タグ: 2026年読了

  • 『(テヘランの女獅子たち)』 Marjan Kamali, 2024年 レビュー | 戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語

    『(テヘランの女獅子たち)』 Marjan Kamali, 2024年 レビュー | 戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語

    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)
    (テヘランの女獅子たち)
    Marjan Kamali, 2024年
    The Lion Women of Tehran
    333 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ テヘランに住む環境の違う二人の女の子の友情
    ✔ 大きくなったら全力で働く女性を夢見た少女たちの現実
    ✔ イランの情勢の移り変わりと、立ち向かい続ける女性たち

    ★★★★★ テヘランで戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語。大きくなったらイランの社会の役に立つのだと勉強に励む二人の少女。古い伝統と不平等な社会の間にいながら決してあきらめない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    古く強い伝統を持つペルシアの都、テヘラン。
    そこで戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語。

    この少し前にもイランの女性の小説を読んだばかり。
    こちらの方が少女の友情やその後を描いていて読みやすい内容ではあるけれど、やはりパワフル。
    1950年のテヘランで出会った二人の少女の友情。
    大きくなったらライオンの心を持つ女性となってイランの社会の役に立つのだと勉強に励む。

    しかしテヘラン大学に入学後にイランの社会は怒涛の時代に入り、彼女たちの生活は急変し夢は断たれる。
    スラム街に住むホマは活動家となり危険な人生を選び、裕福なエリーは主婦となりアメリカへ去る。
    ホマはどんなに酷い仕打ちを受けても戦い続ける、なぜか。
    彼女は、そしてイランの多くの人は希望を捨てていないからだとしか思えない。

    エリーと母親の関係も面白い。
    伝統の中で世間体の中で、でも娘のためだけに生きてきた母親と新しい世代であるエリー。
    でも伝統が悪いということではなく、どちらでも選ぶ権利があるということ。

    立て続けに読んだイランの女性を主人公とする小説、どちらも強い。
    どの道を選んでも強い心を持ち続けるのは、彼女たちは希望とイランへの愛国心を捨てていないからだと思う。
    そして小説は常に全くのでっちあげでなく現実の鏡、実際にイランには同じように戦い続ける女性と男性が今もいる。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Lion Women of Tehran" Marjan Kamali (2024) Review | Powerful story about friendship of 2 girls
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)
    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)

    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    The Lion Women of Tehran LION WOMEN OF TEHRAN [ Marjan Kamali ]
    価格:5,742円(税込、送料無料) (2026/4/16時点)




  • 『自閉症の脳を読み解く』 テンプル・グランディン, 2013年 レビュー | 当事者視点の科学者からの必読書

    『自閉症の脳を読み解く』 テンプル・グランディン, 2013年 レビュー | 当事者視点の科学者からの必読書


    自閉症の脳を読み解く
    自閉症の脳を読み解く
    テンプル・グランディン, リチャード・パネク , 2013年
    The Autistic Brain: Exploring the Strength of a Different Kind of Mind
    Temple Grandin, Richard Panek
    293 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 自身も自閉症者である科学者による目から鱗の一冊
    ✔ 更新し続ける続ける研究において最新技術を使い自ら脳を分析
    ✔ 当事者視点の問題提議や実践的なアドバイスも

    ★★★★★
    自閉症者である科学者による著作。自身の脳スキャンからその違いや働きを観察、生理学的な視点から説く。自らの経験からの問題提議やその解決法もあり、当事者や周囲の人の必読書。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    すべての章において発見がある一冊。
    私が自閉症スペクトラム障害ASDに興味があり彼女の本を始めて読んだんですが、内容としては脳の働き自体にフォーカスしていて、さすが科学者の著者、自ら進んで脳スキャンをしていわゆる定型発達者の脳と比べたりと、障害という枠ではなく、生理学的な視点から観察している。

    そしてやっぱり、人間はかなり脳に支配されてるなーと実感。
    自閉症「らしい」言動は脳のスキャンで目に見える形となるものが多いのも、なるほどとうなずいてしまうことばかり。
    自閉症という言葉自体もここ何十年かで定義も変わっているし、取り巻く環境はものすごいスピードで変化している。
    著者が言及しているけれど、フロイト曰く、今自分がやっている精神分析はいつかきっと生理学的な問題として解明されるだろう、ということがすごい。
    そう、単におかしいとか、障害とかいう「不明な」ものではなく、脳の働きによることが多いという新しくわかってきている事実。

    どうしても研究対象はコミュニケーションをとりやすい高機能なタイプの人になるのでその制限は彼女本人も理解しているけれど、今後きっと研究対象はもっと不自由な生活をしている人にも広がり、科学や研究は彼らの役に立つと科学の未来に期待をしている。

    後半は、社会と自閉症のあり方で、例えば自閉症の人は繰り返す作業が好きなんだからそういう仕事を担当すればいい、社会のいろんな人の得意不得意と掛け合わせてチームとして働くことができる、と語る。
    まったく同感。
    すべての人が同じような能力を持っているわけでないのに、無理矢理に同じようなことを身につけさせて型にはめ込むやり方は限界がきている。

    自閉症者だからこその視点や問題提議、生きづらさと解決方法も多く、当事者や家族、周囲の人の必読書だと言える。


    英語で読んだので日本語は分かりませんが、印象に残った個所。


    P43
    If you can think of five ways for the brain to do something, it does it in all ten. The five ways you've thought of, and the five ways you haven't thought of yet.

    P68
    Freud... always argued that his psychoanalytic concepts were place holders until science could do better. ... to replace the psychological terms by physiological or chemical ones.
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Autistic Brain" Temple Grandin (2013) Review | To know the differences physiologically
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    自閉症の脳を読み解く
    自閉症の脳を読み解く


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『そして、バトンは渡された』 瀬尾まいこ, 2018年 レビュー | 同じ屋根の下で愛情があれば家族

    『そして、バトンは渡された』 瀬尾まいこ, 2018年 レビュー | 同じ屋根の下で愛情があれば家族


    そして、バトンは渡された (文春文庫 せ 8-3)
    そして、バトンは渡された
    瀬尾まいこ, 2018年
    432 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細をを見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 血が繋がっていたり繋がっていなかったりの家族の形
    ✔ それぞれの愛情を受けて育つ高校生が主人公
    ✔ 読みやすく心を打たれる、高校生にもぜひ

    ★★★★★ どんな形であっても家族であることは間違いない。血が繋がっている繋がっていない、一緒に暮らし同じご飯を食べること、無理したり冷めてみたりしても、そこに愛情があればうまくいく。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    油断していた。
    最初は、子供の頃から次々と親が変わり家族の形が変わる中で、自分の配偶者を見つけるっていう恋愛ものだと思ってた。
    いや、あらすじを書くとそうなんだけどここにはもっと深い愛情がある。
    
    血が繋がっていること、繋がっていないこと、お互いを大切に思い一緒に暮らすこと、同じご飯を食べること、無理したり冷めてみたりしても、そこに愛情があれば、愛し愛されていれば、うまくいく。
    
    どんな形であっても家族であることは間違いない。
    
    みんなそれぞれの形でそれぞれが幸せになれる、という幸せ。
    最後の方はじんわりと流れる涙を拭いながら、これが本屋大賞なのが痛いくらい分かるわと嘆いてしまう。
    素直に受け入れられる読みやすさなので、高校生にも読んでもらいたい。
    心に偏見が生まれる前にぜひ家族の自由な愛情の形を。
    
    
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    そして、バトンは渡された (文春文庫 せ 8-3)
    そして、バトンは渡された (文春文庫 せ 8-3)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    そして、バトンは渡された (文春文庫) [ 瀬尾 まいこ ]
    価格:847円(税込、送料無料) (2026/4/9時点)




  • 『告白』 湊かなえ, 2008年 レビュー | 告白式ストーリーテリングの力

    『告白』 湊かなえ, 2008年 レビュー | 告白式ストーリーテリングの力



    告白
    湊かなえ, 2008年
    320 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細をを見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 教師が娘はこのクラスの生徒に殺されたという告白から始まる
    ✔ それぞれの関係者からの告白という形で進む
    ✔ 人間的な弱さや嘘も絡む心理的なミステリーも

    ★★★★★
    ストーリーテリングのパワー。英語のタイトルはConfessionsつまり複数でこの複雑さを物語る。誰が真実を知っていて誰の弱みが出てきているのか。人間の弱さと怖さ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    このストーリーテリングのパワー。
    教師の告白、そして単純に娘の死の責任の追求と憎しみという一面的な物語を想像していたんだけど、英語のタイトルはConfessions、つまり複数で、そこで初めてこの本の複雑さに気づかされた。

    告白形式なので真相が分かる流れは、誰がどの部分を勘違いしているかもしくは嘘をついているかによって明らかになっていく。
    自分が知っていると踏んでいる人間の本来の姿を知っていく作業のなかで、それぞれの人間的な弱さを暴いていく。
    少年Aの弱さと少年Bの弱さと、強かったり弱かったりの多様な母親像。
    自分ならどうする、って絶対思ってしまう強い引力の一冊。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Confessions” Kanae Minato (2008) Review | Japanese school life at extreme
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    告白 (双葉文庫) [ 湊 かなえ ]
    価格:680円(税込、送料無料) (2026/4/9時点)




  • 『ベル・ジャー』 シルヴィア・プラス, 1963年 レビュー | 繊細で普遍的な物語

    『ベル・ジャー』 シルヴィア・プラス, 1963年 レビュー | 繊細で普遍的な物語


    ベル・ジャー
    ベル・ジャー
    シルヴィア・プラス, 1963年
    The Bell Jar
    Sylvia Plath, 1963
    388 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 成長物語のモダンクラシック
    ✔ 若い女性の怒りや不安と表面的な成功とのギャップ
    ✔ 若くして死を選んだ詩人が著者の世界観

    ★★★★★ 優秀な学生のエスター、派手だけれど空虚な生活から帰宅したタイミングで精神のバランスを崩す。成功している見た目の裏でギリギリの精神状態だった若い女性の普遍的な物語。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    モダンクラシックの一冊。
    貧しい家庭でありながら優秀な学生のエスター、勉強に励みいろんな賞をもらう生活。
    すべてがうまくいっているように見えるが、ニューヨークでの派手だけれど空虚な夏の仕事体験から帰宅したタイミングで精神のバランスを崩し後半は施設での生活が始まる。

    若者に読んでほしい、とか思う反面、これを自分が10代、20代に読んでいたら衝撃がありすぎて立ち直れないかもというくらい生々しい。
    主人公の抱える説明のできない恐怖は多くの若い女性が抱えるもので、その怒り、絶望感、憎しみ、といったすべての感情は同感してしまう。
    ちゃんとしっかり生きているんだけど、ひとつの過ちですべてが流れて行ってしまう感覚。

    成功してる雰囲気とは裏腹にギリギリの精神状態という危うさ。
    著者はこの本の出版された数週間後に自殺をしているのも有名。

    1960年代に書かれたので、確かに今の社会の状況とは違うし今はあからさまな生きづらさは見えないかもしれない。
    それでも現在の女の子たちはやはり主人公と同じような違和感を抱えてるし、今後もそう簡単には変わらない。
    この本はやはり何十年も先も読まれ続けることになるであろうと思う。
    🔽 関連ページ 🔽

    English review
    “The Bell Jar” Sylvia Plath (1963) Review | Young woman and her uncertainty
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    ベル・ジャー
    ベル・ジャー (I am I am I am)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    ベル・ジャー (I am I am I am) [ シルヴィア・プラス ]
    価格:2,750円(税込、送料無料) (2026/4/9時点)




  • 『蛇にピアス』 金原ひとみ, 2003年 レビュー | 痛みの快感という生きがい 

    『蛇にピアス』 金原ひとみ, 2003年 レビュー | 痛みの快感という生きがい 


    蛇にピアス (集英社文庫)
    蛇にピアス
    金原ひとみ, 2003
    Snake and earrings
    128 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ すばる文学賞、芥川龍之介賞受賞
    ✔ 現代を生きる若者たちのつながり
    ✔ ピアスやタトゥーなどの身体改造に生きがいを求める

    ★★★★☆ 初 金原ひとみ。痛みという快感に自分のリアルを見つけた彼女。愛されたいという欲望もあるけれど、流されるままに流れるままに。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    映画も気になりつつ見ていなかったので、しかも初 金原ひとみ。

    身体改造にハマるルイとその改造の世界に既に身を置く男二人との三人の関係。
    痛みという快感に自分のリアルを見つけた彼女。
    愛されたいという欲望もあるけれど、流されるままに流れるままに。
    そしたらスプリットタンも背中の刺青も完成してしまう。
    2004年ということは援助交際というコンセプトも一般化し、タトゥーも増え始めた頃。
    見た目を変えることで自分を探しているかのような若者たちを19歳の著者が若者の視点で描く、問題作といえばそうなんだろうけど問題は彼女たちの生き方ではない。
    そこにしか、痛みにしか快感を得られないだるい社会。

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    蛇にピアス (集英社文庫)
    蛇にピアス (集英社文庫)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    蛇にピアス (集英社文庫(日本)) [ 金原 ひとみ ]
    価格:528円(税込、送料無料) (2026/3/19時点)




  • 『(ペルシャ人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 レビュー | 誇り高きイラン人女性の物語 

    『(ペルシャ人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 レビュー | 誇り高きイラン人女性の物語 


    The Persians: A Novel
    (ペルシャ人一家)
    Sanam Mahloudji, 2025
    The Persians
    384 ページ
    2016.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 3代にわたるイラン人女性を描くデビュー作
    ✔ イラン革命前と後、アメリカ移住後のそれぞれの世界
    ✔ プライドの高い彼女たちと家族のつながり

    ★★★★★ イラン革命、テヘランに残る祖母と孫娘、アメリカにわたる残りの家族。「アメリカなんてママの宝石よりも短い歴史しかないのよ」高貴で傲慢でわがままで美しく愛らしい女性たち。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    この月は勝手に読書テーマを女性と決めて、最初に読んだのがこれ。
    パーフェクトな選択。

    イランの英雄を祖先とする由緒正しきValiat家、70年代のイラン革命で家族は二手に分かれる。
    テヘランに残る祖母と孫娘、アメリカにわたる残りの家族。
    『ペルセポリス』のあの雰囲気があるけれど、こちらもしっかりと当時のテヘランでの状況を伝える。
    つまり、表ではちゃんと髪の毛を隠す女性も違法のクラブでは性と薬物に手を染め、でも同時に政治的な活動もする、という一筋縄ではいかない現状。
    そしてアメリカへ渡った残りの家族は今度はアメリカで贅沢な生活を続けるも、こちらも酒に薬物にゴシップにまみれた現状。
    地理的に二手に分かれているうえに、1940年代のテヘランを生きた祖母と1980年代のテヘランを生きた孫娘の環境の差も浮き出てきて、まさにダイナミックな物語。

    「アメリカなんてママの宝石よりも短い歴史しかないのよ」

    それぞれの分かれた世界で生きる3世代のイラン女性たち、高貴で傲慢でわがままで美しく愛らしい女性たち。
    彼女たちの望みは、好きなように生き、好きなように愛し、好きなように捨て、それでもお互いに向き合うこと。

    世界最古といわれる文明を持つイラン、その伝統の中できちんとしたプライドの中で生きてきたイラン人女性の葛藤。
    ずっと続いてきた欧米中心の思考から少し目をそらすと複雑で圧倒的な世界が広がっていることを、特に今のご時世では知っておくべきだと思う。

    日本語はないようですが、英語は少し難しいかも、くらいのレベルです。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The Persians” Sanam Mahloudji (2025) Review | Dynamics of the women
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    The Persians: A Novel
    The Persians: A Novel (English Edition)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    The Persians【電子書籍】[ Sanam Mahloudji ]
    価格:2,135円 (2026/3/14時点)




  • 『密教』 松長有慶, 1989年 レビュー | 合理性を求めない真理の密教史

    『密教』 松長有慶, 1989年 レビュー | 合理性を求めない真理の密教史


    https://akapannotes.com/2026/02/17/%e3%80%8e%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bb%8f%e6%95%99%e5%8f%b2%e3%80%8f-%e6%9c%ab%e6%9c%a8%e6%96%87%e7%be%8e%e5%a3%ab-1992%e5%b9%b4-%e6%84%9f%e6%83%b3-%e4%bb%8f%e9%99%80%e3%81%ae%e6%95%99%e3%81%88%e3%82%92/
    密教
    インドから日本への伝承
    松長有慶, 1989
    278ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 密教の歴史書
    ✔ 伝承の流れをインド、中国、日本と詳しく説明する
    ✔ 密教の教義の背景

    ★★★★☆ 密教は合理性を求めず真理を人格化する、なので歴史を追うのは難しい。この本はその伝承の流れをインド、中国、日本と詳しく説明するので難しいが全体像がよく見える。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    「現実世界の時間•空間を越えたあるもの、聖なるもの、神秘的体験の秘密の世界は、経典の中で、非合理的な神話的な手法によってかろうじて現実化されている。」

    密教が一番自分にとっては、これだけは分かりそうもない、と勝手に思ってた宗派。

    密教はつまりは上記の通りで合理性を求めない、さらには真理を人格化する。
    合理性は重要じゃないけれど、その教義が言葉や文字で伝えられないから師匠の存在が重要になり、つまり伝承の正当性が最重要になるんですね。

    この本はその伝承の流れをインド、中国、日本と非常に詳しく説明されているので初心者には難しすぎた。
    理解どうこうというより、聞いたこともない名前や漢字20字の経典がどんどん出てきてしかもサンスクリットの漢訳の日本版、とややこしさが重なっていく。
    しかも合理性を重視しないということは、神話と化していて年代に辻褄が合わなかったり、造り上げられた出来事も時代や地域によって違ってたり、そういうのを行き来するので付いていくのが難しい。

    現代社会ではそういう宗派は多くの信者はいないだろうけど、その大切さも分かる。
    目に見える曼陀羅や大日如来の姿に安心するし祈りの対象に適しているのは当然。

    ただこの本は教義の内容ではなく、あくまでその密教史を掘り下げるものです。
    すでに仏教や密教の知識のある人がより楽しめると思う。
    あと、この本は何度かリニューアルしているのでリンクの新しいバージョンをぜひ。
    🔽 関連ページ 🔽
    『日本仏教史』 末木文美士, 1992年 感想 | 仏陀の教えをローカライズ

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    https://akapannotes.com/2026/02/17/%e3%80%8e%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bb%8f%e6%95%99%e5%8f%b2%e3%80%8f-%e6%9c%ab%e6%9c%a8%e6%96%87%e7%be%8e%e5%a3%ab-1992%e5%b9%b4-%e6%84%9f%e6%83%b3-%e4%bb%8f%e9%99%80%e3%81%ae%e6%95%99%e3%81%88%e3%82%92/
    密教 インドから日本への伝承 (中公文庫BIBLIO)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『歎異抄をひらく』 高森顕徹, 2018年 レビュー | 他力の本来の意味 

    『歎異抄をひらく』 高森顕徹, 2018年 レビュー | 他力の本来の意味 


    歎異抄をひらく
    高森顕徹, 2018年
    352 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 浄土真宗の教義の再確認
    ✔ 歎異抄の原文とわかりやすい解説
    ✔大きな文字で読みやすい

    ★★★★☆ 歎異抄の原文と解説をのせたもの。「私は信じる、私は信じない」越えた、計算のない100%完全な信頼とは。このロジックで悪人正機のこともやっと分かった。わかりやすいが予備知識は必要。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    歎異抄の原文と解説をのせたもので、ネットを見てても解説書のなかでも一番おすすめとあった。
    この直前に読んだ「超越と実存」に浄土系の仏教の背景や法然と親鸞の教えの違いも書かれていたので比較的スムーズに入れた。
    というわけで私が勘違いしていた点は入門書ではない、予備知識がないと難しく感じるかも。


    「超越と実存」の方であった言い方で、親鸞は法然の教えに賭けてみた、とあり、ここでその意味が分かってきた。
    「私は信じる、私は信じない」越えた、計算のない100%完全な信頼。
    このロジックで悪人正機のことも、やっと分かった。
    自分はちゃんと信じているんだろうかと不安になる心が大きいほど救いの感動も大きいというロジックにもなるほどと思える。

    信じるものは救われる、と良くいうけど、信じるという概念のなかに「自分」をいれない。
    その「信じる」は、簡単に見えるけど変な知恵がついてしまうととてつもなく難しい。

    あと、この本のいいところはふりがなが多く難しい単語は説明がついている、そしてなにより文字が大きい。
    小さな文字が読みづらい年配の読者を考慮してあり、さすが。
    こういう大きめフォントの本は多いのかな、初めて読んだけど本離れ対策では大事ですね。
    🔽 関連ページ 🔽
    超越と実存
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    歎異抄をひらく
    歎異抄をひらく


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    歎異抄をひらく [ 高森顕徹 ]
    価格:1,760円(税込、送料無料) (2026/3/3時点)




  • 『超越と実存』 南直哉, 2018年 レビュー | 宗教と哲学である仏教をしっかりと向き合う思想史

    『超越と実存』 南直哉, 2018年 レビュー | 宗教と哲学である仏教をしっかりと向き合う思想史

    超越と実存 「無常」をめぐる仏教史
    超越と実存
    「無常」をめぐる仏教史
    南直哉, 2018年
    256 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 仏教史というより思想にフォーカスする
    ✔ 永平寺で20年修業した禅僧の著者
    ✔ 小林秀雄賞受賞

    ★★★★★ やっぱり圧倒的な本だった。思想としての仏教はどう変わったかという問題に全身全霊で衝突していく。本来は言語化できないキーワード、そういうミッションインポッシブルを根気よくとことん掘り下げる。脳を刺激されまくり。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    やっぱり圧倒的な本だった。

    仏教のもろに内部の人であるお坊さんが、ブッダを始めとした内部の偉人がどう仏教に正面から向かい合ったか、2500年間どう考えられどう言語化してきたか、そして思想としての仏教はどう変わったかという問題に全身全霊で衝突していく。

    読み終わることはできたけど私はまだそれぞれの思想は理解していない。
    ブッダ、初期仏教の偉人たち、中国仏教の思想、そしてアニミズムの地日本にやってくるという壮大な流れのなかで、掘り下げられる「私とは」「生きるとは」「悟るとは」などの問い、そして思想として発展するなかで「本覚」「唯識」「縁起」「本願」などの本来は言語化できないキーワード、そういうミッションインポッシブルを根気よくとことん掘り下げる。

    著者自身もあとがきで言うように、彼はやっぱり哲学者。
    冒頭から自分は仏教の言説を完全には信じてないと言い放つし、全ての章を通して無防備に信じないという態度が徹底している。
    曹洞宗の住職でありながら少し離れたところで正直に真面目に懸命に語られているので、こちらも誠意を込めて読む。

    ただ、とてつもなく難しい。私にとっては。
    何度もページを行き来し、眉間にシワを寄せながら、まるでマラソンを走らせられてるかのように、脳みその息が上がってる。
    でも分からない。
    例えば唯識思想とかアーラヤ識は今後本を何冊読んでも理解できるのか分からないし、本覚は分かった気にはなったけど本覚の感覚をこの自分が持ってみたらという想像もできない。

    でも、なぜいま日本にこれほどの宗派がありそれぞれ根本的な考えが違うという事態の深さはちょこっと分かった、と思う。
    今回は先に「日本仏教史」を読んでいたことが大きい。
    あれで概要を予習できていたのでどっぷり哲学的でも生き延びれた。

    しかし難しい本を読むと、難しいことの価値が身に染みる。
    いまの時代どうしても分かりやすいことの価値が喜ばれるけれど、例えばここで次から次へと出てくる形而上学的な考えは分かりやすくはできないし、そのレベルまで自分を高めるという挑戦でもある。

    もし環境が違っていれば私も阿弥陀さまにお念仏を唱える事を生活の一部にすることはありえたのか。
    自我をとことん削って坐禅をすることもありえたのか、ありえるのか。
    分からないけど、信じることができれば、その先にはきっといまの自分には見えない世界が見えるとは思う。

    最後に書いてあった通り、老師のお寺の近所に住むおばあちゃんたちにこの哲学的な本は関係ない。
    おばあちゃんたちの目の前には、月参りをしてくれるただ生身の方丈さん、お坊さんがいる、それだけ。
    そういう感覚を大事にされているのが他の本やインタビューでもよく分かるので、南老師の本は今後も読み漁ります。
    🔽 関連ページ 🔽
    『日本仏教史』 末木文美士, 1992年 感想 | 仏陀の教えをローカライズ

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    超越と実存 「無常」をめぐる仏教史
    超越と実存 「無常」をめぐる仏教史


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    超越と実存 「無常」をめぐる仏教史 [ 南 直哉 ]
    価格:2,420円(税込、送料無料) (2026/3/9時点)


  • 『インド人はなぜゼロを見つけられたか』 門倉貴史, 2007年 レビュー | タイトルとは無関係のビジネス書

    『インド人はなぜゼロを見つけられたか』 門倉貴史, 2007年 レビュー | タイトルとは無関係のビジネス書



    インド人はなぜゼロを見つけられたか
    門倉貴史, 2007年
    218 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ インドでビジネスを考える人向け
    ✔ タイトルとは関係のない内容

    ★★☆☆☆ タイトルとは裏腹に「なぜゼロを見つけられたか」については触れないというのは問題。出版は約20年前なので、当時から急成長をしているもうこの数字は役には立たない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    表紙と内容があってない。
    タイトルとは裏腹に「なぜゼロを見つけられたか」については触れないというのはちょっと問題なのでは。
    裏表紙を見れば経済のことが書かれているのは分かるけど、まさかタイトルの問題に全く触れないとは。
    
    内容としては確かにインドの経済について細かい数字が並び、インドに進出しようと考えている人に必要な情報がある。
    ただ、2007年出版、つまり約20年前なので、当時から急成長をしているもうこの数字は役には立たない。
    政権も変わったし、当時子供だった人たちは大人になってるんだから社会も変わった。
    インド系は英国や米国のビジネスや政治のトップにもなった、すでに。
    
    まあただリスクは相変わらずなのかもしれない。
    停電はシリコンバレーといわれるバンガロールで今でも日常茶飯事だし、渋滞に何時間も巻き込まれるのも当たり前、貧困の差も開いたままで、パキスタンや中国との緊迫感も緩まず。
    それでもインドは現在も急成長中なんだからやっぱりこのエネルギーは欧米中心の世界をもっと変えていくはず。
    
    
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    インド人はなぜゼロを見つけられたか (小学館文庫 Y か- 15-1)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『現代坐禅講義』 藤田一照, 2012年 レビュー |  坐禅のイメージが変わる解説書 

    『現代坐禅講義』 藤田一照, 2012年 レビュー |  坐禅のイメージが変わる解説書 


    現代坐禅講義 只管打坐への道 (角川ソフィア文庫)
    現代坐禅講義
    藤田一照, 2012
    533 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ アメリカで教えていた経験のある禅僧の語る本来の坐禅
    ✔ 坐禅の背景にある概念や歴史、体の使い方
    ✔ 自分と世界の境界線はないという仏教の教えをもとに

    ★★★★★ 藤田老師のいう坐禅というのは、精神統一でも修行でもなくミステリアスになるのも完全否定する坐り。じゃあ何なのか。この講義を読み終わると完全にイメージが変わる。

    🔽🔽 読書記録 レビュー 🔽🔽

    坐禅という言葉では語れないものを、533ページに渡り真剣に正直にしっかりと語る一冊。
    この講義を読み終わると完全にイメージが変わる。

    長年アメリカでも禅を指導していた藤田老師のいう坐禅というのは、精神統一でも修行でもなくミステリアスになるのも完全否定する坐り。
    じゃあ何なのか。

    私たちが一般的に想像する坐禅のイメージを全て捨てる説得から始まる。
    決められた型じゃない、苦しむことを美化しない、神秘性を完全に取り除く。
    捨てて、手放して、何も拒まず何も掴まず、自分という意識の境界線を越える、という事がどういう事なのかを丁寧に書いてあるんだけれど、仏陀がついに悟ったのは苦行からじゃない、期待を持たずに楽な姿で坐ったからという事が腑に落ちた。

    自分のからだの仕組みを知り、自分と世界の境界線を消し、自分の力なんていうチマチマしたものじゃない自然の力を借りて坐るとき、身体は自然で楽なはずだと。

    苦しみ怒られながらする修行とは違う只管打坐。
    自分の内側からバランスを探すということだけど、でもやっぱり誰かに指導をしてもらわないと間違って自己満足になるのが怖い。

    NHK出版のほうを先に読んでいてよかった。
    あれが簡潔バージョンなので準備運動になった。


    🔽 関連ページ 🔽
    NHK出版の入門書バージョンはこちら
    『ブッダが教える愉快な生き方』 藤田一照, 2019年 感想 | 学ぶことは変わること
    tag ; 仏教
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    現代坐禅講義 只管打坐への道 (角川ソフィア文庫)
    現代坐禅講義 只管打坐への道 (角川ソフィア文庫)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『ブッダが教える愉快な生き方』 藤田一照, 2019年 レビュー | わかりやすい仏教の教義 

    『ブッダが教える愉快な生き方』 藤田一照, 2019年 レビュー | わかりやすい仏教の教義 


    NHK出版 学びのきほん ブッダが教える愉快な生き方 (教養・文化シリーズ NHK出版学びのきほん)
    ブッダが教える愉快な生き方
    藤田一照, 2019年
    111 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 禅僧によるわかりやすく楽しい仏教の教え
    ✔ 仏教を使って生きやすさを求める
    ✔ 『現代坐禅講義』の予習になる

    ★★★★☆ 学ぶことは変わること。藤田老師のあの笑顔で優しく、でもきっぱりと語りかけられているかのような一冊。次に『現代坐禅講義』を読むので予習に最適。さっと読めるのに深いです。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    学ぶことは変わること、の一言に衝撃を受けた。
    小さい「自我」と、大きな根本にある「自己」。

    何事も、自分の意思ではないところの大きなものの意思で動くから、しがみついていても仕方がない。
    よく聞くことだけれど、でも確かに何度も何度も自分を言い聞かせることで結構効いてくる。
    自分の考えや感情は変わるもの、自分は感情のなかに生きているのではない。

    そういうことを、ただ単に分かりやすく書いてあるだけでなく、ロジカルな説明で書いてある。
    次に同じ著者の有名な『現代坐禅講義』を読む予習としてパーフェクトな一冊。
    読みやすいけれど、わかりやすく、深い。
    苦しむことを美化しない。

    これはやっぱり老師がアメリカで禅を教えていたことに由来すると思うけど、アメリカ人や欧米人は感覚だけでは納得しない。
    日本人なら雰囲気でわかるでしょ、ということも、そこを曖昧にするときちんとコミュニケーションが取れない。
    藤田老師のあの笑顔で優しく、でもきっぱりと語りかけられているかのような一冊。
    🔽 関連ページ 🔽
    tag ; 仏教
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    NHK出版 学びのきほん ブッダが教える愉快な生き方 (教養・文化シリーズ NHK出版学びのきほん)
    NHK出版 学びのきほん ブッダが教える愉快な生き方 (教養・文化シリーズ NHK出版学びのきほん)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『良寛』 松本市壽, 2009年 レビュー | 自然と詩の間で今を生きた禅僧の伝記

    『良寛』 松本市壽, 2009年 レビュー | 自然と詩の間で今を生きた禅僧の伝記


    良寛 旅と人生 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)
    良寛 旅と人生
    松本市壽, 2009
    274 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 江戸時代の禅僧、良寛の伝記
    ✔ 良寛の残した漢詩と和歌を通じて彼を知る
    ✔ 漢詩や和歌の現代語訳

    ★★★★☆ ストレートに彼の伝記ではなく、彼の漢詩と和歌を通して考える禅僧の彼の人柄を伝える。托鉢そっちのけで近所の子供たちと遊んだ「今生きること」を実感して生きた人なんだろうな。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    子供と手まりで遊ぶ姿が有名な江戸時代の禅僧、良寛。
    この本はストレートに彼の伝記ではなく、彼が残した多くの漢詩と和歌を通して考える彼の人柄、生きざま、そして、なによりその人間臭さを伝える。

    彼の人生のステップのそれぞれで書かれたものを一つ一つ現代語訳とともに解説。
    和歌はもちろん漢詩については私は完全に無知なので枕詞の説明の箇所などは申し訳ないけど頭に入ってこない。
    でも少しでもわかる人は2倍は楽しめます。

    まめに手紙を残した人のようで誰かにあてた詩が多い。
    人里離れて静粛な生活を送るも、その人懐こさから世話をする人や一筆書いてくれと寄ってくる人が多く、何重にも重なったその人柄が魅力。(重なる人柄で、矛盾、ではない)

    一人だから自然の季節の動きも敏感に捉え、冬の足の寒さなどの自分の体感も、待ち人は無事だろうかという心境も書き残すし、こんなぼろい家ですがあなたと一緒に飲むお酒は美味しいですね、という暖かさに溢れてる。
    その上、托鉢そっちのけで近所の子供たちと遊んだ、なんていう詩もあるほど、なんというか、今生きること実感して生きた人なんだろうなと伺える。
    🔽 関連ページ 🔽
    tag ; 仏教 
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    良寛 旅と人生 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)
    良寛 旅と人生 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『マイ仏教』 みうらじゅん, 2011年 レビュー | 気軽に仏教もオッケー

    『マイ仏教』 みうらじゅん, 2011年 レビュー | 気軽に仏教もオッケー


    マイ仏教 (新潮新書 421)
    マイ仏教
    みうらじゅん, 2011年
    192 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ みうらじゅん流の仏教の入門書
    ✔ 仏像や地獄など普通の入門書は教えないマニアックさ
    ✔ 現代らしい仏教との関わりとは

    ★★★★★ 彼も特撮から仏像からの仏教への興味になったし、ポップな側面から気軽に仏教に興味を持つのもオッケーなのでは。「地獄ブームと後ろメタファー」の章には納得。私も何兆年も焼かれる地獄に行きたくない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    『日本仏教史』の知的なアドベンチャーから、マイ仏教という、個人の内側を覗くかのような本へ。

    実際はみうらじゅん氐を詳しく知らないので失礼ながら彼の普段の活動も知らないのですが、仏教との関係でいうととても納得する点が多い。
    ただ私はそこまでハマってはいないんですが。

    「地獄ブームと後ろメタファー」の章には納得。
    庶民をビビらせないと宗教の力は発揮できないですよ。
    何兆年も焼かれる地獄に行きたくない、と思う人が増えれば自ずと効果が出てくる。
    地獄の話は前の「日本仏教史」にも出てきたんですが、イタリアではダンテが有名で地獄のイメージが何世紀も受け継がれているのに日本でちょっと弱いので、ダンテに対抗してそこも勉強したい。

    この本が出版されて十数年たち、彼のいうように、愛嬌のある僧侶もどんどん出てきた。
    音楽を通じて、ツイッターを通じて、同じ目線の若い僧侶たち。彼だって特撮や怪獣などから仏像に渡って仏教そのものに興味を持つようになったし、そういうポップな側面から気軽に仏教に興味を持つのもオッケーなのでは。

    今後も上下関係ではなく、同じ目線のお坊さんの活躍を期待。
    🔽 関連ページ 🔽
    タグ 仏教
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    マイ仏教 (新潮新書 421)
    マイ仏教 (新潮新書 421)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    マイ仏教 (新潮新書) [ みうら じゅん ]
    価格:946円(税込、送料無料) (2026/2/19時点)




  • 『日本仏教史』 末木文美士, 1992年 レビュー | ローカライズする仏教の強さ

    『日本仏教史』 末木文美士, 1992年 レビュー | ローカライズする仏教の強さ


    日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)
    日本仏教史
    思想史としてのアプローチ
    末木文美士, 1992
    412 ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ その時代、その地域に合わせた仏教の思想の変化
    ✔ 学校で習う出来事の本当の背景と意味
    ✔ 思想を辿って知的アドベンチャー

    ★★★★★ 仏教はその時代その時代に形を変え、その都度「日本の仏教」として存在してきた。仏教と神道とキリスト教をも平然と受け入れる理由にも通じる日本の強み。思想を辿って知的アドベンチャー的な読書。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    日本にやってきた仏教が、どう「日本の仏教」になったのか。
    とにかく脳みそ刺激されまくり。
    裏表紙にもある通り、知的興奮に満ちた旅、そう、知的アドベンチャー。

    偶然手に取った本が自分の想像以上に興味のど真ん中に命中することがある。
    私は仏教に興味があるし、その考えで気分がふっと軽くなることがあるので本を読んだりするけど、信者かと問い詰められたら答えに困る。
    そんな典型的日本人である私が興味を持つ理由は正にこれ、ここにじっくりと紹介されている。

    なぜ、どう「日本の仏教」になったのか。

    祈祷の仏教、先祖のための葬式仏教、ルール重視の仏教、いま浄土確定のコスパのいい仏教、そして神道と仏教がどちらも文化として存在する日本。

    そういう観点から日本における仏教の江戸時代くらいまでの歴史を紹介するのがこの本。
    仏教史に詳しくない私は次々と出てくる名前や文献に唸ってしまったけれど、知らなくても大丈夫、この本が重視するのは思想史であり仏教史の暗記じゃない。

    終章で遠藤周作の『沈黙』が出てくるけど、日本という土地の特徴は結局はこれ。
    (読んで最後に納得してもらうためここでは「これ」としか書きませんよ)
    仏教と神道とキリスト教を平然と受け入れる日本。
    日本以外の国の人にはわかりづらいし国内外で批判だってされる。
    でも私はこれは考えようによっては日本の強みだと思う。
    仏陀の教えを「日本の仏教」に変えた強み。


    その後の明治以降の日本の仏教の流れも気になる。
    🔽 関連ページ 🔽
    tag ; 仏教
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)
    日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス, 1966年 レビュー | 救いに溢れた幸せを問うSF

    『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス, 1966年 レビュー | 救いに溢れた幸せを問うSF


    アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)
    アルジャーノンに花束を
    ダニエル・キイス, 1966
    Flowers for Algernon
    Daniel Keyes, 1966
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 知的障害を持つ主人公の頭脳へ起きる変化
    ✔ 彼の書いた日記として進む物語
    ✔ 幸せとは何かを問う感動作

    ★★★★★ 幸せとは何か。素晴らしい知識の中でチャーリーは幸せだったと思いたい。私たちは何かを得てもその何かを失うサイクルからは逃れられない。許しと救いに溢れたストーリー。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    あまりにもチャーリイの障害が身近過ぎて客観的に感動できなかったところはある。
    逆にいうと、だからこそ痛いほどよくわかるところもある。
    なんというか、感動で涙は出ないけど、ただただ痛かった。

    でもできるだけ客観的に。
    小説の感想はいつもはできるだけ内容に触れないようにしているんですが、今回は少し内容に触れているので全く何も知りたくない人は読まないでください。

    この本が問うことは「幸せとは何」というとてつもなく大きな問。

    チャーリイの手術後すぐに、同僚の子が呟いた話にヒントがあるように思う。
    神様は私たちが与えられたもの以上のものを得ようとすることを許さない。
    彼女の考えでは、賢くなることは悪いこと。
    チャーリイは果たして周りの誰よりも賢くなることで幸せになったのか、そして良いことだったのか。
    世界中にあふれている素晴らしい知識を体いっぱい吸収できて彼はきっと、いや間違いなく幸せだったはず。
    それでも超能力がなくなるように、もっと言うと年を取って誰もがそれぞれ呆けたり遅くなっていくかのように、生きていくうえで避けられないサイクルとして、何かを得ても人は必ずその何かを失う。

    知識は力、たまに力が強すぎて害を及ぼすけれど、間違いなく失うものと思えれば、その山と谷をしっかりと自分のものにすればいい。
    得て、失って。
    広い目で見れば失うことだって、不幸と一言では言えない、そんなに狭い視野の話をしていない気がする。

    失ったと思った友情も、いつか戻ってくるかもしれない。
    人は大きな共同体、コミュニティの中での持ち場があるということも考えさせられる。
    (特にアメリカのような超個人主義の中でそれぞれの共同体ということも)

    そして、母親の存在。
    母親は悪い人間だったのか、自分の息子が「普通」であることを望むのは悪いことか。
    道徳の授業で差別はいけませんと教えられていると、他人ごとでは簡単に言える。
    自分の息子は他の子と同じように会話したり仕事をしたりすることはないと絶望した母親には、そんな他人事は通じない。
    それでもチャーリイのことを第一に考えることができればよかったのに、彼女は自分の不幸に集中するあまり息子のことを愛することを忘れていた。

    みんな、自分が一番大切。
    でも周囲の人間を傷つける気持ちもない、ただどちらもこなすのが難しいだけ。
    許しと救いにあふれているストーリーで本当に良かった。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Flowers for Algernon” Daniel Keyes (1966) Review | Forgiveness and salvations

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)
    アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『お坊さんが教えるこころが整う掃除の本』 松本圭介, 2011年 レビュー | 心も脳内もきれいにする掃除

    『お坊さんが教えるこころが整う掃除の本』 松本圭介, 2011年 レビュー | 心も脳内もきれいにする掃除



    お坊さんが教えるこころが整う掃除の本
    松本圭介, 2011
    176 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 浄土宗のお坊さんの掃除法の本
    ✔ インドでMBA取得の次世代の僧侶として活躍する著者
    ✔ 日本の家にあった掃除の方法と道具など具体的

    ★★★★☆ 東大で哲学を学んだあとインドでMBA取得の次世代の僧侶として活躍される裏には徹底した掃除が。部屋がきれいだと脳内も心もきれいになる。でもその実際の掃除が難しい。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    いつもポッドキャストを聞いているお坊さん松本紹圭さん、本名は圭介さん。
    東大で哲学を学んだあとインドでMBAを取得した、かなり賢く鋭い次世代の僧侶として活躍される裏には徹底した掃除が。

    本が出て10数年経っているけれど、だからといって何世紀も続くお坊さんの習慣が変わるわけないので、よく掃除の話はされているので、その基本のところがこの本。
    勝手に心の掃除に重点を置いていると勘違いしていたので思ったよりも細かく掃除のアドバイスがある。

    結局、行動を取ることで心もついてくるということなんですね、やっぱり。
    そうよね、部屋がきれいだと脳内も心もきれいになる。
    それはわかる。
    次のステップである実際の掃除が難しい。

    うちは日本式の家ではないけれど、やっぱり床を磨くなどは気にしたい。(つまり、したいだけで出来ていない)

    とりあえずは、拭く作業を増やし、ものを減らすことを当面の目標にします。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “A monk’s Guide to a Clean House and Mind” Shoukei Matsumoto (2011) Review | Monks’ main job, cleaning
    tag 仏教
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    お坊さんが教えるこころが整う掃除の本 (お坊さんに学ぶシリーズ)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『無敵の読解力』 池上彰 佐藤優 2021年 レビュー | 最強コンビが説く読書パワー

    『無敵の読解力』 池上彰 佐藤優 2021年 レビュー | 最強コンビが説く読書パワー



    無敵の読解力
    池上彰 佐藤優, 2021
    256 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 最強のコンビの共著
    ✔ 現代を生き抜くための方法としての読書
    ✔ 参考書のリストも豊富

    ★★★★★ 情報処理能力を問われる今の社会で生き抜くにはまずは本を読めと。そんなこの本自体、語られる一つ一つの事柄が常にフル回転。個人的には日本人論についてが特に興味深かった。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    おお、情報量が多い上に全て興味深い。

    この本のテーマが、情報処理能力を問われる今の社会で生き抜くにはまずは本を読め、とあるので、つまりこの本は初っぱなから、テーマからして重要な情報がつまってる。

    もし大事な箇所を線引きしようと思ったら全ページに線を引くことになるって言うくらい、中国やアメリカの現状、共産主義と本家のマルクス、マキャベリ推しの菅元総理の危うさ、読書をしない日本の政治家、などなど語られる一つ一つの事柄が常にフル回転。

    個人的には最後の、外国人による日本人論についてが特に興味深かった。いやそんな控えめでなく、そうなんですよ!と叫びたかった。
    戦時中や戦後直後の日本人論は、未だに的を得ている点が多い、天才であっても個性は邪魔にされるなどなど。
    でも意外でありつつ納得したのは、日本における子供や若者間でのシステマティックないじめを指摘されていること。
    これをなくしさえすれば日本は改善されると。
    そしてもちろんこれは約80年たっても教育の場で放置されている。
    明治維新が自分達の独立したイデオロギーによるものでないというの話も、心のモヤモヤ取り払ってくれた感じ。
    「菊の刀」も積読してるので読まなきゃ。

    そして一時期、日本人は凄いという本が「日本で」売れ、そういう本を外国人が誰も書かなくなったら自分達で日本は素晴らしい、特殊であると誉め始めた。痛い。
    さらにこの本が出版された数年後の今、外国人旅行者が円安の日本を安く消費している、というこれも痛い現実。

    参考書としておすすめの本リストがたっぷりあるので、ほしい本リストがまた長くなりました。
    🔽 関連ページ 🔽
    共著 「大世界史 現代を生きぬく最強の教科書」池上彰 佐藤優, 2015
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    無敵の読解力 (文春新書 1341)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    無敵の読解力 (文春新書) [ 池上 彰 ]
    価格:935円(税込、送料無料) (2026/1/31時点)




  • 『陰陽師 龍笛ノ巻』 夢枕獏 2005年 レビュー | シリーズに新しい仲間も加わる

    『陰陽師 龍笛ノ巻』 夢枕獏 2005年 レビュー | シリーズに新しい仲間も加わる



    陰陽師 龍笛ノ巻
    夢枕獏, 2005
    272 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 陰陽師シリーズ第6弾
    ✔ 短編集、いつもよりホラー色の濃い作品も
    ✔ 新しい人物がチームに加わる

    ★★★★☆ 今回の「首」はいつもよりホラー要素が強かった気がするが、そういう風に微妙にテイストを変えてくるのが陰陽師シリーズ。短編集に戻りむしろ色々と読めて嬉しいばかり。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    今回はまた短編集に戻っている。
    長編とは違ったリズムなので短編集だから物足りないということもないし、むしろ色々と読めて嬉しいばかり。

    今回の「首」はいつもよりホラー要素が強かった気がするが、そういう風に微妙にテイストを変えてくるのが陰陽師シリーズ。

    どうやら安倍晴明の先輩に当たる賀茂保憲が仲間に加わった感じで今後も登場しそうで、今後はダイナミックが変わるのか。

    いま家にある最後の陰陽師シリーズ本なので、また次買うまでお預けです。

    🔽 関連ページ 🔽
    シリーズ 『陰陽師』 夢枕獏, 1988 感想 | なに本当に面白い
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    陰陽師 龍笛ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-13)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    陰陽師 龍笛ノ巻 (文春文庫) [ 夢枕 獏 ]
    価格:726円(税込、送料無料) (2026/1/31時点)




  • 『陰陽師 生成り姫』 夢枕獏, 2003年 レビュー | 源博雅が主役の長編 

    『陰陽師 生成り姫』 夢枕獏, 2003年 レビュー | 源博雅が主役の長編 



    陰陽師 生成り姫
    夢枕獏, 2003
    389 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 陰陽師シリーズ第5弾
    ✔ シリーズ初の長編はバディ役の源博雅が主人公に
    ✔ 彼の12年前の恋の行方

    ★★★★★ 今回は初の長編。そこに、もう短編で一度語られた話を掘り下げるという粋な試み。さらに主人公をバディ役の源博雅に。シリーズに人間味があるのは間違いなく彼のお蔭。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    「平安時代は、雅な闇の時代であった。
    鬼も、人も、もののけも、同じ闇の中で呼吸している」

    今回は初の長編。
    そこに、もう短編で一度語られた話「鉄輪」を掘り下げるという粋な試み。
    それでもって主人公をシリーズではバディ役の源博雅にするというファンには嬉しい試み。

    源博雅は安倍晴明に何度も何度も「お前はいい漢だ」といわせるほどいいやつで、この陰陽師シリーズに人間味があるのは間違いなくこの男のお蔭で、好きにならずにはいられないキャラ。
    今回も凄く良いのです。

    源博雅の12年前の恋、鬼になる女、全てを受け止める安倍晴明と源博雅の二人。
    じっくりと長編として描かれるので最後の感動もしっかりと高まる。
    🔽 関連ページ 🔽
    シリーズ第一弾 『陰陽師』 夢枕獏, 1988 感想 | なに本当に面白い
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    陰陽師 生成り姫 (文春文庫 ゆ 2-9)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    陰陽師 生成り姫 (文春文庫) [ 夢枕 獏 ]
    価格:770円(税込、送料無料) (2026/1/31時点)




  • 『陰陽師 鳳凰ノ巻』 夢枕獏, 2002年 レビュー | シリーズ第四弾 

    『陰陽師 鳳凰ノ巻』 夢枕獏, 2002年 レビュー | シリーズ第四弾 



    陰陽師 鳳凰ノ巻
    夢枕獏, 2002
    272 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 陰陽師シリーズ第4弾
    ✔ 同じメインの登場人物なのに飽きない
    ✔ 短編集の最後の一つはいつもと違う流れ

    ★★★★☆ 短編で4冊目なのにリズムもキープ。ダイアの原石である二人組を産み出したからノリに乗った状態が続くからだろう。でもなんと4冊目の最後の短編でスタイルを変えてくる変化球。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    シリーズ第4弾。
    短編で4冊目なのに、ダラダラとならずリズムもキープする。
    それはもうダイアモンドの原石である二人組を産み出したからノリに乗った状態が続くからだろう。
    もちろんスタイルを変えずに話を変えるという型で4冊目に来たわけだけど、なんと最後の短編でスタイルを変えてくる。
    今までは誰かに頼まれて、博雅と飲んでいた酒の杯を置き、ゆこう、と妖しい存在に向かっていっていたのが、今回はライバルと腕比べとは。

    やっぱり読み続けるしかないね。
    🔽 関連ページ 🔽
    シリーズ 『陰陽師』 夢枕獏, 1988 感想 | なに本当に面白い
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    陰陽師 鳳凰ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-7)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    陰陽師 鳳凰ノ巻 (文春文庫) [ 夢枕 獏 ]
    価格:726円(税込、送料無料) (2026/1/31時点)




  • 『オリクスとクレイク』 マーガレット・アトウッド, 2003年 レビュー | アトウッドのSF

    『オリクスとクレイク』 マーガレット・アトウッド, 2003年 レビュー | アトウッドのSF



    オリクスとクレイク
    マーガレット・アトウッド, 2003
    Oryx and Crake
    Margaret Atwood
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ カナダの作家のSF作品
    ✔ 人間がいなくなった世界というディストピア
    ✔ MaddAddamシリーズ第一弾

    ★★★☆☆ SFは苦手なんです。たとえアトウッドであっても苦手であると確信。この世界を作り上げることに時間は割かれすぎ?で人物に魅力を感じられない点も私には難しかった。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    SFは苦手なんです。
    たとえアトウッドであっても苦手であると確信。

    なんでこういう世界にいるのかが436ページ中250ページ位になるまで見えてこないのは私には難しかった。
    文章はすごい、描写もすごい、状況を掴めれば面白い、でもこの世界を作り上げることに時間は割かれているにも関わらず人物像を作り上げることがほぼないので、人物に魅力を感じられない点も私には難しかった。

    日本語はもう売られていないのか、アマゾンで高額で売ってあるのみのよう。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Oryx and Crake” Margaret Atwood (2003) Review | SF from Atwood
    tag SF
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    オリクスとクレイク


    ●●● 楽天 ●●●


  • 『陰陽師 付喪神ノ巻』 夢枕獏, 2000年 レビュー | 古代日本的な包容力 

    『陰陽師 付喪神ノ巻』 夢枕獏, 2000年 レビュー | 古代日本的な包容力 



    陰陽師 付喪神ノ巻
    夢枕獏, 2000
    352 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 陰陽師シリーズ第3弾の短編集
    ✔ 女の恨み、男の恨み
    ✔ 祟りを消し去らないという古代の日本人的な暗闇

    ★★★★☆ 死んでも死にきれない、死んでからも祟ってやる、そういう強い思いを主人公の陰陽師は消し去らないことだってあるのがなんとも人間らしく古代の日本人的な包容力。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    シリーズ第三弾。
    短編集なので一つ一つのストーリーについて書くのもなんだけど、女性の恨み系が多いのはやっぱりそうなんだよね、女性の恨みはそう簡単に払えないよということなんだろう。
    ただちょっと長めの「ものや思ふと」は男の恨みでこっちだって容易く解決はしない。

    いや、そういう観点でいうと、多くのストーリーに置いて問題が解決されないのも特徴かも。
    死んでも死にきれない、死んでからも祟ってやる、そういう強い思いを主人公の陰陽師は消し去らないことだってあるのがなんとも人間らしく古代の日本人的な優しさというか暗闇もオッケーだと思う包容力。
    🔽 関連ページ 🔽
    シリーズ 『陰陽師』 夢枕獏, 1988 感想 | なに本当に面白い
    tag 日本史
    tag 怪談
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    陰陽師 付喪神ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-5)


    ●●● 楽天 ●●●


  • 『陰陽師 飛天ノ巻』 夢枕獏, 1995年 レビュー | 二人のいい漢ぶり

    『陰陽師 飛天ノ巻』 夢枕獏, 1995年 レビュー | 二人のいい漢ぶり



    陰陽師 飛天ノ巻
    夢枕獏, 1995
    304 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 陰陽師シリーズ第2弾
    ✔ 「そういうことになった」などのセリフが確立
    ✔ 話ごとの季節の庭の描写

    ★★★★★ やっぱり面白い安倍晴明と源博雅シリーズ第二弾。この二人の「いい漢」ぶりはもちろん、彼ら二人の会話のテンポといつも同じように「そういうことになった」となる様子がいい

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    やっぱり面白い安倍晴明と源博雅シリーズ第二弾。
    この二人の「いい漢」ぶりはもちろん、彼ら二人の会話のテンポと結局いつも同じように「そういうことになった」と連なって出ていく様子がいい。

    それぞれの妖怪や霊のストーリー自体はもちろんユニークなのは当然。
    でもそこにある背景の草花や樹木などの豊かな自然の様子、特に晴明の庭のエピソードごと、季節ごとの描写はほんわりと静かな気持ちにさせてくれて、そうかこれほど美しい自然が身近なんだから魔物くらいでてくるよな、という不思議な感覚に陥ってしまう。
    🔽 関連ページ 🔽
    シリーズ 『陰陽師』 夢枕獏, 1988 感想 | なに本当に面白い
    tag 日本史
    tag 怪談
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    陰陽師 飛天ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-4)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    陰陽師 飛天ノ巻 (文春文庫) [ 夢枕 獏 ]
    価格:748円(税込、送料無料) (2026/1/19時点)


  • 『火花』 又吉直樹, 2015年 レビュー | 上下関係の危うさを描く

    『火花』 又吉直樹, 2015年 レビュー | 上下関係の危うさを描く



    火花
    又吉直樹, 2015
    192 ページ
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ お笑いタレントの芥川賞受賞の純文学
    ✔ 主人公とお笑いコンビを組む先輩との関係
    ✔ 芸人そしての生活の厳しさ、人間関係の描写も

    ★★★★☆ 師匠と仰ぐ男と主人公の曖昧でギリギリバランスが取れていて実は取れていない関係。どこまで愛情をもって寄り添えるか。上下関係を基礎とした関係の危うさを暖かく描く。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    誰もが知っている一冊。
    芸人でありながらも小説を書き、芥川賞を取る。
    その意外さ通りのストーリー。

    芸人としての10年を描くんだけど、それはあくまで背景であり、メインは師匠と仰ぐ男と主人公の曖昧でギリギリバランスが取れていて実は取れていない関係にある。

    そこまで尊敬できる人に会えることは羨ましいことであり、その関係が10年近く続くことも微笑ましくも見える。
    しかし尊敬できるほどに高い位置に持ち上げた人間の人間らしい弱さ、愚かさいつまで見ないようにできるか。
    関係のバランスは崩れるか。
    どこまで愛情をもって寄り添えるか。
    恋愛感情でもない、同等の立場にある友情でもない、上下関係を基礎とした関係の危うさを暖かく描く。
    🔽 関連ページ 🔽
    tag 友情
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    火花 (文春文庫 ま 38-1)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    火花 (文春文庫) [ 又吉 直樹 ]
    価格:715円(税込、送料無料) (2026/1/19時点)




  • 『ジェーン・エア』 シャーロット・ブロンテ, 1847年 レビュー | ノーという女性の古典

    『ジェーン・エア』 シャーロット・ブロンテ, 1847年 レビュー | ノーという女性の古典



    ジェーン•エア
    シャーロット・ブロンテ,  1847
    Jane Eyre
    Charlotte Bronte
    2026.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 女性主体の英文学の古典
    ✔ 当時の社会の常識に反抗した主人公の潔さ
    ✔ ゴシック、ホラー的な要素もある恋愛小説

    ★★★★★ 一人の女性の惨めな子供時代を経て自らの手で這い上がる成長物語であり、当時のイギリスにとっての社会的なテーマが盛り沢山。狂気の女の象徴するところもとっても気になる

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    古典って避けてしまう傾向にあるけど、実はエンターテイメント性が高いものが多いんですよね。
    まあ、だからこそ何世紀も愛されるわけですが。

    この本もそう。
    ドロドロのメロドラマもあればロマンスもある。
    強い女性像のイメージがあったのでロマンス要素に関しては想像以上だった。
    一人の女性の惨めな子供時代を経て自らの手で這い上がる成長物語であり、フェミニズム満載であり、宗教の問題も、ちょっと怖めのゴシックでもあり、階級社会、人種、植民地主義などなど当時のイギリスにとっての社会的なテーマが盛り沢山。

    そして当時の批判は目に浮かぶよう。
    家父長制に服従しない女?男にノーという女?地位もなく地味な見た目のくせに?なんということでしょう。

    もちろん今日の社会では見方は変わる(といってもいまだに女のくせにという意見は無きにしも非ず)。
    彼女は男性にただ単に宝石やきれいな服を浴びるように与えられる人生は送りたくない。
    自分も対等に貢献できると確信できる日まで彼女は愛する人をも拒否し続ける。

    あと「屋根裏部屋の狂気の女」もとっても興味深い。
    当時の差別主義が隠さずに描かれており、混血の人間、黒人であるこの女は理性がなく暴力的で、高貴な白人の文明から遠ざけなければいけない。
    そしてジェーン本人はあまり怖がっても憎んでもいないというところも気になる。
    この辺りは本が出ているそうなので、いつか。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Jane Eyre” Charlotte Bronte (1847) Review | A woman who says no
    tag 女性主体
    tag フェミニズム
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    ジェーン・エア(上) (新潮文庫)


    ●●● 楽天 ●●●