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『蟹工船』 小林多喜二, 1929年 レビュー | 日本プロレタリア文学の圧倒的な名作


蟹工船
小林多喜二, 1929年
岩波書店
2009年 読了
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🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

✔ 日本を代表するプロレタリア文学
✔ 主人公を設けず、封鎖された空間での過酷な労働を強いられた男たちの生活と彼らの立ち上がる姿
✔ 当時の日本へ影響もさることながら現代でも読み継がれる圧倒的な名作

★★★★★ 過酷な労働環境下においても、自らの命を惜しまずに不公平な社会と戦った男たち。100年近く経とうとする現代日本でも労働という名の搾取は続いている。自分個人の命を捨て出ても集団の力で立ち向かうことの強さ。現代でも読み継がれる圧倒的な名作。


🔽🔽 読書記録 🔽🔽

これが書かれたこと自体がすこい。
共産主義に賛成するしないとは別で、この時代やその前にも後にも、自分の信念のために自らの命を惜しまずに不公平な社会と戦った人がいた事実には胸を強く打たれる。

著者は数年後の1933年に警察の拷問により死亡。
出版から100年近く経とうとする現代日本でも労働という名の搾取は続いているのは誰の目にも明らかで、それに立ち向かおうとする若者もいる。
だから現代でも読み継がれるこの圧倒的な名作は色褪せない。

と話がずれたけど、船、ロシアとキーワードが映画『戦艦ポチョムキン』と重なって、それが頭から離れない。
特定の主人公がいないという点も同じだし、純粋なプロレタリアート。
貧困から蟹工船に乗り込み、海上の閉鎖的な空間で過酷な労働を強いられる男たち。
ゆとりや人権なんて言葉が使われる前、集団の力で立ち向かうことが強さだった。
今ももちろん安全に働く権利を求めるのは時代遅れでもなんでもない。
でも同時に、特に日本のような金太郎飴のようにみんなきれいに出てくるよう仕向けられている社会では、考える力は自分で探しに行かなくちゃいけない。
もちろん結果として集団の力になることもあるけど、私の強さと可能性は私の中に見つけ出さないといけない。
対抗して、逆走して、リスクを負う、そうやって社会を動かしていく、そういう普遍的なことも語っている。

🔽 関連ページ 🔽
English review
“The Crab Cannery Ship” author (1929) Review | exploitation, struggle and activism


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蟹工船 一九二八・三・一五