カテゴリー: 1980-1989

  • 『幸福を知る才能』 宇野千代, 1989年 レビュー | 幸せになるために生き抜く人生感 

    『幸福を知る才能』 宇野千代, 1989年 レビュー | 幸せになるために生き抜く人生感 



    幸福を知る才能
    宇野千代, 1989年
    177 ページ
    2017 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 大正、昭和、平成を生きた宇野千代エッセイ
    ✔ 作家としての人生や結婚を繰り返す恋愛の遍歴も
    ✔ ほぼ一世紀に渡る波瀾万丈な人生を面白く読める

    ★★★★☆ ほぼ一世紀、変わり続ける社会のなかで作家としての人生、結婚や著名な友人との交流、波瀾万丈という言葉がぴったり。そして何より面白く読める貴重なエッセイ。
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    1897年生まれ、1996年に亡くなるまで大正、昭和、平成を生きた宇野千代さんのエッセイ集。

    まずはなんといっても面白く読めました。
    女性のこういう自分の過去に基づいて、こうやって自由に生きましょう、的なエッセイはどれも似たり寄ったりで、つい適当に読んでしまいますが(若い世代に向けて説教臭くなるという共通点があったり)これは違う。
    彼女の作家としての人生はもちろん、恋愛経験、交友の輪、そして著名な友人も多く、98歳生きた中での本当に波乱万丈な人生というベースがある。
    時代の違いも面白いし、変化もある。
    不幸だとは思いたくない、その人生の波の中でしっかりと生き抜いた幸福を知る人生。
    人生の先輩としか言えない。
    もっと彼女の本を読んでみたいです、探さなきゃ。

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    幸福を知る才能 (集英社文庫)


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  • 『憎悪の依頼』 松本清張, 1982年 レビュー | 多様で読みごたえの短編集 

    『憎悪の依頼』 松本清張, 1982年 レビュー | 多様で読みごたえの短編集 


    憎悪の依頼 (新潮文庫)
    憎悪の依頼
    松本清張, 1982年
    352 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 潔さやキレのよさを味わえる短編集
    ✔ 『憎悪の依頼』は少しずつ悪へ転がっていく男の執念深さ
    ✔ 多様で読み応えのある10編

    ★★★★☆ 短編だとどっぷりとハマる事ができない代わりに潔さやキレのよさを味わえる。『憎悪の依頼』は小さなことから悪へ転がっていく男の執念深さとクセのある心理描写。全10編。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    私にとって初の松本清張短編集。
    短編だとどっぷりとストーリーとキャラクターにハマる事ができないけど、その代わりに潔さやキレのよさを味わえる。

    松本清張独特の人間臭いドロドロした感じが一気に読み終えられるストーリーに詰め込まれている。
    『憎悪の依頼』は、小さなことから悪へ転がっていく男の執念深さとクセのある心理描写が、これぞ松本清張。
    あとは、『女囚』も同じように人間臭さという観点で好きだし、一風変わっているという意味で最後の『壁の青草』も、主人公が何者なのかわからない、なんともスッキリしない感じなのに、彼の中の微妙な心の動きだけが説明もなく日記に綴られていて、自分の想像力だけが頼りとなる面白い作品。

    政治や天文学、そして山岳系等々の色々な要素と背景があり、多様で読みごたえがあり、さすが。
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    憎悪の依頼 (新潮文庫)
    憎悪の依頼 (新潮文庫)


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  • 『今月の困ったちゃん』 内田春菊, 1989年 レビュー | いつの時代も困ったちゃんだらけ 

    『今月の困ったちゃん』 内田春菊, 1989年 レビュー | いつの時代も困ったちゃんだらけ 


    今月の困ったちゃん エッセイ&漫画 (ぶんか社コミックス)
    今月の困ったちゃん
    内田春菊, 1989
    215 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 痛快なエッセイ集
    ✔ 笑いながら読める非常識人間たちとの闘い

    ★★★★☆ さらっと楽しく読めるエッセイ集。今の若いやつは、ってよく言われるけど、若いやつはいつの時代も困ったちゃんが多いんですね。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    
    さらっと楽しく読めるエッセイ集。
    今の若いやつは、ってよく言われるけど、若いやつはいつの時代も困ったちゃんが多いんですね。
    小さい会社とかなら洗礼を受けれるけど、今はないんですかね。
    やっぱり日本で会社員はできないわ。
    
    
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    今月の困ったちゃん エッセイ&漫画 (ぶんか社コミックス)
    今月の困ったちゃん エッセイ&漫画 (ぶんか社コミックス)


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  • 『侍女の物語』 マーガレット アトウッド, 1985年 レビュー | 女性嫌悪の最終地点ディストピア 

    『侍女の物語』 マーガレット アトウッド, 1985年 レビュー | 女性嫌悪の最終地点ディストピア 



    侍女の物語
    マーガレット アトウッド, 1985年
    The Handmaid’s Tale
    Margaret Atwood
    337 ページ
    2018年 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 2017年テレビドラマ化されて再度人気
    ✔ 環境汚染などで出産率が急激に下がる近未来のSF
    ✔ タスクのためだけに存在する女と社会を支配する男

    ★★★★★ 近い未来に起こりそうなディストピア。女性嫌悪の最終地点とでも言うべきか、女性は生身の人間ではなく役割を果たすことのみを許された道具。起こりうる可能性が無きにしも非ずの怖さ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    アトウッド大ファンのカナダ人の友人に借りたんですが、当時入院中だった身には暗かった...

    近い未来に起こりそうなディストピア。
    出生率の低さが戦争をも引き起こす社会で、主人公オブフレッドは妻の分身として子供を作るという役割を割り当てられた侍女の一人。
    この地に残されたわずかな妊娠できる体を持つ女性である彼女は少し前までの自分の夫と子供との生活を忘れられずにいた。

    女性嫌悪の最終地点とでも言うべきか、女性は生身の人間ではなく役割を果たすことのみを許された道具。
    妻という存在も象徴であり、夫婦間の愛情はない。
    分析しようとすると永遠に終わりそうにないけど、この物語を80年代に書いてしまうアトウッドの才能の恐ろしさ。

    ただ、ストーリーが面白くて惹かれるだけでなく、ひょっとしたら20年後には世界はこうなってるのかも、という怖さに引き付けられる。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Handmaid's Tale" Margaret Atwood (1985) Review | Interesting yes but scary
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    侍女の物語


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  • 『さらば、夏の光よ』 遠藤周作, 1982年 レビュー | 青春の淡さ、軽さ、冷たさ 

    『さらば、夏の光よ』 遠藤周作, 1982年 レビュー | 青春の淡さ、軽さ、冷たさ 


    さらば、夏の光よ (講談社文庫)
    さらば、夏の光よ
    遠藤周作, 1982
    234 ページ
    2020.09 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 気の優しい青年の恋物語
    ✔ 遠藤周作版シラノ・ド・ベルジュラック
    ✔ 青春の冷たさ

    ★★★★☆ 鈍くてモテない気の優しい青年の恋。何度も繰り返される普遍的な設定ではあるけれど、遠藤周作にかかればやっぱり光る。人間はか弱い小鳥じゃない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    二人の男と一人の女。
    鈍くてモテない気の優しい青年、行動的だけど単純な親友、美しい同級生の女の子。

    何度も繰り返される普遍的な設定ではあるけれど、遠藤周作にかかれば、やっぱり光る。
    遠藤周作版シラノ・ド・ベルジュラックとも言える。
    青春の淡さ、軽さ、冷たさ。
    真剣で無謀で残酷で、それを一歩向こうから見ている作家本人という構成。

    例えば見た目がぱっとしない主人公は本当にいい奴だったのか、親友はそんなにいい男だったのか。
    そこにはやはり若さ故に美化された部分があるのでは。
    優しくされればされるほど憎んでしまうという矛盾も。

    人間はか弱い小鳥じゃない。
    だからこそ、プライドを傷つけられるし、心はすれ違う。


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    さらば、夏の光よ (講談社文庫)
    さらば、夏の光よ (講談社文庫)



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  • 『密教』 松長有慶, 1989年 レビュー | 合理性を求めない真理の密教史

    『密教』 松長有慶, 1989年 レビュー | 合理性を求めない真理の密教史


    https://akapannotes.com/2026/02/17/%e3%80%8e%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bb%8f%e6%95%99%e5%8f%b2%e3%80%8f-%e6%9c%ab%e6%9c%a8%e6%96%87%e7%be%8e%e5%a3%ab-1992%e5%b9%b4-%e6%84%9f%e6%83%b3-%e4%bb%8f%e9%99%80%e3%81%ae%e6%95%99%e3%81%88%e3%82%92/
    密教
    インドから日本への伝承
    松長有慶, 1989
    278ページ
    2026.02 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 密教の歴史書
    ✔ 伝承の流れをインド、中国、日本と詳しく説明する
    ✔ 密教の教義の背景

    ★★★★☆ 密教は合理性を求めず真理を人格化する、なので歴史を追うのは難しい。この本はその伝承の流れをインド、中国、日本と詳しく説明するので難しいが全体像がよく見える。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    「現実世界の時間•空間を越えたあるもの、聖なるもの、神秘的体験の秘密の世界は、経典の中で、非合理的な神話的な手法によってかろうじて現実化されている。」

    密教が一番自分にとっては、これだけは分かりそうもない、と勝手に思ってた宗派。

    密教はつまりは上記の通りで合理性を求めない、さらには真理を人格化する。
    合理性は重要じゃないけれど、その教義が言葉や文字で伝えられないから師匠の存在が重要になり、つまり伝承の正当性が最重要になるんですね。

    この本はその伝承の流れをインド、中国、日本と非常に詳しく説明されているので初心者には難しすぎた。
    理解どうこうというより、聞いたこともない名前や漢字20字の経典がどんどん出てきてしかもサンスクリットの漢訳の日本版、とややこしさが重なっていく。
    しかも合理性を重視しないということは、神話と化していて年代に辻褄が合わなかったり、造り上げられた出来事も時代や地域によって違ってたり、そういうのを行き来するので付いていくのが難しい。

    現代社会ではそういう宗派は多くの信者はいないだろうけど、その大切さも分かる。
    目に見える曼陀羅や大日如来の姿に安心するし祈りの対象に適しているのは当然。

    ただこの本は教義の内容ではなく、あくまでその密教史を掘り下げるものです。
    すでに仏教や密教の知識のある人がより楽しめると思う。
    あと、この本は何度かリニューアルしているのでリンクの新しいバージョンをぜひ。
    🔽 関連ページ 🔽
    『日本仏教史』 末木文美士, 1992年 感想 | 仏陀の教えをローカライズ

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    https://akapannotes.com/2026/02/17/%e3%80%8e%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%bb%8f%e6%95%99%e5%8f%b2%e3%80%8f-%e6%9c%ab%e6%9c%a8%e6%96%87%e7%be%8e%e5%a3%ab-1992%e5%b9%b4-%e6%84%9f%e6%83%b3-%e4%bb%8f%e9%99%80%e3%81%ae%e6%95%99%e3%81%88%e3%82%92/
    密教 インドから日本への伝承 (中公文庫BIBLIO)


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  • 『疑惑』 松本清張, 1982年 レビュー | 人間社会って怖いミステリー

    『疑惑』 松本清張, 1982年 レビュー | 人間社会って怖いミステリー



    疑惑
    松本清張, 1982年
    212 ページ
    2020.04 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ミステリー短編集
    ✔ 世間の思い込みから生まれる疑惑
    ✔ だんだんとタイトルに意味が分かってくる

    ★★★★☆ 「疑惑」「不運な名前」の二本立て。どちらも実は不運な名前から生まれた世間一般の思い込みからどう深く知りしていくかというのが鍵。人間社会って怖い。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    「疑惑」「不運な名前」の二本立て。

    「疑惑」の方は起こってしまった事件について、鬼嫁が殺したのかしてないのか、というミステリー。
    と思っていると、段々とこのタイトル「疑惑」の本当の意味がわかってくる。

    「不運な名前」は歴史上のとある偽札事件の謎を解く、ちょっと細かい所では小難しい作品。

    どちらも、実は不運な名前から生まれた世間一般の思い込みからどう深く知りしていくかというのが鍵。
    人間社会って怖い。
    🔽 関連ページ 🔽
    tag 松本清張
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    新装版 疑惑 (文春文庫)


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  • 『葡萄が目に染みる』林真理子, 1984年 レビュー | 現実に近い青春の緩さ

    『葡萄が目に染みる』林真理子, 1984年 レビュー | 現実に近い青春の緩さ



    葡萄が目に染みる
    林真理子, 1984
    240 ページ
    2025.12 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 片田舎の地味な女の子の青春小説
    ✔ いわゆる地味な高校時代というリアルなストーリー
    ✔ 過ぎ去る青春の切なさ

    ★★★☆☆ 片田舎の地味な女の子。それは小説や漫画にあるなにか起こりそうな雰囲気ではなく、多くの人が傍観する限りなく現実に近い空気。ちょっとしたざわめき、周囲のちょっとしたセコさ、自分のセコさ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    キラキラしない青春の物語。

    片田舎の地味な女の子。
    できるだけ存在を隠すようにしたり、好きでもない子と親友になったり、そして圧倒的なスターと言える学生を全校生徒と共に見つめる、という学生生活。
    それは小説や漫画にあるなにか起こりそうな雰囲気ではなく、多くの人が傍観する限りなく現実に近い空気。

    そんな高校生活にある、ちょっとしたざわめき、周囲のちょっとしたセコさ、自分のセコさを細かく描いている。
    片田舎の学生生活は過ぎ去ったあとに懐かしさと共にちょっと切なくなったりする。

    出版から40年以上、作者が自分をかなり重ねたんだろうとも分かるけど、でも個人的だからこそ、やっぱり今読んでも読者には通じるものがある。
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  • 『岳物語』椎名誠, 1989年 レビュー | 息子と父の物語

    『岳物語』椎名誠, 1989年 レビュー | 息子と父の物語



    岳物語
    椎名誠, 1989
    Makoto Shiina
    272 ページ
    2025.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 椎名誠の息子の生活をベースにした小説
    ✔ 岳の自由気ままなその姿を愛情たっぷりで見つめる父親
    ✔ 岳さんは椎名誠よりシーナ的とも

    ★★★★★ 父親の愛情に溢れた一冊で、しかも思春期の難しい時期に入るまでの息子と父の物語。自分に息子がいるとよくわかる。最近はじわじわ息子との接点もなくなって。でも子供が自分を越えていく、それが子育ての成功した証だと思う。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    小説というか、ほぼエッセイというのか。
    でも小説ということらしい。
    父親の愛情に溢れた一冊で、しかも思春期の難しい時期に入るまでの息子と父の物語。

    自分に息子がいるとよくわかる。
    こうでした。
    私は母親だしプロセス技もかけないけれど、長男はは家庭内だけでなく社会で育つべきと思っていたし、家族でない人との交流をさせてもらえることがありがたくてしょうがない。
    13歳のときに長い夏休みに日本の私の実家に3ヶ月送り込んだときと、作中におとう(椎名誠)が3ヶ月半の海外での仕事から帰宅した時とが重なる。
    少年として送り出したのに帰ってきたときは青年になっていた。
    単純に身長も抜かれたし、何よりも親がいない、知らない時間を経験をした、ということ。
    普段は学校は片道バスで2時間の街にあるから部活もスポーツも何もしないのに家ではご飯食べて寝るだけ、いよいよ息子との接点もなくなる。
    子供が自分を越えていく、それが子育ての成功した証だと思う。

    岳さんは椎名誠よりシーナ的とも言われてこの本のイメージが強すぎてそれが迷惑な時期もあったそうだけど、家族ってそれぞれで、そんなものなんですね。
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    岳物語 (集英社文庫)


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  • 『真昼の悪魔』 遠藤周作, 1980年 レビュー | 悪魔とは何か

    『真昼の悪魔』 遠藤周作, 1980年 レビュー | 悪魔とは何か


    真昼の悪魔
    遠藤周作, 1980
    Shusaku Endo
    336 ページ
    2023.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 悪の行為、ではなく悪魔とは何か
    ✔ 無邪気な笑顔の看護婦の裏の顔を描く医療ミステリー
    ✔ 罪悪感を感じてみたい心境、感じないという恐怖

    ★★★★☆ 悪と言うのは比較的わかりやすい。では、悪魔とはなにか。自分は果たして罪悪感を感じるのか、ただ試してみたい悪魔も出てくる。これはむしろホラーでは。怖い

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    悪と言うのは比較的わかりやすい。では、悪魔とはなにか。

    誰かを憎む結果殺してしまうと言うのも分かりやすいし、悪魔ではない。
    ここでは、自分は果たして罪悪感を感じるのか、ただ試してみたい悪魔なやつも出てくる。
    そして、その悪魔は現代の乾ききった心を持つ人々がいきる社会のなかで、罰を受けることもなく悠々と行き続ける。

    推理もの、ミステリーというより、これはむしろホラーでは。心理ホラー?人間怖い。
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    真昼の悪魔 (新潮文庫)


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  • 『愛について語るときに我々の語ること』レイモンド・カーヴァー, 1981年 レビュー | 静かでモダンで村上春樹な世界感

    『愛について語るときに我々の語ること』レイモンド・カーヴァー, 1981年 レビュー | 静かでモダンで村上春樹な世界感



    What We Talk About When We Talk About Love
    Raymond Carver, 1981
    愛について語るときに我々の語ること
    レイモンド・カーヴァー
    (村上春樹 日本語訳)
    176 pages
    2023.06 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ アメリカの郊外で起こる短編集
    ✔ 日本語訳は同じ雰囲気を醸し出す村上春樹

    ★★★☆☆ アメリカの郊外で起こるストーリー、というか何も起こらないといったほうが正しいかも。静かで、モダンな雰囲気、そうまるで村上春樹の作品のような。と思っていたら、日本語訳はなんと彼。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    80年代アメリカが舞台のショートストーリー。

    アメリカの郊外で起こるストーリー、というか何も起こらないといったほうが正しいかも。
    静かで、モダンな雰囲気、そうまるで村上春樹の作品のような。
    と思っていたら、日本語訳はなんと村上春樹だそう。

    私のタイプの一冊ではないけれど、もちろんそれは悪いというわけではない。
    村上ファンなら日本語訳をダブルで楽しめますね。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “What We Talk About When We Talk About Love” Raymond Carver (1981) Review | American suburbs

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  • 『茶の世界史 緑茶の文化と紅茶の社会』角山栄, 1980年 レビュー | 茶の歴史と経済学

    『茶の世界史 緑茶の文化と紅茶の社会』角山栄, 1980年 レビュー | 茶の歴史と経済学


    茶の世界史
    緑茶の文化と紅茶の社会
    角山栄, 1980
    Sakae Tsunoyama
    239 pages
    2023.06 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 経済学と視点からの茶の歴史書
    ✔ なぜ紅茶に砂糖を入れるか、なぜ日本の茶は売れなかったか
    ✔ 大英帝国の技術に負けた日本と中国の伝統

    ★★★★☆ 経済学という視点から出発しているので、ただ歴史を辿る本とは違う。なぜ茶は欧米で受け入れられたか、当時の世界的ブームのスタート地点は日本の茶道であったにも関わらずなぜ近代において日本の茶は売れなかったか。西洋に負けた中国と日本。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    サブタイトルがまさに的を得ている。
    経済学という視点から出発しているので、よくあるただ歴史を辿る本とは違う。
    なぜ茶は欧米で受け入れられ、なぜ紅茶が圧倒的に広がったのか、なぜ砂糖をいれるのか。

    当時の世界的ブームのスタート地点は日本の茶道であったにも関わらず、近代において日本の茶は売れなかった。
    そこには元々、西洋の東洋に対する優れた文化に対するコンプレックスがあった。
    しかし西洋はあっという間に優れた技術と社会を作り出し、もう盗用に対し引け目を感じなくなった。
    そして茶を得るためにそれと平行して発達した近代工業化。
    つまり、プランテーションに負けた中国と日本。

    やっぱり茶の文化、歴史は面白い。
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    茶の世界史 改版 - 緑茶の文化と紅茶の世界 (中公新書 596)


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  • 『The First Principle, Talks on Zen』オショー・ラジニーシ 1981年 レビュー | カルト創始者が禅について語る

    『The First Principle, Talks on Zen』オショー・ラジニーシ 1981年 レビュー | カルト創始者が禅について語る



    The First Principle
    Talks on Zen
    Osho, 1981
    (第一原則 禅について)
    オショー・ラジニーシ
    288 pages
    2023.04 読了
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    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ インド人の世界的カルト運動創始者の著書
    ✔ 禅についての彼の考え

    ★★☆☆☆ 「私が聞いた話では」ばかりが集められていて、面白いというか人の注意を引くための噂話のレベルでしかないというのが全体的な印象。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    このすぐ前に読んだOshoのThe Book of Manよりもっと苦痛だった。
    スピーチなどを集めたもので、読むというより聞くためのものだっただろうけれど、どっちみち私の好みではない。

    「私が聞いた話では」ばかりが集められていて、面白いというか噂話のレベルでしかないというか、人の注意を引くためにこなれたジョークをとばす、というのが全体的な印象。

    昔からある、古代から守られてきた宗教や習慣がお気に召さないようで、というか憎いようで極度に批判する。
    つまりカルトでありヒッピーカルチャーである。

    もう2冊も彼の本を読んだので、もう他は読まないでもいいですか…

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The First Principle, Talks on Zen” Osho (1981) Review | Sounds like just gossips

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    The First Principle: Talks On Zen


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  • 『深夜特急 3 インド ネパール』沢木耕太郎, 1986年 レビュー | 旅行記の定番

    『深夜特急 3 インド ネパール』沢木耕太郎, 1986年 レビュー | 旅行記の定番



    深夜特急 3
    インド ネパール
    沢木耕太郎, 1986
    211 pages
    2023.01 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 一人旅エッセイの大御所、深夜特急シリーズ第三弾
    ✔ 読み物として絶対的に読んでて面白いうえ情報も多い
    ✔ 当時のインドとネパールを旅行する大変さ

    ★★★★☆ 自分が若い頃に読んでたら憧れていただろうけど、今インドに行って数十円を一時間かけて値切る根気は全くない。友達の結婚式でインド旅行に行った直前に読んだのでした。読み物として絶対的に面白い。皆本当はインドに行きたいんですよ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    青年時代インド北部とネパールを回った作家のエッセイ。

    まず読み物として絶対的に読んでて面白い。
    70年代のはずなので、ヒッピー絶頂期でインドも今より生々しいところだったはず。
    しかもそういうところを結果的に廻ってるので、いわゆる王道のインドなスポット。

    自分が若い頃に読んでたら憧れていただろうけど、今インドに行って、数百円、数十円を一時間かけて値切る根気は全くない。
    予定を決めない旅行もできそうにない。
    (実はこの後の2023年2月から友人の結婚式を始めインドを何箇所か回ってきたので、その直前に読んだのでした)

    やっぱりインドというのは誰にとっても特殊。
    最近India Syndrome というのを目にしたけれど、インドに行って精神的に感化されまくってもう私は一生ここで生きていく、と極端にインドに異常にベタ惚れすることだそう(きっと少なからず薬物なども関わってると思うけど)
    生と死が渦巻いていて、特にアメリカや日本など飽和社会からインドの貧しいエリアに行くと脳天に物凄いパンチを受けることになるのはわかる。

    私は冷めてるのかもしれないけど、インドだって人が生活しているんだから、大人になって上から目線で己の人生を変えようとインドに行って本当はお金があるのにわざと貧しい生活を短期間して、それで気安く人生変えなくても、と思う。
    きっと長年多くのインド人と働いたから、自分の現実の世界と離して考えられないんだろう。
    著者のように若いときに行くのは別にして、大人でお金があるなら、もし人生変えてもらったんなら寄付でもすれば良いのに。

    自分は溺れないようにしようと心に決めたまでです。
    どこで読んだか、人間には二種類あるそうで。
    インドに行きたくて、行ける人間と
    インドに行きたくても行けない人間。
    つまり皆インドに行きたい。
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  • 『陰陽師』 夢枕獏, 1988年 レビュー | 圧倒的に面白いシリーズ第一弾

    『陰陽師』 夢枕獏, 1988年 レビュー | 圧倒的に面白いシリーズ第一弾

    
    陰陽師
    夢枕獏, 1988
    336 ページ
    2024.09 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
    
    ✔ 陰陽師シリーズ第一弾
    ✔ 平安時代の京都の街に生きる人間と怨霊たち
    ✔ 安倍晴明と源博雅の友情も見どころ
    
    ★★★★★ これだけ有名なのに読んだことも見たこともなかった。こういう怨霊ストーリーはドラマチックでメロドラマチックで面白い。もちろん、このシリーズも面白いのがやっとわかったので全部読みたい。
    
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    これだけ有名なのに、読んだこともなく関連の映画やドラマもみたことがなかった。
    たぶん妖怪や幽霊の出る怖いホラーだと思っていたから。
    実際は伝奇小説なので出てくるんだけど、まあもう怖さはなくなっているし、第一怖いだけじゃなくて、こういう怨霊ストーリーはドラマチックでメロドラマチックで面白い。
    二人の男の友情も清々しくていい。

    もちろん、このシリーズも面白いのがやっとわかった、ので全部読みたくなる。
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  • 『(ロンドンイズリントン区の犯罪史)』 Islington Archeology & History Society, 1989年 レビュー | 犯罪、警備、刑務所の記録

    『(ロンドンイズリントン区の犯罪史)』 Islington Archeology & History Society, 1989年 レビュー | 犯罪、警備、刑務所の記録

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    ロンドン北東部と言いつつほぼ中心にあるイズリントン区のヴィクトリア朝における犯罪、警備、刑務所の歴史エッセイ集。

    ロンドンの中心地は現在の金融街シティで、そのすぐ北にあるイズリントン区は今も昔も悪名高きエリア。まさにオリバー・ツイストの世界を今でも垣間見ることができる。
    興味深かったのは、当時シティ以外には警察や警備の組織が存在しなかったという点、そしてその当時から、窃盗などの軽犯罪は貧困からくるものなので住宅問題に取り組んだという点。
    もちろん、イズリントン区内だけでも5つもあったという刑務所システムも街の掃除に貢献した。

    当時は大英帝国の最盛期、英国は世界の四分の一を牛耳っていたのに、蓋を開けてみると首都ロンドンの市民の大半は貧困に苦しんでいたという皮肉な現実。

    ロンドンに住んでいた10年以上ほとんどをこのイズリントン区で過ごしたので、この狭いエリアの歴史は、誇れるものではないけれど奥深い。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Criminal Islington" Islington Archeology & History Society, (1989) Review | Crimes, policing and prisons
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    なし



  • 『浮世の画家』カズオ・イシグロ, 1986年 レビュー | 後悔と哀愁の静かなエレガンス

    『浮世の画家』カズオ・イシグロ, 1986年 レビュー | 後悔と哀愁の静かなエレガンス



    An Artist of the Floating World
    Kazuo Ishiguro, 1986
    浮世の画家
    カズオ・イシグロ
    206 pages
    2024.07 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 日本とイギリスの二つの感覚を持つ著者が描く戦後の老人
    ✔ 戦時中から戦後にかけて変化する日本人らしさと愛国心
    ✔ 後悔に包まれ空気の変化にも苦しむ

    ★★★★★ 日本人らしいことに閉じ込められた老人のお話。戦時中は当たり前だった自らの言動や日本精神を少しずつ見直す主人公の気持ちの変化。イシグロらしい後悔と哀愁の静かなエレガンス。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    過去を思い出し、後悔を思い出し、明るい未来を願う。
    イシグロらしさが滲み出す、日本人らしいことに閉じ込められた老人のお話。

    老後の静かな生活の中で戦時中の自分を思い返し、当時は当たり前だった日本精神のプライドなどを少しずつ見直す主人公の気持ちの変化は、後悔や哀愁、ノスタルジアをいつもうまく突き刺してくるイシグロらしい静かなエレガントさに包まれている。

    ノーベル賞受賞作家

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "An Artist of the Floating World" Kazuo Ishiguro (1986) Review | Japanese sentiment
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  • 『鳥人計画』 東野圭吾, 1989年 レビュー | 野望は収まるところを知らない

    『鳥人計画』 東野圭吾, 1989年 レビュー | 野望は収まるところを知らない

    
    鳥人計画
    東野圭吾 1989
    Keigo Higashino
    400 pages 
    2024年7月 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
    
    ✔ 著者の好きなウィンタースポーツが舞台
    ✔ 天才と努力家とそれを支える人間のドラマ
    ✔ 手段は選ばず超人を作るという野望
    
    ★★★★☆  ウィンタースポーツのミステリーかと思っていたら、テクノロジーも入ってくる、東野ミステリー。手段は選ばず超人を作るという野望は収まるところを知らない。どんなものも東野作品は十分に面白いので嬉しい限りです。
    
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    ウィンタースポーツのミステリーかと思っていたら、テクノロジーも入ってくる、東野ミステリー。
    この頃の日本はウィンタースポーツ黄金時代、確かにオリンピックでの日本チームの大活躍をテレビでやっていたのを覚えてる。
    その頃にちょうど出てきた一冊。

    天才と、努力家たちと、凡人たち、その周辺で支えるコーチや家族。
    努力よりさらに上を、手段は選ばず超人を作るという野望は収まるところを知らない。

    彼の作品は、めちゃめちゃ面白い!というのでなくても、ミステリー要素以外にもみん現模様がちゃんと描かれていて、十分に面白いので嬉しい限りです。

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  • 『茶の話 茶事遍路』 陳 舜臣, 1988年 レビュー | 中国茶の歴史の偉大さ

    『茶の話 茶事遍路』 陳 舜臣, 1988年 レビュー | 中国茶の歴史の偉大さ

    
    茶の話 茶事遍路
    陳 舜臣 1988
    Chin Shun Shin
    2024年4月 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
    
    ✔ 他ではなかなか知りえない、古代からの中国の茶の歴史
    ✔ まずは中国の歴史の古さ、深さに驚かされる
    ✔ 文化としての茶
    
    ★★★★☆ 普通は茶の歴史はヨーロッパが関係してくる前のことは簡潔にしか語られないなか、これは中国の西暦500年辺りまで遡る。中国の歴史の偉大さを見せつけられる。
    
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    茶の歴史の本、でもフォーカスは中国の古い歴史。
    初めて行った憧れの神保町で偶然見つけた本。やっぱりこういうのは大手にはない。

    私は残念ながら中国の歴史に疎いので詳しい話になるとついていけない。ただ、壮大なロマンが広がっているということはてにとって分かる。

    普通は茶の歴史といっても大体がヨーロッパが関係してくる前のことは簡潔にしか語られないなか、これは中国の西暦500年辺りまで遡る。

    何代もの皇帝が愛した茶、上質なものがあると聞くと自分の為に作らせ、運ばせる。もちろん無償で。
    その傍らで儒教や仏教と深い関わりのある茶、その仏教を通じ日本にやってきた茶、その詩的なシンプルさとのギャップは中国だけでなく世界中に広がる。

    そして不幸にも中国にとって最大の嗜好品であり、輸出品である。
    東インド会社がやってくる以前から、茶を売り、馬を買っていた中国は、結局茶に関するアヘン戦争によってその権威を奪い取られる。

    とにかくドラマチック。中国の歴史の偉大さを見せつけられる。
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  • 『哀愁の町に霧が降るのだ 上下』椎名誠, 1981年 レビュー | 楽しくて切なくて、突っ走る

    『哀愁の町に霧が降るのだ 上下』椎名誠, 1981年 レビュー | 楽しくて切なくて、突っ走る

    哀愁の町に霧が降るのだ (下) (小学館文庫 し 2-8)
    哀愁の町に霧が降るのだ 上下
    椎名誠 1981年
    Makoto Shiina
    416 + 400 pages
    2024年1月 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    
    
    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
    
    ✔ 椎名誠の青春時代の私小説
    ✔ 貧しくても友人たちと過ごした活気のある日々
    ✔ 若さゆえのハチャメチャな様子に元気をもらえる
    
    ★★★★☆ 椎名誠は面白い、それにつきる。
    彼の青年時代の話が中心だけど、やっぱりこの時代は活気があった。楽しくて切なくて、突っ走る。風邪でダウンしていたので軽く読める本として。
    実際、上下一日で読んでしまう

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    椎名誠は面白い、それにつきる。
    彼の青年時代の話が中心だけど、やっぱりこの時代は活気があった。楽しくて切なくて、突っ走る。
    でもそういう外界の影響と言うのもあるだろうけど、やっぱり彼の回りにいた人間が面白いやつだった、そして現在も友人関係が続いていると言う羨ましい話。

    まあ残念なことに風邪と熱で、しっかり読んだわけでもないし、大した読書感想文も書けない。
    言えるのは、ただ純粋に面白かった。
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    哀愁の町に霧が降るのだ(下) [ 椎名 誠 ]
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    哀愁の町に霧が降るのだ (下) (小学館文庫 し 2-8)
    哀愁の町に霧が降るのだ (下) (小学館文庫 し 2-8)


    哀愁の町に霧が降るのだ(下) (小学館文庫) Kindle版



  • 『(古代世界のバイセクシュアリティ』エヴァ・カンタレラ , 1988年 レビュー |  ローマとギリシャのセクシュアリティ

    『(古代世界のバイセクシュアリティ』エヴァ・カンタレラ , 1988年 レビュー | ローマとギリシャのセクシュアリティ



    Bisexuality in the Ancient World
    Eva Cantarella, 1988
    Secondo natura
    (古代世界のバイセクシュアリティ)
    エヴァ・カンタレラ
    286 pages
    2025年6月読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ミラノ大学のローマ法、ギリシャ法の教授の著書
    ✔ ヨーロッパ古代文明におけるバイセクシュアリティの真実
    ✔ アカデミックな内容で古代文明の知識の基礎が必要

    ★★★★★ 男性は社会的義務として女性と結婚しつつギリシャでは教育として、ローマでは強さの象徴として、青年と関係を持つ。そしてマッチョ社会に疲れる



    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    こんなにアカデミックな内容とは知らず、ミラノ大学のローマ法、ギリシャ法の教授の本。
    日本では出ていないのでここでは内容もかなり触れます。

    ここでいうバイセクシャリティの定義は今の一般的な定義とは違う。
    古代ローマ、古代ギリシャでは男性は社会義務として女性と結婚をし、ギリシャでは教育として、ローマでは強さの象徴として青年と関係を持つ。
    男性と女性を同じように愛するというものではない。

    この本は古代ローマ、ギリシャの事について知識がある想定でバイセクシャル文化が語られるので、全然予習が足りなかった。
    ギリシャでは行為を通じて年上の男性が青年を教育する。ローマでは男性ローマ市民の強さを示すために青年、女性、奴隷を性的にも支配下に置く。

    いずれの場合も極端に女性蔑視で超マッチョイズム(machismo)。そして当時(男性によって作られ広げられた)キリスト教がやってくる。
    女性蔑視の強い宗教ではあるけれど観点が代わり「男性優位の社会を守るために、子供をたくさん産む女性と結婚して繁殖だけに重点を置きましょう」となった。
    そして現在に続く。

    でも著者が言うには、キリスト教が人々の考えを変えたのではなく、実はみんなマッチョに構えるのに疲れていたときに都合がいい思想が広がったから、キリスト教を利用しただけ、と。

    時代は変わり考え方も変わる。
    でも何千年たっても、なんとか男性優位の社会を維持しようという基本はあまり変わらないようです。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Bisexuality in the Ancient World" Eva Cantarella (1988) Review | Then suffer from machismo
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    Bisexuality in the Ancient World: Second Edition (Yale Nota Bene)

  • 『遠い山なみの光』 カズオ•イシグロ, 1982年 レビュー | 普通の人の嫌味や僅かな悪意

    『遠い山なみの光』 カズオ•イシグロ, 1982年 レビュー | 普通の人の嫌味や僅かな悪意



    A Pale View of Hills
    Kazuo Ishiguro, 1982
    カズオ•イシグロ
    遠い山なみの光
    183 pages
    2025年2月読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る



    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ ノーベル賞受賞の著者の最初の長編
    ✔ 故郷長崎の戦後の苦しみとノスタルジアのあやうさ
    ✔ 母と娘の葛藤と、母自身の葛藤

    ★★★★★ イシグロ作品にはいつも普通の人の嫌味や僅かな悪意という隠し味がある。ここには狂気も。静かでありながらしっかりと人間の内面を絞り出している。つい最近映画化。


    🔽🔽読書記録🔽🔽

    カズオ•イシグロの最初の長編小説。読んだのは2月だけどここを更新する7月にはちょうど日本の映画が公開されたばかり。

    故郷長崎の戦時中の生活を想う悦子。当時出会ったとある女性と娘。
    今は年老いてイギリスに住んでいる。
    彼の物語の特徴である、すごく日本的でありながらもすごく英国的という点がよく出ていて、やっぱり彼のようにすごく上手に二つのセンチメントを操る人はいない。

    イシグロ作品にはいつもちょっと普通の人の嫌みや僅かな悪意という隠し味がある。それって人間的でいたって当たり前。ここではサチコと娘の些細な狂気が常に漂っていて、そして周囲のお行儀の良い人たちの自分勝手さなんかがそう。

    戦時中、戦後の空しさと苦しみ。女たちの過去、未来、後悔。
    終わらない母の苦しみと降り積もる娘の苦しみの物語。

    エツコは何度も自分の記憶の頼りなさをつぶやく。年老いて十分に苦労した自分をもう傷つけないために、思い出が曖昧になる。でもそれの何が悪いのか、彼女は十分に自分を苦しめた、ちょっと位曖昧にしたって、いい。

    やっぱりイシグロ作品は面白い。静かでありながらしっかりと人間の内面をしぼりだしている。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "A Pale View of Hills" Kazuo Ishiguro (1982) Review | slight malice of "normal" kind people
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    遠い山なみの光〔新版〕 (ハヤカワepi文庫)


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  • 『Smash and Grab』 Sunanda K. Datta-Ray 1984年 レビュー | シッキム王国の壮絶な歴史と最後

    『Smash and Grab』 Sunanda K. Datta-Ray 1984年 レビュー | シッキム王国の壮絶な歴史と最後

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    何年も探した結果やっとデジタル本で友人に送ってもらった。
    結局紙媒体の本はインド政府に出版停止された本なので、探してもない。
    いやというか発売禁止にすると余計に盛り上がるから、印刷停止命令を出したそう。結果は同じこと。
    (追記;アマゾンで今年2025年から電子書籍として入手できます。リンクは↓)

    別のシッキムについての本で完全に魅了され2023年にシッキムまで行きました。
    あの辺は本当に不思議。ヒンドゥー教徒が過半数なのに(ヒンドゥー教のネパール系は80%以上)、寺院は仏教のお寺が多い。

    インド政府が出版後にすぐ停止させた理由は良くわかる。
    これは絶対に読んでもらいたくない。

    チョギャル(チベット系シッキム国王)を個人的に知っていたジャーナリストが書いたいわゆる暴露本で、彼が聞いたこと、見たこと、交わした会話、肌で感じたこと、当時の新聞記事など、この数年間の様子がこと細かく記録されている。

    シッキム王国の歴史の基本的な知識がないとこの本は難しい。
    その歴史自体についてちょっと簡単にいうと。
    シッキムはインドの北東部、ネパール、チベット、そしてダージリンのあるインド西ベンガル州、ブータンと各国に囲まれている、すごい立地。ヒマラヤ山脈の麓で冬は厳しいけれど豊かな地。
    長い間チベット系をトップに現地民レプチャ族と静かに暮らしていたけど、英国の紅茶産業がダージリンで始まり、18世紀に働き手としてものすごい数のネパール人が流れ込んできて、上流階級が少数民族となり、大半を占めるネパール系が差別されるという不思議な形に。(これはいまでもグルカ運動が続いていて解決されていない問題)
    1947年インド独立時にダージリンやカリンポンなどはインド西ベンガル州になるが、シッキムはそのままシッキム王国を維持。
    チョギャルが若いアメリカ人女性と再婚し東洋のグレース・ケリーと話題になったことで知られているかも。

    シッキム王国がインド、シッキム州になったのは1975年。
    インドは英国の植民地主義に苦しみ、独立を勝ち取って30年もしないうちに、インド自らがシッキム王国を植民地化したわけで、この史実は非常に都合が悪い。
    嘘、マインドコントロール、偽りの約束、賄賂にフェイクニュースになんでもあれ。
    そして圧倒的で一方的な暴力。
    Smash=ぶち壊して、grab=奪え。
    道徳的にまずいことは全部あった。
    インドはメディアをコントロールしてシッキム国王を悪者に仕立て上げ、増え続けるネパール系と権力を持つチベット系の社会問題を悪用し、慎んだ生活をしていた人々を騙して、インド側は見事に嘘に嘘を重ね、反対派を暴力で押さえつける。
    最後はインドが軍隊を送り込み、あっという間に王国はなくなった。
    少数の外国人が強すぎる権力を振りかざす、まさに帝国主義。
    インドの政治は複雑で私は勉強不足の部分も多かったけど、それでもあからさま。
    それでも、インドはシッキム王国のあの立地が欲しかった。
    どんな手を使ってでも確実にインドのものにしたかった。
    このインドの暗い現代史を今のインド人はどこまで知っていて、どう思っているのか。
    多分知らない。
    シッキム国民たちは自らの意思で正当な方法で素晴らしい国インドの一部になれた、と教えられているから。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Smash and Grab" Sunanda K. Datta-Ray (1984) Review | A dynamic history of Sikkim
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    SMASH AND GRAB:ANNEXATION OF SIKKIM (English Edition)
    SMASH AND GRAB:ANNEXATION OF SIKKIM (English Edition)