言語はこうして生まれる: 「即興する脳」とジェスチャーゲーム モーテン・H・クリスチャンセン ニック•チェイター, 2022年 The Language Game How improvisation created language and changed the world Morten H. Christiansen Nick Chater 384 ページ (日本語) 新潮社 (日本語) 2026年10月 読了アマゾンであらすじと詳細を見る 🔽 一言レビュー 🔽 ★★★★★ コミュニケーションを取りたい生き物である人間の偶然の特性が言語という道具を選んだ。なぜ人間だけが言語を使うのかという説明の歴史や、脳の動き、言語の違い、その0.2秒の会話の高度なボール遊び。ルールは進化し便利なものは残り不要なものは消えていく。人間が使えるという前提で言語がある、目から鱗ぽろぽろ。
🔽🔽 読書記録 🔽🔽 なぜにどうして人間だけが言語を使うのか、という、誰もが考えるテーマの本。 その説明の歴史や、脳の動き、言語の違い、会話のタイミング(相手が話し始めたら自分はその事に対しどう返事するかを考え始め、相手が話し終わる瞬間を待つという高度なゲーム、0.2秒の世界)、脳の話にも人類学の話にも広がり難しくはなるけど面白い。 コミュニケーションを取りたい生物、それが人間。 その人間が使う前提のツール、それが言語。 言語は道具であり遊び、ゲームだ、と。 ゲームというからにはルールがあり、しかもゲームの進め方はガッチリと決まった型にはめるのではなく、その場によって相手によって変わりうる。 当たり前に聞こえるけど衝撃的な事実は「言葉は人間が作った道具だ」ということだった。 当たり前じゃんと思うけどが、つまり人間の脳は言語を分かる遺伝子があるのではなく、言語を理解するために動くわけじゃないし、言語が分かる部分があるわけでもない。 微調整はあるが、前の世代が使えた言語だから、今の世代も使える。 前の世代が便利だったものは残り、不要だったものは残らない。 子供がすぐに喋れるのは、前の世代も人間の子供が喋れるものとして言語を使っていたから。 本当に純粋に「人間が使えるという前提で言語がある」という目から鱗ぽろぽろ。 日本語訳の本も人気っぽいので詳しくはぜひ読んでみてほしい。 私のように基礎知識がない人でも理解できるしちゃんと現実に落とし込んでいるので(と思う!日本語では例文がどう表現されているかは気になる)、ほんと、目から鱗。 その0.2秒の言語のボール遊び。 文化にもよるし人間関係によってもリズムが違うということも考慮しても、基本的にはそうだと思う。 例えばイタリア人は人の話は最後まで聞き終わらない。 よく広場でおじさんたちが4、5人同時に話している典型的なイタリア昼下がりの風景。 あれはウズウズして自分が話し始めるのを待てないのと、二人と三人と別々の話をしているのが交差してて五人が一緒に話している状況なんだけど、基本的には相手のことを聞きながら話している。 テレビの討論なんかはほぼいつも誰かが誰かの声を遮って声を上げている。 もちろん自分の意見だけを言いたい人も多くて人の話を聞けないというのもあるけれど。 おとなしく待つことが良いとされる日本とは違うルールで動いている。 イタリアは0.2秒というよりマイナス0.2秒で動いてるわ。 遺伝子レベルで言語を使う思考回路を左右するものや障害や事故でなどで言葉に関する脳の部分に異変があったら喋れなくなるという仕組みにも触れているがそこは理系に弱い私にはハードルが高そうだが気になるので今後学びたい。 人間の偶然の特性が言語という道具を選んだ。 たとえ言葉が分からなくてもなんとかコミュニケーションを取ろうとする、それこそが人間というのに人間への希望を持ち続けることができそうだが、その人間性に対する脅威がAI。
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