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『ヒロシマ』 ジョン ハーシー, 1946年 レビュー | 淡々とした文章の生々しい悲劇


ヒロシマ
ジョン ハーシー, 1946年
Hiroshima
John Hersey
2026.05年 読了
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🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

✔ 広島に原爆が落とされた直後に現地に渡ったアメリカ人ジャーナリストのルポ
✔ 一般市民がいかに一瞬でもしくはゆっくりと殺されていったかを淡々と語る
✔ 極端なまでに感情を描かないことで悲劇を生々しく映し出すジャーナリズムの傑作

★★★★★ 想像はしていた内容だったけれど、想像を絶する衝撃だった。彼はもう泣くことさえもできない人々の代わりにペンを取り世界にこの悲劇をストレートに伝えた。いかにして普通の人々が一瞬にして消されたか、もしくはゆっくりと殺されていったかを淡々と描写する。感情的ではない文体だからこそ、この恐怖が生々しく伝わる。


🔽🔽 読書記録 🔽🔽

想像はしていた内容だったけれど、想像を絶する衝撃だった。
とてつもなく重要な本、でも日本ではなぜか文庫本も見つけられなかった。

原爆が落とされた数日後にヒロシマへ渡ったアメリカ人ジャーナリスト。
普通の広島の住民6人の、あの悲劇の起こった朝からその後一年を追う。

アメリカではジャーナリズムの業績では20世紀最高といわれているが、そこには感情的な文章もなければあからさまに批判する文章もない。
ただ、いかにして普通に生活していた人々が一瞬にして殺され消されたか、もしくは肌を溶かしながら、または被ばくによってゆっくりと殺されていったかを6人の見たままに描写する。
そう第一、4日間死んだ赤子を抱いて夫を探す若い母親の姿はどんな言葉でも表せない。
感情的ではない文体だからこそ、この恐怖がストレートに生々しく伝わる。

大げさではないし、事実だけをシンプルに描いてはいるし、彼自身も原爆を落とした側の国であるけれど、彼のスタンスはとても明確である。
彼はこの破壊された町ヒロシマの味方であり、もう泣くことさえもできない人々の代わりにペンを取り世界にこの悲劇をストレートに伝えた。
彼の文章は当時アメリカで何百万人という人々の心に刺さった。

アメリカでは学校の教材にもなっていると読んだけれど、それが今も本当なら、この本から溢れ出す悲劇から学べているのだろうかと思ってしまう。
ただ普通に生活したい人たち、子供たちを大量にターゲットにすることを「正しいこと」と主張する権力者に対し主権者である市民はもう操られることしか選択肢はないのか。

あと、
なんで日本では高い単行本しかないのだろう。
イギリスでは2ポンド(400円弱)

毎年夏に小学校の校舎内に張り出されていた戦時中の写真(もちろん日本軍の行為も)や、修学旅行での原爆ドーム訪問や生存者のお話に衝撃を受けたからこそ、今の自分の考え方とかが成形されている。
もっと簡単にアクセスできるものであるべきと思うのです。

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