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『永遠の0』 百田尚樹, 2006年 レビュー | 戦争の個人的な記録と隠された真実





永遠の0 (講談社文庫 ひ 43-1)
永遠の0
百田尚樹, 2006年
608 ページ
講談社
2015年 読了
アマゾンであらすじと詳細を見る


🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

✔ 「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」と言い続けたいう男が自ら命を落とす
✔ 祖父の過去を調べる青年が戦争の個人的な記録を遡り真実を追求する
✔ 読んだ人ほぼ全員泣いているので後半を読むときは自由に泣ける環境でぜひ

★★★★★ 妻を愛しながらも自ら命を落とした男、その孫で男の過去を調べる主人公。戦争の個人的な記録を遡る。自らを犠牲にしてきた前の世代の人たちと、その恩恵を受けている読者の私達。ほぼ確実に泣いてしまうので後半は自由に涙できる環境で。


🔽🔽 読書記録 🔽🔽

去年は映画になり大きな話題になったのに、今更ながら読んだのでした。
(これは2015年の読書記録を清書しています)

率直に、素敵なストーリー。
あとがきにもあったように、いい話を聞いたなぁ、という感じの読んで心が洗われるような本。

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」と言い続けた宮部という名の男が自ら命を落とす。
その男の過去を調べる彼の孫が主人公、戦争の個人的な記録を遡る。そして隠された真実。
宮部さんは当時にしては特殊な人間だった。
平和を愛し望み、キャリアよりも人間を選ぶ変わり者。

調査をする孫達が私と同年代。
私の祖父も戦争に行っているけれど、一度も戦争の話を聞かないまま亡くなった。
血のつながった祖父の体験を聞けなかったのは残念ではあるけれど、子供の私が興味本位のためだけに話したくもない過去のことを話せと無邪気に追及するのが正しかったかと考えると、うーん、未だに結論は出ない。

人間はどんなことにでも慣れる強さと弱さが同時にある。
考えずに、こなしていく。
これが怖い。
そして厳しい環境であるほど当然ながら選択肢は狭まれる。

ちなみに英国では居場所のない若者には軍隊のリクルートが容赦なくやってくる。
ホリデー気分で世界を周り共に訓練をしよう、海軍で!みたいなテレビコマーシャルもある。
大学もやめたし就職もしてないし、軍隊にでも行くか。
訓練してるからにはいつか戦場に行って戦いたいなぁ、となるのは当然の流れ。

そして日本はまさに今、経済的な安定が崩れ、人々の心のスキマにこっそりと国家主義的な政治が入り込んでいて、傍から見ると非常に危険な位置にいる。
自らを犠牲にしてきた前の世代の人たちと、その恩恵を受けている私達。
私達は次の世代に何を残すのか。
市民として政府が過ちを犯さないよう見張っていられるか。

本題に戻して。
この小説の良い点はあまり美化しないところ、そして個人的な回想を中心としてるので人間味があるところ。
謎解きの要素もあるし、読みやすさも加わってどんどんページをめくってしまう。
ほとんどを会社の昼休みと通勤で読んでたので、ウルウルとなる度に周りの目が気になりつつ。
いつか映画も見よう。

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永遠の0 (講談社文庫 ひ 43-1)
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