロリスト容疑がかかり彼の世界が一転。そこに遠く離れたアメリカから白人女性がやって来て一緒に子供を救おうと言い放つ。
    警察が捕まえる前にテロリスト容疑の子供たちを見つける、無謀だけれどそれが親というもの。
    そしてその警察の組織から外れたある警察官も彼女自身の問題を抱えてあとを追う。

    じっくり考えるストーリーではないけれど、アドレナリン大放出でどんどんとページをめくれる。
    あと一歩、また逃げられた。すれ違った。
    テロリスト行為がいかに宗教とは関係が薄く、誰かの利益のためだけに多くを犠牲にする行為かを訴えている雰囲気もある。
    唯一ちゃんとキャラ設定がしっかりしているのはそのお父さんSajid。
    ムスリムのお父さん、今までの価値観をぶっ壊されて、娘のために走ります。

    長距離フライト用に選んだけど、読んだり寝たりにピッタリだった、良い選択。


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    English review
    "Hunted" Abir Mukherjee (2024) Review | Keep reading keep chasing
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    Hunted Discover the new pulse-pounding, twist-packed thriller【電子書籍】[ Abir Mukherjee ]
      
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    Hunted: Discover the new pulse-pounding, twist-packed thriller (English Edition)
    









  • 『遠い山なみの光』 カズオ•イシグロ, 1982年 感想 | 普通の人の嫌味や僅かな悪意

    『遠い山なみの光』 カズオ•イシグロ, 1982年 感想 | 普通の人の嫌味や僅かな悪意

    🔽ログ🔽
    A Pale View of Hills
    Kazuo Ishiguro, 1982
    カズオ•イシグロ
    遠い山なみの光
    183 pages
    2025年2月読了
    アマゾンで価格を見る
    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ノーベル賞受賞の著者の最初の長編
    ✔ 故郷長崎の戦後の苦しみとノスタルジア
    ✔ 母と娘の葛藤

    ★★★★★ イシグロ作品にはいつも普通の人の嫌味や僅かな悪意という隠し味がある。ここには狂気も。静かでありながらしっかりと人間の内面を絞り出している。つい最近映画化。


    🔽🔽読書記録🔽🔽
    カズオ•イシグロの最初の長編小説。読んだのは2月だけどここを更新する7月にはちょうど日本の映画が公開されたばかり。

    故郷長崎の戦時中の生活を想う悦子。当時出会ったとある女性と娘。
    今は年老いてイギリスに住んでいる。
    彼の物語の特徴である、すごく日本的でありながらもすごく英国的という点がよく出ていて、やっぱり彼のようにすごく上手に二つのセンチメントを操る人はいない。

    イシグロ作品にはいつもちょっと普通の人の嫌みや僅かな悪意という隠し味がある。それって人間的でいたって当たり前。ここではサチコと娘の些細な狂気が常に漂っていて、そして周囲のお行儀の良い人たちの自分勝手さなんかがそう。

    戦時中、戦後の空しさと苦しみ。女たちの過去、未来、後悔。
    終わらない母の苦しみと降り積もる娘の苦しみの物語。

    エツコは何度も自分の記憶の頼りなさをつぶやく。年老いて十分に苦労した自分をもう傷つけないために、思い出が曖昧になる。でもそれの何が悪いのか、彼女は十分に自分を苦しめた、ちょっと位曖昧にしたって、いい。

    やっぱりイシグロ作品は面白い。静かでありながらしっかりと人間の内面をしぼりだしている。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "A Pale View of Hills" Kazuo Ishiguro (1982) Review | slight malice of "normal" kind people
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    遠い山なみの光〔新版〕 (ハヤカワepi文庫)
    
    
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    遠い山なみの光〔新版〕 (ハヤカワepi文庫) [ カズオ・イシグロ ]
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  • 『高慢と偏見』ジェーン•オースティン, 1813年 レビュー | お金持ちの青年をけなして結局結婚する

    『高慢と偏見』ジェーン•オースティン, 1813年 レビュー | お金持ちの青年をけなして結局結婚する

    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 英文学の古典
    ✔ 勝気な女の子とお金持ちの青年、何度も繰り返される物語
    ✔ ユーモアたっぷり恋愛小説

    ★★★★★ お金持ちの青年を散々貶して結局結婚するという、なんてお話。王道を突っ走りすぎて、これに感化されていないラブストーリーを見つけることのほうが難しい、くらいの古典

    🔽🔽読書記録🔽🔽
    古典中の古典。超クラシック。ストーリーはすでによく知られているけど、会話に滲み出るこのユーモアが「もっとも愛されている本」に数えられる理由。

    典型的なイングランド、英国。ライフスタイルもユーモアも。登場人物は皆生き生きとしていて、ストーリーはシンプルなのに次が気になって仕方がない。どの国のどの境遇の人をも魅了する物語だけど、もう王道を突っ走りすぎて、これに感化されていないラブストーリーを見つけることの方が難しいかも。

    いつかちゃんと映画も見ないと
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Pride and Prejudice" Jane Austen (1813) Review | How to humiliate a rich guy and marry him
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    高慢と偏見 上 (岩波文庫 赤222-1) [ オースティン,J.(ジェーン) ]
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    高慢と偏見 (中公文庫 オ 1-5)
    高慢と偏見 (中公文庫 オ 1-5)