
コ・イ・ヌール:
なぜ英国王室はそのダイヤモンドの呪いを恐れたのか
ウィリアム・ダルリンプル , アニタ・アナンド, 2017年
Koh-i-Noor
William Dalrymple, Anita Anand, 2017
336 ページ
東京創元社
2026年9月 読了
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🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽
★★★★★ 古代インドの神話にも登場するといわれる悪名高き呪われたダイアモンド。煌びやかなムガル帝国の孔雀の玉座の装飾だった巨大ダイアモンドは、イラン系の治めるインドのデリーからアフガニスタン、パンジャブと流れイギリスのロンドン塔へとたどり着く。持ち主の君主に悲劇をもたらしながら。大好きな歴史家二人の共著。
🔽🔽 読書記録 🔽🔽
世界一有名な、悪名高き呪われたダイアモンド、コ・イ・ヌール。
その歴史を、私の大好きな歴史家(兼ポッドキャスター)が語るんだから面白いに決まっている。しかもムガル帝国。
この二人の語りも面白いけれど、もちろんダイアモンドそのものに古い伝説と壮大な歴史がある。
古代インドの聖典に出てくる大きな宝石はコ・イ・ヌールではといわれているが、ちゃんと史上に登場するのは16世紀から北インドを治めていたムガル帝国の時代。
煌びやかなムガル帝国の孔雀の玉座のメインの装飾だった巨大ダイアモンドは、帝国が侵略を受けた際にアフガニスタンに流れつき、その後パンジャブに流れ、ヴィクトリア女王の元へとたどり着く。
呪いの噂通りその時々で持ち主の男性君主に悲劇をもたらしながら。
ムガル帝国が面白いので歴史書をいくつか読んでいるけれど、ムガル帝国の凄さはその豪華さと容赦ない惨さ。
その中心で光り輝くコ・イ・ヌール。
実はまだ何も知らなかったときにコ・イ・ヌールが収まっている王冠をロンドン塔へ見に行った。
暗い部屋の中に人だかり、といっても展示エリアの床は動く歩道になっていて立ち止まることはできない。
歴史上もっとも有名な宝石が今はロンドンの暗い部屋にぽつんと展示されているというのは寂しい気もする。
そして現代、エリザベス二世はその王冠を被ることはなかったし、今の君主であるチャールズ国王もカミラも着用していないが、その理由は「君主に不運をもたらす」という呪いというのもあるが現実的には政治的な理由だろう。
インドはもちろん、パキスタン、イラン、アフガニスタンのタリバンまでもが返却を要求している。
さらにここ最近でいうとニューヨーク市長マムダニ氏もインドへの返還要求に触れている。
大人気のマムダニ市長からの痛い発言は図らずともチャールズ国王に不運をもたらしたと言える、となると、さすが呪いのダイアモンド。
この調子だと呪いはまだまだ続きそう。
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