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  • 『(テヘランの女獅子たち)』 Marjan Kamali, 2024年 レビュー | 戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語

    『(テヘランの女獅子たち)』 Marjan Kamali, 2024年 レビュー | 戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語

    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)
    (テヘランの女獅子たち)
    Marjan Kamali, 2024年
    The Lion Women of Tehran
    333 ページ
    2026.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ テヘランに住む環境の違う二人の女の子の友情
    ✔ 大きくなったら全力で働く女性を夢見た少女たちの現実
    ✔ イランの情勢の移り変わりと、立ち向かい続ける女性たち

    ★★★★★ テヘランで戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語。大きくなったらイランの社会の役に立つのだと勉強に励む二人の少女。古い伝統と不平等な社会の間にいながら決してあきらめない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    古く強い伝統を持つペルシアの都、テヘラン。
    そこで戦い続ける女性たちへ捧ぐ物語。

    この少し前にもイランの女性の小説を読んだばかり。
    こちらの方が少女の友情やその後を描いていて読みやすい内容ではあるけれど、やはりパワフル。
    1950年のテヘランで出会った二人の少女の友情。
    大きくなったらライオンの心を持つ女性となってイランの社会の役に立つのだと勉強に励む。

    しかしテヘラン大学に入学後にイランの社会は怒涛の時代に入り、彼女たちの生活は急変し夢は断たれる。
    スラム街に住むホマは活動家となり危険な人生を選び、裕福なエリーは主婦となりアメリカへ去る。
    ホマはどんなに酷い仕打ちを受けても戦い続ける、なぜか。
    彼女は、そしてイランの多くの人は希望を捨てていないからだとしか思えない。

    エリーと母親の関係も面白い。
    伝統の中で世間体の中で、でも娘のためだけに生きてきた母親と新しい世代であるエリー。
    でも伝統が悪いということではなく、どちらでも選ぶ権利があるということ。

    立て続けに読んだイランの女性を主人公とする小説、どちらも強い。
    どの道を選んでも強い心を持ち続けるのは、彼女たちは希望とイランへの愛国心を捨てていないからだと思う。
    そして小説は常に全くのでっちあげでなく現実の鏡、実際にイランには同じように戦い続ける女性と男性が今もいる。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Lion Women of Tehran" Marjan Kamali (2024) Review | Powerful story about friendship of 2 girls
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    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)
    The Lion Women of Tehran: The life-affirming BBC Radio 2 Book Club pick (English Edition)

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  • 『ベル・ジャー』 シルヴィア・プラス, 1963年 レビュー | 繊細で普遍的な物語

    『ベル・ジャー』 シルヴィア・プラス, 1963年 レビュー | 繊細で普遍的な物語


    ベル・ジャー
    ベル・ジャー
    シルヴィア・プラス, 1963年
    The Bell Jar
    Sylvia Plath, 1963
    388 ページ
    2026.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 成長物語のモダンクラシック
    ✔ 若い女性の怒りや不安と表面的な成功とのギャップ
    ✔ 若くして死を選んだ詩人が著者の世界観

    ★★★★★ 優秀な学生のエスター、派手だけれど空虚な生活から帰宅したタイミングで精神のバランスを崩す。成功している見た目の裏でギリギリの精神状態だった若い女性の普遍的な物語。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    モダンクラシックの一冊。
    貧しい家庭でありながら優秀な学生のエスター、勉強に励みいろんな賞をもらう生活。
    すべてがうまくいっているように見えるが、ニューヨークでの派手だけれど空虚な夏の仕事体験から帰宅したタイミングで精神のバランスを崩し後半は施設での生活が始まる。

    若者に読んでほしい、とか思う反面、これを自分が10代、20代に読んでいたら衝撃がありすぎて立ち直れないかもというくらい生々しい。
    主人公の抱える説明のできない恐怖は多くの若い女性が抱えるもので、その怒り、絶望感、憎しみ、といったすべての感情は同感してしまう。
    ちゃんとしっかり生きているんだけど、ひとつの過ちですべてが流れて行ってしまう感覚。

    成功してる雰囲気とは裏腹にギリギリの精神状態という危うさ。
    著者はこの本の出版された数週間後に自殺をしているのも有名。

    1960年代に書かれたので、確かに今の社会の状況とは違うし今はあからさまな生きづらさは見えないかもしれない。
    それでも現在の女の子たちはやはり主人公と同じような違和感を抱えてるし、今後もそう簡単には変わらない。
    この本はやはり何十年も先も読まれ続けることになるであろうと思う。
    🔽 関連ページ 🔽

    English review
    “The Bell Jar” Sylvia Plath (1963) Review | Young woman and her uncertainty
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    ベル・ジャー
    ベル・ジャー (I am I am I am)


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  • 『停電の夜に』 ジュンパ ラヒリ, 1999年 レビュー | 身近な人とすれ違う寂しさ 

    『停電の夜に』 ジュンパ ラヒリ, 1999年 レビュー | 身近な人とすれ違う寂しさ 



    停電の夜に
    ジュンパ ラヒリ, 1999
    Interpreter of Maladie
    Jhumpa Lahiri
    327 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ インド系アメリカ人作家の衝撃のデビュー作の短編集
    ✔ ピュリッツァー賞受賞
    ✔ 身近な人と通じ合えない感情

    ★★★★☆ 短編集で、どれも見事に寂しくなるストーリー。ちょっとだけワクワクさせて、でも最後には冷たくきつい現実にぶち当たる主人公たち。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    停電の短い時間にやっとそれぞれの秘密を打ち明ける夫婦を描く「停電の夜に」など短編集で、どれも見事に寂しくなるストーリーたち。
    インド系の作家であることを強調するかのようにほぼ全て、インド人もしくはインド系の主人公で、そうでない場合は主人公はインド人を見つめる立場にある。

    常に「インド人」をエイリアンとして、理解不能な人間であるかのように描く。

    ちょっとだけワクワクさせて、でも最後には冷たくきつい現実にぶち当たり、主人公はそれぞれ、ああそうだ、自分はただの○○に過ぎないんだ、と自覚させられる。

    ピュリツァー賞など数々の賞を受賞しているそうなのでぜひ英語で読んでみたい。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Interpreter of Maladies" Jhumpa Lahiri (1999) Review | stories that make you sad
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    停電の夜に (新潮文庫)


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  • 『(ペルシャ人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 レビュー | 誇り高きイラン人女性の物語 

    『(ペルシャ人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 レビュー | 誇り高きイラン人女性の物語 


    The Persians: A Novel
    (ペルシャ人一家)
    Sanam Mahloudji, 2025
    The Persians
    384 ページ
    2016.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 3代にわたるイラン人女性を描くデビュー作
    ✔ イラン革命前と後、アメリカ移住後のそれぞれの世界
    ✔ プライドの高い彼女たちと家族のつながり

    ★★★★★ イラン革命、テヘランに残る祖母と孫娘、アメリカにわたる残りの家族。「アメリカなんてママの宝石よりも短い歴史しかないのよ」高貴で傲慢でわがままで美しく愛らしい女性たち。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    この月は勝手に読書テーマを女性と決めて、最初に読んだのがこれ。
    パーフェクトな選択。

    イランの英雄を祖先とする由緒正しきValiat家、70年代のイラン革命で家族は二手に分かれる。
    テヘランに残る祖母と孫娘、アメリカにわたる残りの家族。
    『ペルセポリス』のあの雰囲気があるけれど、こちらもしっかりと当時のテヘランでの状況を伝える。
    つまり、表ではちゃんと髪の毛を隠す女性も違法のクラブでは性と薬物に手を染め、でも同時に政治的な活動もする、という一筋縄ではいかない現状。
    そしてアメリカへ渡った残りの家族は今度はアメリカで贅沢な生活を続けるも、こちらも酒に薬物にゴシップにまみれた現状。
    地理的に二手に分かれているうえに、1940年代のテヘランを生きた祖母と1980年代のテヘランを生きた孫娘の環境の差も浮き出てきて、まさにダイナミックな物語。

    「アメリカなんてママの宝石よりも短い歴史しかないのよ」

    それぞれの分かれた世界で生きる3世代のイラン女性たち、高貴で傲慢でわがままで美しく愛らしい女性たち。
    彼女たちの望みは、好きなように生き、好きなように愛し、好きなように捨て、それでもお互いに向き合うこと。

    世界最古といわれる文明を持つイラン、その伝統の中できちんとしたプライドの中で生きてきたイラン人女性の葛藤。
    ずっと続いてきた欧米中心の思考から少し目をそらすと複雑で圧倒的な世界が広がっていることを、特に今のご時世では知っておくべきだと思う。

    日本語はないようですが、英語は少し難しいかも、くらいのレベルです。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The Persians” Sanam Mahloudji (2025) Review | Dynamics of the women
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    The Persians: A Novel
    The Persians: A Novel (English Edition)


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  • 『アナーキズムについて』 ノーム・チョムスキー, 2013年 レビュー | 大衆のパワーの政治哲学

    『アナーキズムについて』 ノーム・チョムスキー, 2013年 レビュー | 大衆のパワーの政治哲学


    On Anarchism (Penguin Special) (English Edition)
    (アナーキズムについて)
    ノーム・チョムスキー, 2013
    On Anarchism
    Noam Chomsky
    128 ページ
    2020.07 読了
    日本未出版
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ アナーキズムをめぐる政治哲学
    ✔ アメリカ政治
    ✔ スペイン内戦などの具体例

    ★★★★☆ 大衆にとって良いことは、イデオロギーにしがみつくことか。いや、ごく一部のエリートを投げ倒すことのできる大衆のパワーは私たちを明るい未来へと導く。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    オバマ政権時代に出版された本、当時は確かに政治的アイデアの違い、イデオロギーの違い、だった。
    でもトランプ政権の時代のアメリカは、ただの政治の違いではなく、いかに数人の金持ちがより金持ちになるかという、わがままの販促のためのゲーム。

    チョムスキーはイデオロギーを信用しているけれど、それよりも実際的であるものに重点を置いているように思える。
    大衆にとって良いことは、イデオロギーにしがみつくことか。
    いや、エリートを投げ倒すことのできる大衆のパワーは私たちを明るい未来へと導く。

    それにしても、政治学に詳しくない私にはかなり難しい本だった。
    スペイン内戦に詳しくないのでそこはさらっと読むしかなかったし、まだまだまーだ、知らないことや学ぶことが山積み。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "On Anarchism" Noam Chomsky (2013) Review | Power of collective actions
    tag ;
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    On Anarchism (Penguin Special) (English Edition)
    On Anarchism (Penguin Special) (English Edition)


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  • 『ティファニーで朝食を』 トルーマン カポーティ, 1958年 レビュー | 読者も彼女に恋をする

    『ティファニーで朝食を』 トルーマン カポーティ, 1958年 レビュー | 読者も彼女に恋をする



    ティファニーで朝食を
    トルーマン カポーティ, 1958
    Breakfast at Tiffany’s
    Truman Capote
    2020.05 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 華やかな若き天才作家と呼ばれた著者
    ✔ 田舎から出てきてニューヨークで自由に遊ぶ日々の女の子
    ✔ 村上春樹も翻訳

    ★★★★☆ オードリーヘップバーンの映画はみんなが知ってる。確かにこの物語に恋をする。主人公ホリーは自由奔放で実は繊細。恋するけれど、誰か彼女のことを大切にしてくれるだろうか。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    オードリーヘップバーンの映画はみんなが知ってる。
    でも映画はこんなに暗い感じだったけ?
    たぶん映画はもっと明るくしてたと思う。

    確かに、この物語に恋をする。
    主人公ホリーは自由奔放でありながらも実は繊細。
    まだ20歳の彼女は間違いを犯しながらもさっさと次へ次へと進んでいく。
    みんなが彼女を愛する、でも誰か彼女のことを大切にしてくれるだろうか。

    短編集なんだけど、日本語は村上春樹の訳とは、それは贅沢。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
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    ティファニーで朝食を (新潮文庫)


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  • 『密やかな炎』 セレステ•イング, 2017年 レビュー | 女たちの内なる怒りを描く

    『密やかな炎』 セレステ•イング, 2017年 レビュー | 女たちの内なる怒りを描く



    密やかな炎
    セレステ•イング, 2017
    Little Fires Everywhere
    Celeste Ng, 2017
    2020.03 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 社会的地位や家族構成の違う二つの家族
    ✔ 母親と娘の関係
    ✔ アマゾンでドラマ化

    ★★★★☆ 二つの家族、二つの逆の生き方。フェミニズムを語るときそこには常に人種や貧富の差、社会的地位、イデオロギーの違いなどが確実に存在している。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    この映像化に関わったので同僚から借りた本。

    静かにゆっくりと始まる、まさにこの原題のように小さな炎があちらこちらで生まれていく。
    二つの家族、二つの逆の生き方、異なる母親像に、異なる娘像、そして異なる運命。


    登場人物はほの女性で彼女たちの内側の怒りを描くんだけど、ここで重要なのは女性と言っても一つの存在ではなく、社会的地位と貧富の差が女性を分け隔てるということ。
    フェミニズムを語るときに重要なことは、そこには常に人種や貧富の差、社会的地位、イデオロギーの違いなどが確実に存在しているという事実。
    フェミニズムの一言でまとめられる問題じゃない。

    女性同士の問題を、なんというか心持ち分かりやすくしすぎている気がしてそこがちょっと気になるけど、でも私のいつもの屁理屈なだと思う。

    もうちょっと壊れていく感じを出していたら私の好みにもっと近づくのではと密かに思う。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Little Fires Everywhere” Celeste Ng (2017) Review | Women’s inner anger
    tag フェミニズム
    tag 女性主体
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    密やかな炎


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  • 『愛について語るときに我々の語ること』レイモンド・カーヴァー, 1981年 レビュー | 静かでモダンで村上春樹な世界感

    『愛について語るときに我々の語ること』レイモンド・カーヴァー, 1981年 レビュー | 静かでモダンで村上春樹な世界感



    What We Talk About When We Talk About Love
    Raymond Carver, 1981
    愛について語るときに我々の語ること
    レイモンド・カーヴァー
    (村上春樹 日本語訳)
    176 pages
    2023.06 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ アメリカの郊外で起こる短編集
    ✔ 日本語訳は同じ雰囲気を醸し出す村上春樹

    ★★★☆☆ アメリカの郊外で起こるストーリー、というか何も起こらないといったほうが正しいかも。静かで、モダンな雰囲気、そうまるで村上春樹の作品のような。と思っていたら、日本語訳はなんと彼。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    80年代アメリカが舞台のショートストーリー。

    アメリカの郊外で起こるストーリー、というか何も起こらないといったほうが正しいかも。
    静かで、モダンな雰囲気、そうまるで村上春樹の作品のような。
    と思っていたら、日本語訳はなんと村上春樹だそう。

    私のタイプの一冊ではないけれど、もちろんそれは悪いというわけではない。
    村上ファンなら日本語訳をダブルで楽しめますね。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “What We Talk About When We Talk About Love” Raymond Carver (1981) Review | American suburbs

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    愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー c- 3)


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  • 『爆破 モンキーレンチギャング』エドワード・アビー, 1975 レビュー | ヒッピーたちがコミカルに爆破

    『爆破 モンキーレンチギャング』エドワード・アビー, 1975 レビュー | ヒッピーたちがコミカルに爆破



    The Monkey Wrench Gang
    Edward Abbey, 1975
    爆破 モンキーレンチギャング
    エドワード・アビー
    480 pages
    2024.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 70年代のアメリカの大自然を守るヒッピーたちのテロ
    ✔ 西部劇並みの壮大で乾いた土地

    ★★★☆☆ 70年代のヒッピーなアメリカ人たちが西部劇並みの壮大な景色を背景に、環境保護の名の下、コミカルにあちこちを爆破する。好みじゃないと知っててもきっと真面目に読み続けると思いつつ、やっぱり読み続けた一冊。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    70年代のヒッピーなアメリカ人たちが西部劇並みの壮大な景色を背景に、環境保護の名の下、コミカルにあちこちを爆破する。

    ご想像通りの内容で、多分私の好みじゃないと知っててもきっと真面目に読み続けると思いつつ、やっぱり読み続けた一冊。

    3人の男と1人の女、他人同士だったけれどギャングを組んで、環境を破壊する橋やダムを破壊する、となると、今たまにテレビで見るgen Zの若者が美術館の絵画にペンキを書けるようなものか。
    いや、でも今どきのいたずらは命がけじゃないのでちゃんと真似できてない。
    ギャングにはお金持ちのおじさんがいるけれど、自分で走って汗かいて命もかける。

    この本に戻ると。
    やっぱり自分向けじゃないなと思うのは、やたらトラックや銃の細かいことが並べてあって、キーワードはベトナム戦争だし、ちょっと自分とは離れすぎていた。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The Monkey Wrench Gang” Edward Abbey (1975) Review | Comically explosive
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    爆破 モンキ-レンチギャング [ エドワ-ド・アッビ ]
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    爆破: モンキーレンチギャング



    The Monkey Wrench Gang (English Edition)

    🔽 日本語情報 (「BOOKS」より引用) 🔽
    著:エドワード・アビー
    訳:片岡 夏実
    出版社:築地書館
    ISBN:9784806712220
    出版社:築地書館
    判型:4-6
    ページ数:416ページ


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  • 『権力、政治、文化 エドワード・W・サイード発言集成』2001年 レビュー | パレスチナ二国家解決

    『権力、政治、文化 エドワード・W・サイード発言集成』2001年 レビュー | パレスチナ二国家解決



    Power, Politics and Culture
    Interviews with Edward W. Said, 2001
    権力、政治、文化
    エドワード・W・サイード発言集成
    アメリカ
    512 ページ
    2024.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ パレスチナ系アメリカ人評論家サイード氏とのインタビュー集
    ✔ 前半は文化評論全般について、後半は政治的な言論
    ✔ 平和を訴え続けたサイード教授の言葉は常に心に刺さる

    ★★★★★ パレスチナ系アメリカ人評論家サイード教授。世界中の多くの人間は彼の情熱的なヒューマニズムに心を打たれた。後半は政治的なもの。パレスチナ二国家解決以外はありえない、我々は共存できる。この本に詰まった人間味の溢れた知識人の声はもう届かないのだろうか。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    エドワード・サイード教授とのインタビューや彼の発言を集めたもの。
    第一部は文化的な分野、つまり文学、音楽、芸術などに焦点を置いたもので、第二部は政治的な内容の2つのセクション。
    私にはそういうクラシックな教養がないので前半はわかりにくかったというのが正直な感想。
    でも後半は違う。パレスチナ、ガザで起きていることを知らない人はいない。
    彼が何十年も訴え続けたパレスチナの二国家解決は利己的な権力者に継続的に否定され、いま現在、常識的にありえないはずのパレスチナ人のジェノサイドが私達の目の前で起こっている。

    彼自身は自分を救いようのない楽観主義者と呼んでいた。
    一部の人間は彼を敵とみなしテロリストとも呼んでいた。
    しかし世界中の多くの人間は彼の情熱的なヒューマニズムに心を打たれた。
    イスラム教を崇めるわけでもなくユダヤ教を否定するわけでもない。
    彼がとても人間らしいのは、人間は矛盾していることを理解し、それでも互いに寄り添うことを目指したということ。

    キリスト教徒パレスチナ人。
    典型的なアラブの植民地主義的なクラシックな教育を受け、長年コロンビア大学で英文学と比較文学を教えていたサイード教授。
    世界中で何らかのリベラルアーツ、一般教養を学んだ人間には、彼の唱えたオリエンタリズムはあまりにも有名。
    教育の場以外でも生涯をかけてイスラエルとパレスチナの共存を訴え続けた。
    二国家解決以外はありえない、もう誰も覚えていない歴史や神話に執着せず、今現在その土地に住んでいる人の暮らしを尊重するしか道はない、そうすれば共存はできる、と。

    アメリカの問題は、その昔誤ってアラブを野蛮なテロリストだと位置付けしたあと、その間違いを認めずに野蛮人として描写することに意地になっていることだと。
    そしてもちろん、イスラエルがガザを侵略することによって膨大な利益を受けていることも知らない人はいない。

    サイード教授が亡くなって20年ちょっと。
    憎み合うことが当然という社会で生きてきた人々にとっても彼は大切な灯火であり、憎しみを利用する政治家にとって彼は敵だった。
    それでも訴え続けた人生のまっすぐな言葉がこの本に詰まっている。

    「イスラエルだってパレスチナ人を永遠に邪険に扱い、その存在を永遠に否定し続けることは不可能だ。パレスチナ人を完全に抹殺することはありえないんだから」
    世界中が見ているなかで正にそのありえないことが起きている。
    彼のような人間味の溢れた知識人の声はもう届かないのだろうか。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Power, Politics and Culture, Interviews with Edward W. Said" (2001) Review | Coexist
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    権力、政治、文化(上) エドワード・W・サイード発言集成


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  • 『響きと怒り』 ウィリアム・フォークナー, 1929年 レビュー | 語り手の意識の中に迷い込む

    『響きと怒り』 ウィリアム・フォークナー, 1929年 レビュー | 語り手の意識の中に迷い込む



    The Sound and the Fury
    William Faulkner, 1929
    響きと怒り
    ウィリアム・フォークナー
    464 pages
    2024.07 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ まだ奴隷制度もあった南部アメリカの以前は裕福だった家族
    ✔ 同じ事柄が繰り返し語られる次第にテーマが浮き出てくる
    ✔ それぞれの語り手の意識の中を覗くかのような表現

    ★★★★★ かなり難しいので完全にわかったわけではない、でもすごい。いきなり重度の知的障害の弟の視点が描かれていて、同じ事柄をそれぞれの語り手の意識の中を覗くかのように表現されてある。再読必須。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    かなり難しいので完全にわかったわけではない、でもすごい一冊。
    第一章からいきなり重度の知的障害の弟の視点から描かれているので、時系列でもないし、重複したり注意があちこちに飛ぶ、その中で明らかなのはお姉ちゃんに対する愛情。
    それから他の兄弟の視点へと移り、客観的な説明がないのに同じことについて別の視点で描かれているが、つまりはかつて裕福であったアメリカ南部の一家の崩壊の物語。
    知的障害児が身近な私にとっても、その思考の表し方など、そういう意味でも興味深い。

    同じ出来事が別の視点で語られることによりその人物の人格を浮き上がらせるが、その事柄自体の説明がないので、途中からウィキペディアのあらすじを頼りに読んだけど、それでもこのリズムがつかめるようになるとページがどんどん進む。
    当時のアメリカ南部にきっと多くいたであろう、機能不全家族の悲しい物語。

    これはもう一度改めて読んで、そのうえで一つの読書体験とするべき。

    ノーベル賞受賞作家


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    English review
    "The Sound and the Fury" William Faulkner (1929) Review | A difficult read but a masterpiece
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  • 『下山迷宮』デイヴィッド・ピース, 2021年 感想 | 下山事件に取り憑かれます

    『下山迷宮』デイヴィッド・ピース, 2021年 感想 | 下山事件に取り憑かれます

    🔽 基本情報 🔽
    Tokyo Redux
    David Peace, 2021
    下山迷宮
    デイヴィッド・ピース
    480 pages
    2024年5月 読了
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    🔽 こんな人、こんなときにおすすめ 🔽
    戦後のゴタゴタに見え隠れするレトロなハードボイルドに興味がある人、ぜひ

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    トーキョー三部作なのに三部作目から読んでしまった。
    でも大丈夫、面白かった。
    戦後のゴタゴタの中にある男のロマンっぽい雰囲気がどのページにも漂っていて、あの活気と勢いとアメリカニズムの中で、未解決の国鉄総裁殺人の実際の事件を扱ったミステリー。
    英国人が描く、アメリカ占領下の東京というミステリアスでノスタルジックな街を舞台に、アメリカ風のハードボイルドな物語。
    逆に日本人じゃないからこそ描けるトーキョー。

    作品の中で言われるように私も「下山病にかかるよ」、つまりこの未解決事件の魔力に取り憑かれたのかも。


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    English review
    "Tokyo Redux" David Peace, (2021) Review | Catching "Shimoyama disease"
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  • 『太陽がいっぱい』 パトリシア・ハイスミス, 1955年 感想 | 冷淡で神経質

    『太陽がいっぱい』 パトリシア・ハイスミス, 1955年 感想 | 冷淡で神経質

    🔽 ログ 🔽
    The Talented Mr. Ripley
    By Patricia Highsmith, 1955
    太陽がいっぱい
    パトリシア・ハイスミス
    252 pages
    2024年4月 読了
    アマゾンで見る

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    「太陽がいっぱい」
    この和訳のタイトルもいい、オリジナルもいい。

    有名な映画の原作。映画は古いアラン・ドロンのもアメリカのマットディロンのも見てストーリーは知っているのにそれでもハラハラドキドキで面白い。「キャロル」を書いた同じ女性作家ということは知らず、これはシリーズというのも知らなかった。

    リプリーの頭の中のことでいっぱい、いかに彼が冷淡で神経質で、そしていかにイタリアの青い空と対照的か、それがわかる読了後には日本語タイトルがピッタリだとわかる。
    追い詰められ、さらりと逃げ、また繰り返す。まさに心理スリラーの傑作、最近もネットフリックスでリメイクがあったはずだけど、これは何度も語り継がれる物語。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Talented Mr. Ripley" Patricia Highsmith (1955) Review | Cold and nervous
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  • 『(権力のシステム) 』 ノーム•チョムスキー, 2013年 感想 | 権力はシステムである

    『(権力のシステム) 』 ノーム•チョムスキー, 2013年 感想 | 権力はシステムである

    🔽 ログ 🔽
    Power Systems Conversations with David Barsamian on Global Democratic Uprisings and the New Challenges to U.S. Empire Empire.
    Noam Chomsky, 2013
    ノーム•チョムスキー
    178 pages
    2024年4月 読了
    アマゾンで見る

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    タイトルは「権力のシステム アメリカ帝国のグローバルな民主主義の反乱と新たな挑戦 会話集」といったところ。

    2010年から2012年のノーム•チョムスキーの会話を集めた一冊。
    だから当然古い事柄もある。例えば10年も経てばインターネットの使い方も全然違うしアメリカ大統領も二度変わった。
    でも根本的にはいまとひとつの時代として括ることができる。

    アメリカの政治についてなので、分かったつもりにもなれる訳じゃないけど、分かることはただひとつ、彼の立ち位置と主張は変わらない。
    彼は一貫して他人にempathetic、共感的である。
    一貫して利己的なもの、ひと、主義に反対ている、そしてわたしたちは利己的な集団に統治されている。

    ちなみに、よくいわれる「アメリカ帝国」という言葉を最近よく考える。現在の帝国主義。

    チョムスキーは希望を忘れない。政治は我々一般市民が作るものであり、我々はきちんと理解すれば政治を使いこなすことができると。

    この本が出て10年少したち、世間はよくなったか。なってない。
    わたしたちができること、望むことができることは狭まれた。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Power Systems" Noam Chomsky (2013) Review | Power is systematic


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    Power Systems: Conversations with David Barsamian on Global Democratic Uprisings and the New Challenges to U.S. Empire




  • 『キリング・フロアー』リー•チャイルド, 1997年 感想 | ジャック・リーチャー

    『キリング・フロアー』リー•チャイルド, 1997年 感想 | ジャック・リーチャー

    🔽ログ🔽
    Killing Floor
    Lee Child, 1997
    キリング・フロアー
    リー•チャイルド
    525 pages
    2025年2月読了
    アマゾンで見る


    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    初のジャック•リーチャーのシリーズ。知人に薦められて積読してたけど、まさかあのリーチャーとは読むまで気づかなかった。
    単純にこれは映画やドラマのように映像で楽しめる、楽しんだ方がいいかも。
    アクション、興奮、アドレナリン爆発。

    殺しに暴力にいい女、と絵に描いたような要素ばかりだけど、ストーリーはシンプル、というか、ない。私が望むどろどろの人間模様やメロドラマ的なものがない。唯一キャラクターにストーリーがあって人間味のある人物はフィンリー警部かも。
    でもここがスタートなんだしここから広がるのかな。

    とにかく、トムクルーズがぴったりのハードボイルド、アクションスリラー。本が悪いんじゃなくて、私の興味とはかけ離れているということ。各国でベストセラーなので面白くないわけではない、決して。
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    English review
    "Killing floor" Lee Child (1997) Review | Jack Reacher series

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    新装版 キリング・フロアー 上 (講談社文庫 ち 5-9)