
イザベラ・バードの旅 『日本奥地紀行』を読む
宮本常一, 2014
264 ページ
2017 読了
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🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
✔ 1878年に来日したイギリス人探検家の紀行文を宮本常一が解説
✔ 明治時代の東日本の山奥を歩き回った彼女の度胸と観察力
✔ 彼女が見聞きしたことに宮本常一が丁寧に解説を加える豪華さ
★★★★★ 英国ビクトリア朝の人間らしさ満載の女性探検家の紀行文。怪しい通訳と蚤が出る農村も歩き回る度量と偏見を持たない鋭い観察力。そこに民俗学者の宮本常一が解説を加えるマニアには豪華な一冊。
🔽🔽 読書記録 🔽🔽
イザベラ・バード (Isabella Bird, 1831-1904) は明治時代に関東に入り東北から北海道(蝦夷)を旅したイギリス人探検家。
聞いたことはあったんだけど、民俗学者の宮本常一が解説した本ということであっという間に読了。
イザベラ・バードは一言で言うと探検家なんだけど、英国ビクトリア朝時代らしいと言えばらしい、つまり変わった人で女性一人で世界中のいわゆる未開の地をとことん歩き回った人。
日本では怪しい通訳の伊藤という男性を引き連れていただけで、東北の山奥の村や北海道のアイヌの村に入って沢山の事を見聞きし、するどく観察。
そしてそこには、日本人やアイヌ人に対する偏見はなく、常に客観的でしかも博愛に溢れた人間らしさで現地の人と交流し、残さず記録している。
宮本常一さんと同じく、武士や貴族の歴史や生活でなく、あくまで普通の一般の人々に興味を持ち、学校の授業では知ることができない、本当は面白い民俗学を学ぶことができる。
例えば、どこにいこうと避けられない蚤の多さ、清潔でない村人の臭いや皮膚病の多さ、地方によって違う女性の地位や、野次馬というかミーハーな日本人の気質。
そういうことは、実は日本人が同じ時期に日本全国を歩いても分からない事なんだと。
あまりにも普通の事だから。
日本人にとって蚤がいるのは当然だから書かない。
アイヌ人をとことん軽蔑してるから、アイヌの文化が見えない。
でも外国人だから気付けるし、ありがたいことにきちんと記録してくれている。
ただ、この地方でこういう生活をしていた、とバードは見たままを綴っていても、それがどうしてなのかまでは彼女には分からない。
そこで宮本常一が、この地方にこういう病気が流行ったんだけど、その理由はこういう人が集中して住んでいたから、なぜかというと、この魚をとるために一定の時期だけ人が住んでいたからですよ、と深く掘り下げてくれて、分かりやすい。
もちろん彼自身も同じくらい愛情に溢れた民俗学者であることも忘れてはいけない。
彼は、当時の日本人がきっと初めて出会ったであろう欧米人がバードであったことは、彼らにとって幸せだったであろうと言う。でも彼も戦時中、戦後、ひたすら日本中の集落を歩き回り民家に泊めてもらい、現地の人々に慕われた重要な人物であったわけです。
いきなり「日本奥地紀行」を読んだところで、私にはそこまで読み取る知識もないので、やっぱりこの解読書を先に読んでよかった。(ちなみに原本を英語で探してますが、どこにもない。やっぱりアマゾンに頼るしかないか)
追記
アマゾンで買ったバードの本は安かったしアマゾン出版?の本で文字が小さすぎて読めないので、積んだまま。
改めて探さなくては。
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イザベラ・バードの旅 『日本奥地紀行』を読む (講談社学術文庫 2226)
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