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  • 『自閉症の脳を読み解く』 テンプル・グランディン, 2013年 レビュー | 当事者視点の科学者からの必読書

    『自閉症の脳を読み解く』 テンプル・グランディン, 2013年 レビュー | 当事者視点の科学者からの必読書


    自閉症の脳を読み解く
    自閉症の脳を読み解く
    テンプル・グランディン, リチャード・パネク , 2013年
    The Autistic Brain: Exploring the Strength of a Different Kind of Mind
    Temple Grandin, Richard Panek
    293 ページ
    2026.03 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 自身も自閉症者である科学者による目から鱗の一冊
    ✔ 更新し続ける続ける研究において最新技術を使い自ら脳を分析
    ✔ 当事者視点の問題提議や実践的なアドバイスも

    ★★★★★
    自閉症者である科学者による著作。自身の脳スキャンからその違いや働きを観察、生理学的な視点から説く。自らの経験からの問題提議やその解決法もあり、当事者や周囲の人の必読書。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    すべての章において発見がある一冊。
    私が自閉症スペクトラム障害ASDに興味があり彼女の本を始めて読んだんですが、内容としては脳の働き自体にフォーカスしていて、さすが科学者の著者、自ら進んで脳スキャンをしていわゆる定型発達者の脳と比べたりと、障害という枠ではなく、生理学的な視点から観察している。

    そしてやっぱり、人間はかなり脳に支配されてるなーと実感。
    自閉症「らしい」言動は脳のスキャンで目に見える形となるものが多いのも、なるほどとうなずいてしまうことばかり。
    自閉症という言葉自体もここ何十年かで定義も変わっているし、取り巻く環境はものすごいスピードで変化している。
    著者が言及しているけれど、フロイト曰く、今自分がやっている精神分析はいつかきっと生理学的な問題として解明されるだろう、ということがすごい。
    そう、単におかしいとか、障害とかいう「不明な」ものではなく、脳の働きによることが多いという新しくわかってきている事実。

    どうしても研究対象はコミュニケーションをとりやすい高機能なタイプの人になるのでその制限は彼女本人も理解しているけれど、今後きっと研究対象はもっと不自由な生活をしている人にも広がり、科学や研究は彼らの役に立つと科学の未来に期待をしている。

    後半は、社会と自閉症のあり方で、例えば自閉症の人は繰り返す作業が好きなんだからそういう仕事を担当すればいい、社会のいろんな人の得意不得意と掛け合わせてチームとして働くことができる、と語る。
    まったく同感。
    すべての人が同じような能力を持っているわけでないのに、無理矢理に同じようなことを身につけさせて型にはめ込むやり方は限界がきている。

    自閉症者だからこその視点や問題提議、生きづらさと解決方法も多く、当事者や家族、周囲の人の必読書だと言える。


    英語で読んだので日本語は分かりませんが、印象に残った個所。


    P43
    If you can think of five ways for the brain to do something, it does it in all ten. The five ways you've thought of, and the five ways you haven't thought of yet.

    P68
    Freud... always argued that his psychoanalytic concepts were place holders until science could do better. ... to replace the psychological terms by physiological or chemical ones.
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Autistic Brain" Temple Grandin (2013) Review | To know the differences physiologically
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  • 『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス, 1966年 レビュー | 救いに溢れた幸せを問うSF

    『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス, 1966年 レビュー | 救いに溢れた幸せを問うSF


    アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)
    アルジャーノンに花束を
    ダニエル・キイス, 1966
    Flowers for Algernon
    Daniel Keyes, 1966
    2026.02 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 知的障害を持つ主人公の頭脳へ起きる変化
    ✔ 彼の書いた日記として進む物語
    ✔ 幸せとは何かを問う感動作

    ★★★★★ 幸せとは何か。素晴らしい知識の中でチャーリーは幸せだったと思いたい。私たちは何かを得てもその何かを失うサイクルからは逃れられない。許しと救いに溢れたストーリー。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    あまりにもチャーリイの障害が身近過ぎて客観的に感動できなかったところはある。
    逆にいうと、だからこそ痛いほどよくわかるところもある。
    なんというか、感動で涙は出ないけど、ただただ痛かった。

    でもできるだけ客観的に。
    小説の感想はいつもはできるだけ内容に触れないようにしているんですが、今回は少し内容に触れているので全く何も知りたくない人は読まないでください。

    この本が問うことは「幸せとは何」というとてつもなく大きな問。

    チャーリイの手術後すぐに、同僚の子が呟いた話にヒントがあるように思う。
    神様は私たちが与えられたもの以上のものを得ようとすることを許さない。
    彼女の考えでは、賢くなることは悪いこと。
    チャーリイは果たして周りの誰よりも賢くなることで幸せになったのか、そして良いことだったのか。
    世界中にあふれている素晴らしい知識を体いっぱい吸収できて彼はきっと、いや間違いなく幸せだったはず。
    それでも超能力がなくなるように、もっと言うと年を取って誰もがそれぞれ呆けたり遅くなっていくかのように、生きていくうえで避けられないサイクルとして、何かを得ても人は必ずその何かを失う。

    知識は力、たまに力が強すぎて害を及ぼすけれど、間違いなく失うものと思えれば、その山と谷をしっかりと自分のものにすればいい。
    得て、失って。
    広い目で見れば失うことだって、不幸と一言では言えない、そんなに狭い視野の話をしていない気がする。

    失ったと思った友情も、いつか戻ってくるかもしれない。
    人は大きな共同体、コミュニティの中での持ち場があるということも考えさせられる。
    (特にアメリカのような超個人主義の中でそれぞれの共同体ということも)

    そして、母親の存在。
    母親は悪い人間だったのか、自分の息子が「普通」であることを望むのは悪いことか。
    道徳の授業で差別はいけませんと教えられていると、他人ごとでは簡単に言える。
    自分の息子は他の子と同じように会話したり仕事をしたりすることはないと絶望した母親には、そんな他人事は通じない。
    それでもチャーリイのことを第一に考えることができればよかったのに、彼女は自分の不幸に集中するあまり息子のことを愛することを忘れていた。

    みんな、自分が一番大切。
    でも周囲の人間を傷つける気持ちもない、ただどちらもこなすのが難しいだけ。
    許しと救いにあふれているストーリーで本当に良かった。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Flowers for Algernon” Daniel Keyes (1966) Review | Forgiveness and salvations

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    アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)
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  • 『科学者が人間であること』中村桂子, 2013年 レビュー | 科学者も生活者としての自覚を

    『科学者が人間であること』中村桂子, 2013年 レビュー | 科学者も生活者としての自覚を



    科学者が人間であること
    中村桂子, 2013
    256 ページ
    2025.12 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 生命誌研究館を設立した科学者の著作
    ✔ 生命科学をベースにしつつ生活者であるという自覚
    ✔ 目先でなく普遍的な発展をテーマとした一冊

    ★★★★★ 自分と自然に境目はない、だって自分は自然の一部。科学者だけでなく、会社人でも特に政治家もぜひ読んで忘れないでほしい、あなたもわたしも、人間であることを。元来の人間の生活を中心に置いたその向こうに見える未来は輝いている。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    一風変わったこのタイトルの重要さ。
    自分と自然に境目はない、だって自分は自然の一部でしかないのだから。
    科学者だけでなく、会社人でも特に政治家も、ぜひ読んで忘れないでほしい、あなたもわたしも、人間であることを。

    「日本文学の大地」を読んだときにに感じたことが、ここでは現代の科学者からの視点で書かれている。
    17世紀からの近代科学の発展、つまり自然を支配しようという思想のせいで、自然の一部だという人間の本来の感性があたかも古くさいもののように陰に追いやられた。
    でも今こそその感性を思い出す時。
    そう「思い出す」のであって新しいことではない、私たちが本来持っている感性と科学や技術の発展は敵対するものではない。

    元来の人間の生活を中心に置いたその向こうに見える未来は輝いている。
    それは金融資本とか人工知能とか金儲けのための開発とか、人間を置いてけぼりにした死んだ発展ではない。
    技術が進むにつれ知識が増える、でも次のステップ「どう普遍的な文明に繋げるか」にもたどり着くことを皆が意識する。

    彼女のことはお坊さんのポッドキャスト「テンプルモーニングラジオ」で知ったんだけど、DNAを引っ張り出して、血統だとか子孫だとか言うのは間違っていると強く仰っていて、それに惹かれてこの本を探したのでした。

    DNAは生物すべてが共有するものであり、単に親から子へまっすぐと降りてくるものという意識は間違っていると心に留めておくと、自分さえ良ければという考え方が薄れていくと思う。そして今こそ大事な考え方の転換。


    追記ですが、明治から特に海外に出た日本人の偉人が色々と言及されているので、特に南方熊楠は一度しっかり読みたい。

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  • 『整体入門』 野口晴哉, 1968年 レビュー | 体操の東洋医学

    『整体入門』 野口晴哉, 1968年 レビュー | 体操の東洋医学



    整体入門
    野口晴哉, 1968
    Haruchika Noguchi
    290 ページ
    2023.11 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 整体の基本を作った著者の身体の入門書
    ✔ その人に合った体操やストレッチのような動きを紹介
    ✔ 古い感じもするが整体の基本という立場で有意義な一冊

    ★★★☆☆ 東洋医学。人間の体型や体癖をカテゴリーに分けて、それぞれにあった体操を紹介したりとかなり実践的な紹介の本。でも根本的な話である「自分の体は自分で管理する」と言う点ではかなり合点。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    タイトルだけでは想像があまりできないものだったけど、なるほどやっぱり想像と違う感じ。
    単純に言うと、東洋医学の先生による体の説明。
    人間の体型や体癖をカテゴリーに分けて、それぞれにあった体操(ストレッチ?)を紹介したり、こういう風邪の時はこういう暖めかたをするとよい、と言う感じのかなり実践的な紹介の本。
    試すことはないと思う、でも根本的な話である「自分の体は自分で管理する」と言う点ではかなり合点。

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  • 『遺伝学者、レイシストに反論する』アダム・ラザフォード, 2020年 レビュー | 人種差別を事実で論破する

    『遺伝学者、レイシストに反論する』アダム・ラザフォード, 2020年 レビュー | 人種差別を事実で論破する



    How to argue with a racist
    Adam Rutherford, 2020
    遺伝学者、レイシストに反論する
    差別と偏見を止めるために知っておきたい人種のこと
    アダム・ラザフォード
    224 pages
    2023.01 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 人種差別主義者のロジカルでない思考を論破
    ✔ 遺伝子や歴史の史実に基づいた論理
    ✔ 嘘の情報を与えられている人に淡々と事実を語る方法

    ★★★★★ 人種差別の理論がいかに科学的でないか。根拠のない誤った論理にしがみついている差別主義者たちを事実を用いて論破する方法。事実は事実であるわけです。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    人種差別の理論がいかに科学的でないか、という本。

    著者の専門は遺伝子で、一般的に「人種」ということで、肌の色の違いで人類がさらにカテゴリー別に存在するように思われがちだけど、遺伝子という観点でもそうではないということを分野別にきちんと説明している一冊。

    人種差別主義者、レイシストは「人種的に」黒人はああだ、中国人はどうだ、という言い方をする。
    そして100年、200年前に奴隷制度や白人至上主義を肯定するためなんかに言われていた古い考えを何度も繰り返したり、また根拠のない理論を用いる。

    DNAや遺伝子、歴史、古代史など難しくなりがちなものを分かりやすく、興味深くかいている。

    ほんと、よくあることだけど彼らの主張は自分に都合の良い言葉にしがみついて、自分が気分が良くなるためだけのものであり、そういう人に事実を語っても無駄と思ってしまうことは多い。
    でも、だからといっても事実は事実であり、根拠のない差別的な発言はつまりは嘘。
    そこを知らされない人(差別は無知から)に対して、でも言っても無駄だから、そんなの常識だからわかるはず、と放っておいた結果がまたトランプが大統領になった大きな理由だったりするわけで。

    事実を淡々と伝え、嘘の中で生きる差別主義者を言い負かせ、その事実を受け入れてもらえるようにする、やっぱり一般教育は大事なんですね。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “How to argue with a racist” Adam Rutherford (2020) Review | Facts are facts
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    遺伝学者、レイシストに反論する [ アダム・ラザフォード ]
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    遺伝学者、レイシストに反論する 差別と偏見を止めるために知っておきたい人種のこと


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  • 『(自閉症、することとすべきでないこと)』 Marco Pontis, 2021年 レビュー | 普通校の先生のための本

    『(自閉症、することとすべきでないこと)』 Marco Pontis, 2021年 レビュー | 普通校の先生のための本

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    続けて今度はイタリア語の自閉症関連。
    この本は、学校の先生のために書かれた本。
    日本では見つけられなかったのでリンクなし。

    特にここから学ぶものは特にないけれど、自閉症の子の対応を何も知らない先生が、クラスルームのなかですぐに実践的に使えるものばかりで、ぜひそういう立場の人には読んでもらいたい。
    強いていえば、日本、アメリカ、イギリス、イタリア、と大体同じことを言ってるのでそれを確認したことがよかった。日本は多くの障害のある子は別の学校に行くので一般的に先生もこういうことを知る必要はないんだろうけど、イタリアは支援学校はないので、一般の学校であってもどんな障害がある子でも勉強し生活する環境が必要。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Autismo Cosa fare (e non)” Marco Pontis (2021) Review | For teachers
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    なし



  • 『 (自閉症の子供のための早めのスタート)』 Sally J Rogers, 2012年 レビュー | 2,3歳くらいの子の家族

    『 (自閉症の子供のための早めのスタート)』 Sally J Rogers, 2012年 レビュー | 2,3歳くらいの子の家族



    An Early Start for Your Child with Autism: Using Everyday Activities to Help Kids Connect, Communicate, and Learn
    (自閉症の子供のための早めのスタート)
    Sally J Rogers, etc, 2012
    342 pages
    2024.07 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ アメリカの2,3歳の自閉症の子の家族のための本

    ★★★★☆ 2、3歳の自閉症の子の家族のための本。でも本自体はとても良いので、裏付けの理論をきちんと読めたのは良かった。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    間違いなく読むの遅すぎた。この本は2、3歳の自閉症の子の家族のための本。
    うちの子はもう6歳。

    それでもまあ、セラピーの先生がこの方法を選んだのかとか、この段階はこれだ、などの裏付けの理論をきちんと読めたのは良かった。

    自閉症と診断されたばかりの、まだ就学前の子の家族におすすめです。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “An early start for your child with Autism” Sally J Rogers (2012) Review | For toddlers
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    An Early Start for Your Child with Autism Using Everyday Activities to Help Kids Connect, Communicate, and Learn【電子書籍】[ Sally J. Rogers, PhD ]


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    An Early Start for Your Child with Autism: Using Everyday Activities to Help Kids Connect, Communicate, and Learn (English Edition)



  • 『一次元の挿し木』 松下龍之介, 2025年 レビュー | 壮大でありえないのに面白い

    『一次元の挿し木』 松下龍之介, 2025年 レビュー | 壮大でありえないのに面白い


    一次元の挿し木
    松下龍之介 2025
    256 pages
    2025.08
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ インドの古代骨と妹のDNAが一致したというミステリー
    ✔ 失踪した妹を追う兄とその前に立ちはばかる巨大な力
    ✔ ありえない話なのに引き込まれてしまう

    ★★★★★ 何が面白いかって、ありえないよね、と分かっているのにストーリーが面白くてテンポが良くてあっという間に読んでしまうこと。エンターテイメント性たっぷりで壮大なあらすじなのに全然空回りしない。そう、面白い。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    公募小説新人賞の作品とは知らなかった。しかも大賞じゃない。
    なのに安定感があって面白い。

    上から目線はここまでにして、何が面白いかって、ありえないよね、と分かっているのにストーリーが面白くてテンポが良くてあっという間に読んでしまうこと。
    つまり面白いと現実味があるはイコールではない。

    貧乏ポスドクの小ネタに始まり、笑わない美青年という設定、健気な美少女、暇な主婦にギリシャ神話と、エンターテイメント性たっぷり。
    その上であらすじが「インドの古人骨と失踪した妹のDNAが一致」という壮大なことになってる。それが全然空回りしない。

    まだ若いのできっとこれから熟していくんでしょう。
    東野圭吾のように理系で人間味があってしかもどんどん書いてくれれば、楽しみが増えるわ。
    誰でも惹き付けられるミステリー。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "(Labyrinth of Hortensia and Minotaur)" Ryunosuke Matsushita (2025) Review | Exciting and entertaining, most loved mystery

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    一次元の挿し木 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)



  • 『ブルータスの心臓』 東野圭吾, 1993年 レビュー | ミステリーxテクノロジー

    『ブルータスの心臓』 東野圭吾, 1993年 レビュー | ミステリーxテクノロジー

    
    ブルータスの心臓
    東野圭吾 1989
    Keigo Higashino
    264 pages 
    2024.07 
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    
    
    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
    
    ✔ 東野圭吾の描くテクノロジーとミステリー
    ✔ ロボットの背後にある人間のドラマ
    
    ★★★★☆  東野圭吾 x テクノロジー。カッコウと続けて読んでるせいで印象が弱くなってるのは否めないけど、少し複雑なせいでスリルはカッコウほどないかも。
    
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    東野圭吾 x テクノロジー
    冒頭でロボットが意思を持ったかのような序章があり、それからは主人公にくっついてストーリーが進む。

    彼の思惑のはずが、なにが起きてるのか、誰が、どうして、が最後まで分からない。

    カッコウと続けて読んでるせいで印象が弱くなってるのは否めないけど、少し複雑なせいでスリルはカッコウほどないかも。
    いやこれも私のせい、いつもほぼ100%同じ作家や同じテーマのものは続けてみないようにしてるのについ。

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  • 『(コップの中の嵐 日常の物理)』 ヘレン・チェルスキー, 2016年 レビュー | 何事も偶然ではない

    『(コップの中の嵐 日常の物理)』 ヘレン・チェルスキー, 2016年 レビュー | 何事も偶然ではない


    (コップの中の嵐)
    Storm in a Tea Cup
    The physics of everyday life
    Helen Czerski 2016
    ヘレン・チェルスキー
    282 pages
    2024年5月 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    日本語未出版


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 物理学者が日常にひっそりと存在する物理の法則を紹介
    ✔ 物理に興味がある人への一冊

    ★★★★☆ 例えば紅茶を混ぜると液体が動く。何一つ偶然ではない。そういうことは私達がいかにちっぽけな存在かを語っているよう。何事も偶然ではない。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    物理学者が、毎日の些細なことにどう物理が関わっているかを教えてくれる一冊。
    例えば、スプーンで紅茶をかき混ぜると液体が動く、これは物理の方式に従っているわけで何一つ偶然ではない。そういうことは私達がいかにちっぽけな存在かを語っているよう。

    たしかに面白いんだけど私にすべてが理解できたかというとそうではない、もっというと理解しようと努力する日が来るのかさえ怪しい。
    私はただ単にこの素晴らしい世界の中でちっぽけな存在でも十分です。

    ちなみに著者は英国人の女性物理学者、海洋学者でBBCでも見かける人。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Storm in a Tea Cup, The physics of everyday life" Helen Czerski (2016) Review | Nothing is by chance
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    Storm in a Teacup The Physics of Everyday Life【電子書籍】[ Helen Czerski ]


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    Storm in a Teacup: The Physics of Everyday Life (English Edition)




  • 『発酵文化人類学 Fermental Cultural Anthropology』小倉ヒラク, 2017年 レビュー | 昔の人凄い

    『発酵文化人類学 Fermental Cultural Anthropology』小倉ヒラク, 2017年 レビュー | 昔の人凄い

    発酵文化人類学
    発酵文化人類学
    Fermental Cultural Anthropology
    小倉ヒラク 2017
    Hiraku Ogura
    400ページ
    2024年2月 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る
    
    
    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
    
    ✔ 楽しく発酵の歴史や仕組みを学べる一冊
    ✔ 食品別の発行との関係性など具体的な例も
    ✔ 発酵の不思議を再発見する、学問というよりエンタメ
    
    ★★★★★ 人間がどう発酵と共存してきたかという角度から見る本。昔の人凄い。だから不思議発見なエンターテイメント。楽しく学べる
    
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    面白い。
    小難しいことだったらという不安があったけどすぐにぶっ飛んだ。

    そう、幸いにも発酵の歴史とか技術とかを学問的に掘り下げたものでなく、人間が大昔からどう発酵と共存してきたかという、一見変わった角度から見ている本。
    食品別に発酵の関係性とか。
    だから面白い。

    人は発酵と言う自然の法則にお世話になりながら料理をしている、という不思議な感覚。
    私自身も日本酒に近いところで生きてきたので何となくは知っていたけど、凄い、昔の人凄い。

    でも何千年も前からあったことなので、新しいものではない。
    ただ、いまの私達がそのすごさを科学と技術をもって再発見というか裏付けしているというだけ。


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    発酵文化人類学
    発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ (角川文庫)





  • 『動的平衡3 チャンスは準備された心にのみ降り立つ』福岡伸一, 2023年 感想 | やわやわの鎧で生き延びる

    『動的平衡3 チャンスは準備された心にのみ降り立つ』福岡伸一, 2023年 感想 | やわやわの鎧で生き延びる



    動的平衡3
    チャンスは準備された心にのみ降り立つ
    福岡伸一 2023
    2024年1月読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 福岡伸一教授が説く、生物は常に変化する様子
    ✔ 生き抜くために生まれた時から身についている体の不思議
    ✔ わかりやすく楽しく学べる

    ★★★★★やっぱり面白い。副題もいい。
    物はいつかボロくなる、命も同じ。我々はその運命を生き抜くために、できるだけ対応するために、やわやわの鎧で立ち向かう


    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    どうもシリーズらしい。
    多分母ががうちにおいていった本。
    福岡教授って日本ではテレビに出たりもするんですね。いいなあ。

    やっぱり福岡教授の本は面白い。すごく難しいことが書いてあるはずなのに、易しく書かれているので、なんかわかった気になる。
    このシリーズは、メインの研究テーマである、生き物は常に動いて変化しつつ生き延びている、というもの。

    物はいつかボロくなる、命も同じ。ただ、我々はその運命を生き抜くために、できるだけ対応するために、やわやわの鎧で立ち向かう。
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    新版 動的平衡: チャンスは準備された心にのみ降り立つ (3) (小学館新書 444)




  • 『ゴールデン・ロード』ウィリアム・ダルリンプル, 2024年 レビュー | 途方に暮れるほどの驚きの内容

    『ゴールデン・ロード』ウィリアム・ダルリンプル, 2024年 レビュー | 途方に暮れるほどの驚きの内容


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  • 『サイコパス 秘められた能力』 ケビン・ダットン 2012年 レビュー | 魅力的で決断力がある

    『サイコパス 秘められた能力』 ケビン・ダットン 2012年 レビュー | 魅力的で決断力がある



    サイコパス 秘められた能力
    ケビン・ダットン 2012
    The Wisdom of Psychopaths
    What saints, spies, and serial killers can teach us about success
    Kevin Dutton
    2025年2月 読了
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    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ イギリスの心理学者の著書
    ✔ サイコパスの施行の仕組みやインタビューなど
    ✔ 脳の一部を刺激し一時的にサイコパスになる実験も

    ★★★★☆ 魅力的で決断力がある。ただそこに暴力が加われば凶悪犯罪者、そこを自らコントロールできれば社会的成功者。そしてそう、サイコパスは作れる。

    🔽🔽読書記録🔽🔽

    なんで持ってるかは覚えてない一冊。

    内容はサイコパスという、普通に思い浮かべると連続殺人犯とかやばい人たちを思うけど、単純にそういうことではなく、サイコパスは私たちの暮らす社会のリーダー的存在として健在している、ということ。

    魅力的で決断力があり、結果重視、冒険好き、他人の意見なんて無視。
    ただそこに、暴力が加われば凶悪犯罪者、そこを自らコントロールできれば、社会的成功者になれる。例えば利益に集中できて社員を軽く解雇する冷たい成功者に。

    神経の働きについても書かれていて、うまく刺激すればその人を一時的にサイコパスに変身させることもできる、という実験も。
    そう、サイコパスは作れる。

    聖人というのもサイコパスに適した職業とあるけど、悟りを開いた聖人はサイコパスと同じ素質を持っている、と。
    後先考えず、いまここ、にのみ集中して雑念を軽々と無視できる。たしかに、瞑想や修行の目的になにもせずに辿り着いている。

    サイコパスがどういう思考によってサイコな行動をとるのか。社会にとって決して悪いことばかりではないということだけど、でも頭のいい彼らが能力を悪用しようとする時は、怖い。
    この本は、サイコパスになる方法を説くわけではないけど、サイコパスのように考えることが出きれば、いわゆる成功者になれるよ、とは言う。
    うん、納得いく。でもなりたくはないかも。

    やっぱりこういうのは英語で読んだ方が分かりやすい。
    しかもきっともっとシンプル。
    英単語がどうこうというわけではなく、日本語の言い回しは小難しい。ただでさえ難しいの内容をわかりにくくしている感じが否めない。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Wisdom of Psychopaths" Kevin Dutton (2012) Review | Attractive and decisive


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    サイコパス 秘められた能力