

彩り河
松本清張, 1983年
982 ページ (497 + 485)
文藝春秋
2026年9月 読了
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🔽 一言レビュー 🔽
★★★★☆ 会社内での権力争いに負けた男。昔自分の愛人だった女が自分の代わりに社長となったライバルの愛人となっていた。しかし次から次へと変わっていく状況。真相は奥の奥に。テンポの速さが特徴だが全体的にちょっと急展開すぎるという感じもある、が、さすが松本清張はそれでも面白い。
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久しぶり松本清張の上下2冊ある長編ミステリー。
その昔、勤めていた会社内での権力争いに負け社長になり損ねた男、井川。
退社後は独立するもうまくいかずアルバイトのような仕事をしていたが、ある日、自分の愛人だった女が自分の代わりに社長となったライバルの愛人となっていることを突き止めたが、しかし次から次へと状況はぐるぐると変わっていく。
その急展開は確かに面白いし、真相は奥に奥に掘っていったその先、というミステリーの醍醐味もある。
でテンポの速さがこの作品の特徴ではあるが、悪く言えばスタッカートなテンポというか落ち着きなく展開が変わってしまい、しかも主人公以外の人間視点へと代わったりするのが全体的にまとまりがなく集中力を切らせるネガティブな効果がある。
主人公ともう一人謎の男の復讐劇なので、彼らにきちんと感情移入させてもらっていれば、もっとスリルが出ると思うが、そうではないので激しい音楽を使った映画やホテルの演出が少しばかり空回り。
でも書かれたのは40年以上前だからね、当時のノリと2026年のノリは違う。
それでももちろん十分面白いのが松本清張。
復讐劇と言えば松本清張、松本清張と言えば復讐劇。
夜の高速道路の料金所で働く主人公とこのタイトル、なるほどね。
新しい表紙も前の表紙の雰囲気を受け継いでのモダンな感じが素敵。
真田広之主演で映画化もされていたようで、逆に映画にして削っていけばスッキリとした復讐劇ミステリーになるのかも。
しかし連載が終わって翌年に映画が上映というこの速さは、このストーリーさながら裏事情がありそう。
傑作とはいえないので、★をつけるなら、かなり3に近い★4ということで。
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