カテゴリー: 文学 アメリカ 北米

アメリカ、カナダ

  • 『停電の夜に』 ジュンパ ラヒリ, 1999年 感想 | 寂しくなる短編集 

    『停電の夜に』 ジュンパ ラヒリ, 1999年 感想 | 寂しくなる短編集 

    🔽 基本情報 🔽
    停電の夜に
    ジュンパ ラヒリ, 1999
    Interpreter of Maladie
    Jhumpa Lahiri
    327 ページ
    2018年 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    短編集で、どれも見事に寂しくなるストーリーたち。
    インド系の作家であることを強調するかのようにほぼ全て、インド人もしくはインド系の主人公で、そうでない場合は主人公はインド人を見つめる立場にある。

    常に「インド人」をエイリアンとして、理解不能な人間であるかのように描く。

    ちょっとだけワクワクさせて、でも最後には冷たくきつい現実にぶち当たり、主人公はそれぞれ、ああそうだ、自分はただの○○に過ぎないんだ、と自覚させられる。

    ピュリツァー賞など数々の賞を受賞しているそうなのでぜひ英語で読んでみたい。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Interpreter of Maladies" Jhumpa Lahiri (1999) Review | stories that make you sad
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    停電の夜に (新潮文庫)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    停電の夜に (新潮文庫 新潮文庫) [ ジュンパ・ラヒリ ]
    価格:737円(税込、送料無料) (2026/3/14時点)




  • 『(ペルシア人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 感想 | 誇り高きイラン女性 

    『(ペルシア人一家)』Sanam Mahloudji 2025年 感想 | 誇り高きイラン女性 

    🔽 基本情報 🔽
    (ペルシア人一家)
    Sanam Mahloudji, 2025
    The Persians
    384 ページ
    2016.02 読了
    アマゾンで見る
    日本語未出版
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    この月は勝手に読書テーマを女性と決めて、最初に読んだのがこれ。
    パーフェクトな選択。

    イランの英雄を祖先とする由緒正しきValiat家、70年代のイラン革命で家族は二手に分かれる。
    テヘランに残る祖母と孫娘、アメリカにわたる残りの家族。
    『ペルセポリス』のあの雰囲気があるけれど、こちらもしっかりと当時のテヘランでの状況を伝える。
    つまり、表ではちゃんと髪の毛を隠す女性も違法のクラブでは性と薬物に手を染め、でも同時に政治的な活動もする、という一筋縄ではいかない現状。
    そしてアメリカへ渡った残りの家族は今度はアメリカで贅沢な生活を続けるも、こちらも酒に薬物にゴシップにまみれた現状。
    地理的に二手に分かれているうえに、1940年代のテヘランを生きた祖母と1980年代のテヘランを生きた孫娘の環境の差も浮き出てきて、まさにダイナミックな物語。

    「アメリカなんてママの宝石よりも短い歴史しかないのよ」

    それぞれの分かれた世界で生きる3世代のイラン女性たち、高貴で豪案でわがままで美しく愛らしい女性たち。
    彼女たちの望みは、好きなように生き、好きなように愛し、好きなように捨て、それでもお互いに向き合うこと。

    世界最古といわれる文明を持つイラン、その伝統の中できちんとしたプライドの中で生きてきたイラン人女性の葛藤。
    ずっと続いてきた欧米中心の思考から少し目をそらすと複雑で圧倒的な世界が広がっていることを、特に今のご時世は知っておくべきだと思う。

    日本語はないようですが、英語は少し難しいかも、くらいのレベルです。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The Persians” Sanam Mahloudji (2025) Review | Dynamics of the women
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    The Persians: A Novel
    The Persians: A Novel (English Edition)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    The Persians【電子書籍】[ Sanam Mahloudji ]
    価格:2,135円 (2026/3/14時点)




  • 『侍女の物語』 マーガレット アトウッド, 1985年 感想 | 女性嫌悪の最終地点 

    『侍女の物語』 マーガレット アトウッド, 1985年 感想 | 女性嫌悪の最終地点 

    🔽 基本情報 🔽
    侍女の物語
    マーガレット アトウッド, 1985年
    The Handmaid's Tale
    Margaret Atwood
    337 ページ
    2018年 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    アトウッド大ファンのカナダ人の友人に借りたんですが、当時入院中だった身には暗かった...

    近い未来に起こりそうなディストピア。
    出生率の低さが戦争をも引き起こす社会で、主人公オブフレッドは妻の分身として子供を作るという役割を割り当てられた侍女の一人。
    この地に残されたわずかな妊娠できる体を持つ女性である彼女は少し前までの自分の夫と子供との生活を忘れられずにいた。

    女性嫌悪の最終地点とでも言うべきか、女性は生身の人間ではなく役割を果たすことのみを許された道具。
    妻という存在も象徴であり、夫婦間の愛情はない。
    分析しようとすると永遠に終わりそうにないけど、この物語を80年代に書いてしまうアトウッドの才能の恐ろしさ。

    ただ、ストーリーが面白くて惹かれるだけでなく、ひょっとしたら20年後には世界はこうなってるのかも、という怖さに引き付けられる。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Handmaid's Tale" Margaret Atwood (1985) Review | Interesting yes but scary
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    侍女の物語


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    侍女の物語 (ハヤカワepi文庫) [ マーガレット・アトウッド ]
    価格:1,760円(税込、送料無料) (2026/3/12時点)




  • 『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス, 1966年 感想 | 救いに溢れて

    『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス, 1966年 感想 | 救いに溢れて

    🔽 基本情報 🔽
    アルジャーノンに花束を
    ダニエル・キイス, 1966
    Flowers for Algernon
    Daniel Keyes, 1966
    2026.02 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    あまりにもチャーリイの障害が身近過ぎて客観的に感動できなかったところはある。
    逆にいうと、だからこそ痛いほどよくわかるところもある。
    なんというか、感動で涙は出ないけど、ただただ痛かった。

    でもできるだけ客観的に。
    小説の感想はいつもはできるだけ内容に触れないようにしているんですが、今回は少し内容に触れているので全く何も知りたくない人は読まないでください。

    この本が問うことは「幸せとは何」というとてつもなく大きな問。

    チャーリイの手術後すぐに、同僚の子が呟いた話にヒントがあるように思う。
    神様は私たちが与えられたもの以上のものを得ようとすることを許さない。
    彼女の考えでは、賢くなることは悪いこと。
    チャーリイは果たして周りの誰よりも賢くなることで幸せになったのか、そして良いことだったのか。
    世界中にあふれている素晴らしい知識を体いっぱい吸収できて彼はきっと、いや間違いなく幸せだったはず。
    それでも超能力がなくなるように、もっと言うと年を取って誰もがそれぞれ呆けたり遅くなっていくかのように、生きていくうえで避けられないサイクルとして、何かを得ても人は必ずその何かを失う。

    知識は力、たまに力が強すぎて害を及ぼすけれど、間違いなく失うものと思えれば、その山と谷をしっかりと自分のものにすればいい。
    得て、失って。
    広い目で見れば失うことだって、不幸と一言では言えない、そんなに狭い視野の話をしていない気がする。

    失ったと思った友情も、いつか戻ってくるかもしれない。
    人は大きな共同体、コミュニティの中での持ち場があるということも考えさせられる。
    (特にアメリカのような超個人主義の中でそれぞれの共同体ということも)

    そして、母親の存在。
    母親は悪い人間だったのか、自分の息子が「普通」であることを望むのは悪いことか。
    道徳の授業で差別はいけませんと教えられていると、他人ごとでは簡単に言える。
    自分の息子は他の子と同じように会話したり仕事をしたりすることはないと絶望した母親には、そんな他人事は通じない。
    それでもチャーリイのことを第一に考えることができればよかったのに、彼女は自分の不幸に集中するあまり息子のことを愛することを忘れていた。

    みんな、自分が一番大切。
    でも周囲の人間を傷つける気持ちもない、ただどちらもこなすのが難しいだけ。
    許しと救いにあふれているストーリーで本当に良かった。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Flowers for Algernon” Daniel Keyes (1966) Review | Forgiveness and salvations

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●
    アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)
    アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『ティファニーで朝食を』 トルーマン カポーティ, 1958年 感想 | 彼女に恋をする

    『ティファニーで朝食を』 トルーマン カポーティ, 1958年 感想 | 彼女に恋をする

    🔽 基本情報 🔽
    ティファニーで朝食を
    トルーマン カポーティ, 1958
    Breakfast at Tiffany's
    Truman Capote
    2020.05 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    オードリーヘップバーンの映画はみんなが知ってる。
    でも映画はこんなに暗い感じだったけ?
    たぶん映画はもっと明るくしてたと思う。

    確かに、この物語に恋をする。
    主人公ホリーは自由奔放でありながらも実は繊細。
    まだ20歳の彼女は間違いを犯しながらもさっさと次へ次へと進んでいく。
    みんなが彼女を愛する、でも誰か彼女のことを大切にしてくれるだろうか。

    短編集なんだけど、日本語は村上春樹の訳とは、それは贅沢。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    ティファニーで朝食を (新潮文庫)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『オリクスとクレイク』 マーガレット・アトウッド, 2003年 感想 | アトウッドのSF >>

    『オリクスとクレイク』 マーガレット・アトウッド, 2003年 感想 | アトウッドのSF >>

    🔽 基本情報 🔽
    オリクスとクレイク
    マーガレット・アトウッド, 2003
    Oryx and Crake
    Margaret Atwood
    2026.01 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    SFは苦手なんです。
    たとえアトウッドであっても苦手であると確信。

    なんでこういう世界にいるのかが436ページ中250ページ位になるまで見えてこないのは私には難しかった。
    文章はすごい、描写もすごい、状況を掴めれば面白い、でもこの世界を作り上げることに時間は割かれているにも関わらず人物像を作り上げることがほぼないので、人物に魅力を感じられない点も私には難しかった。

    日本語はもう売られていないのか、アマゾンで高額で売ってあるのみのよう。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Oryx and Crake” Margaret Atwood (2003) Review | SF from Atwood
    tag SF
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    オリクスとクレイク


    ●●● 楽天 ●●●


  • 『Unmarriageable』 ソニア・カマル, 2019年 感想 | パキスタン版高慢と偏見 

    『Unmarriageable』 ソニア・カマル, 2019年 感想 | パキスタン版高慢と偏見 

    🔽 基本情報 🔽
    Unmarriageable
    Soniah Kamal, 2019
    ソニア・カマル
    384 ページ
    2020.03 読了
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    パキスタン版「高慢と偏見」。まさに。

    (この時点では)まだジェーン・オースティンのオリジナルを読んでいなかったので似ている点については詳しくわからないけど、あ違いなくエンターテイメントな一冊。

    パキスタン生まれでアメリカ人の著者の作品。
    もうパキスタンは独立はしているけれど、まだ大英帝国の影響は消え去ってはいない2000年頃の社会で英語の先生である若い女性が主人公。
    パキスタンの当時の様子、新旧の文化や食文化が次々と描かれそれだけでも楽しい。
    出版はアメリカだし、欧米を意識していた感じは否めないけど、欧米メディアを通さないリアルのパキスタンの若い人たちの様子、口うるさい年寄りにうんざりしながらも元気でおしゃべりなパキスタンの女子の様子が新鮮。
    きっとその辺はオリジナルと同じ感じなんだと思う。

    日本語版はないですが、英語はそんなに難しくないし、コミカルなパキスタンの様子なんてなかなか簡単に読めないので頑張る価値ありです。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Unmarriageable” Soniah Kamal, (2019) Review | Pakistani Pride and Prejudice
    オリジナル「高慢と偏見」ジェーン•オースティン
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    Unmarriageable: Pride and Prejudice in Pakistan (English Edition)


    ●●● 楽天 ●●●



  • 『密やかな炎』 セレステ•イング, 2017年 感想 | 女たちの内側の怒り 

    『密やかな炎』 セレステ•イング, 2017年 感想 | 女たちの内側の怒り 

    🔽 基本情報 🔽
    密やかな炎
    セレステ•イング, 2017
    Little Fires Everywhere
    Celeste Ng, 2017
    2020.03 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    この映像化に関わったので同僚から借りた本。

    静かにゆっくりと始まる、まさにこの原題のように小さな炎があちらこちらで生まれていく。
    二つの家族、二つの逆の生き方、異なる母親像に、異なる娘像、そして異なる運命。


    登場人物はほの女性で彼女たちの内側の怒りを描くんだけど、ここで重要なのは女性と言っても一つの存在ではなく、社会的地位と貧富の差が女性を分け隔てるということ。
    フェミニズムを語るときに重要なことは、そこには常に人種や貧富の差、社会的地位、イデオロギーの違いなどが確実に存在しているという事実。
    フェミニズムの一言でまとめられる問題じゃない。

    女性同士の問題を、なんというか心持ち分かりやすくしすぎている気がしてそこがちょっと気になるけど、でも私のいつもの屁理屈なだと思う。

    もうちょっと壊れていく感じを出していたら私の好みにもっと近づくのではと密かに思う。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Little Fires Everywhere” Celeste Ng (2017) Review | Women’s inner anger
    tag フェミニズム
    tag 女性主体
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    密やかな炎


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    密やかな炎 [ セレステ・イング ]
    価格:2,750円(税込、送料無料) (2026/1/19時点)




  • 『パチンコ』 ミン・ジン・リー, 2017 感想 | 韓国から日本へ>>

    『パチンコ』 ミン・ジン・リー, 2017 感想 | 韓国から日本へ>>

    🔽 基本情報 🔽
    Pachinko
    Min Jin Lee, 2017
    パチンコ
    ミン・ジン・リー
    512 ページ
    2021.10 読了
    アマゾンで見る

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    韓国に生まれ日本に渡った一人の女性、彼女の人生で耐えることなく続く苦労と小さな幸せ。

    一人の女性の焦点を当てることで、より戦時中のリアルな苦しみが浮かび上がり、かえって普遍的なストーリーとなっていく。
    日本と韓国の歴史、もしくは日本人と韓国人の歴史といったほうが正しいのか、その関係は簡単には概要を掴めない、というのも今日もまだ続き変わり続けているから。
    戦争は間違いなく関係悪化の要素の一つだけれどそれだけでもない。

    この本はいかに一瞬の不運やタイミングの違いでその後の人生が大きく揺らされるかを豊かな表現で描く。
    アジア人でないと分かりにくいところはあると思うけれど、アメリカ出版で世界中でベストセラー(むしろ日本の反応が遅くて鈍かった)

    韓国はドラマもそうだけどストーリーテリングが上手。
    ドラマチックな流れで、でも実際に戦時中や戦後はこんなスピードで人生は流れていったんだろう。

    フェデリコ•フェリーニは、人生は祭りだというけれど、この本は、「いや、人生はパチンコだ」といっている。
    フェアじゃない。負けると決まっている勝負。それでも続けてしまう。

    AppleTVのシリーズも観てみたい。



    🔽 関連ページ 🔽

    English review “Pachinko” Min Jin Lee (2017) Review | Korean-Japanese epic
    tag 日本史
    tag 植民地主義
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽
    
    ●●● アマゾン ●●●
    
    パチンコ 上 (文春文庫 り 7-1)
    
    ●●● 楽天 ●●●
    
    
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    パチンコ 上 (文春文庫) [ ミン・ジン・リー ] 価格:1,056円(税込、送料無料) (2025/12/12時点)

  • 『愛について語るときに我々の語ること』レイモンド・カーヴァー, 1981年 感想 | 静かでモダンで村上春樹な世界感

    『愛について語るときに我々の語ること』レイモンド・カーヴァー, 1981年 感想 | 静かでモダンで村上春樹な世界感

    🔽 基本情報 🔽
    What We Talk About When We Talk About Love
    Raymond Carver, 1981
    愛について語るときに我々の語ること
    レイモンド・カーヴァー
    (村上春樹 日本語訳)
    176 pages
    2023.06 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    80年代アメリカのショートストーリー。

    アメリカの郊外で起こるストーリー、というか何も起こらないといったほうが正しいかも。
    静かで、モダンな雰囲気、そうまるで村上春樹の作品のような。
    と思っていたら、日本語訳はなんと村上春樹だそう。

    私のタイプの一冊ではないけれど、もちろんそれは悪いというわけではない。
    村上ファンなら日本語訳をダブルで楽しめますね。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “What We Talk About When We Talk About Love” Raymond Carver (1981) Review | American suburbs

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● 楽天 ●●●


    ●●● アマゾン ●●●

    愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー c- 3)


    ⏩️ Amazonプライム★対象のアニメ・映画・ドラマがぜんぶ見放題 ⏪️

  • 『爆破 モンキーレンチギャング』エドワード・アビー, 1975 感想 | コミカルに爆破

    『爆破 モンキーレンチギャング』エドワード・アビー, 1975 感想 | コミカルに爆破

    🔽 基本情報 🔽
    The Monkey Wrench Gang
    Edward Abbey, 1975
    爆破 モンキーレンチギャング
    エドワード・アビー
    480 pages
    2024.11 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    70年代のヒッピーなアメリカ人たちが西部劇並みの壮大な景色を背景に、環境保護の名の下、コミカルにあちこちを爆破する。

    ご想像通りの内容で、多分私の好みじゃないと知っててもきっと真面目に読み続けると思いつつ、やっぱり読み続けた一冊。

    3人の男と1人の女、他人同士だったけれどギャングを組んで、環境を破壊する橋やダムを破壊する、となると、今たまにテレビで見るgen Zの若者が美術館の絵画にペンキを書けるようなものか。
    いや、でも今どきのいたずらは命がけじゃないのでちゃんと真似できてない。
    ギャングにはお金持ちのおじさんがいるけれど、自分で走って汗かいて命もかける。

    この本に戻ると。
    やっぱり自分向けじゃないなと思うのは、やたらトラックや銃の細かいことが並べてあって、キーワードはベトナム戦争だし、ちょっと自分とは離れすぎていた。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “The Monkey Wrench Gang” Edward Abbey (1975) Review | Comically explosive
    🔽 買えるところ 🔽

    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    爆破 モンキ-レンチギャング [ エドワ-ド・アッビ ]
    価格:2,640円(税込、送料無料) (2025/10/1時点)


    ●●● アマゾン ●●●

    爆破: モンキーレンチギャング



    The Monkey Wrench Gang (English Edition)

    🔽 日本語情報 (「BOOKS」より引用) 🔽
    著:エドワード・アビー
    訳:片岡 夏実
    出版社:築地書館
    ISBN:9784806712220
    出版社:築地書館
    判型:4-6
    ページ数:416ページ


    ⏩️ Amazonプライム★対象のアニメ・映画・ドラマがぜんぶ見放題 ⏪️

  • 『響きと怒り』 ウィリアム・フォークナー, 1929年 感想 | 語り手の意識の中に迷い込む

    『響きと怒り』 ウィリアム・フォークナー, 1929年 感想 | 語り手の意識の中に迷い込む

    🔽 基本情報 🔽
    The Sound and the Fury
    William Faulkner, 1929
    響きと怒り
    ウィリアム・フォークナー
    464 pages
    2024.07 読了
    アマゾンで見る

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    かなり難しいので完全にわかったわけではない、でもすごい一冊。
    第一章からいきなり重度の知的障害の弟の視点から描かれているので、時系列でもないし、重複したり注意があちこちに飛ぶ、その中で明らかなのはお姉ちゃんに対する愛情。
    それから他の兄弟の視点へと移り、客観的な説明がないのに同じことについて別の視点で描かれているが、つまりはかつて裕福であったアメリカ南部の一家の崩壊の物語。
    知的障害児が身近な私にとっても、その思考の表し方など、そういう意味でも興味深い。

    同じ出来事が別の視点で語られることによりその人物の人格を浮き上がらせるが、その事柄自体の説明がないので、途中からウィキペディアのあらすじを頼りに読んだけど、それでもこのリズムがつかめるようになるとページがどんどん進む。
    当時のアメリカ南部にきっと多くいたであろう、機能不全家族の悲しい物語。

    これはもう一度改めて読んで、そのうえで一つの読書体験とするべき。

    ノーベル賞受賞作家


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Sound and the Fury" William Faulkner (1929) Review | A difficult read but a masterpiece
    🔽 買えるところ 🔽

      ●●●●●楽天●●●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    響きと怒り 上 (岩波文庫 赤323-4) [ フォークナー ]
    価格:1,155円(税込、送料無料) (2025/10/4時点)



    The Sound and the Fury【電子書籍】[ William Faulkner ]



    ●●●●●アマゾン●●●●●


    響きと怒り (上) (岩波文庫)


    響きと怒り (下) (岩波文庫)


    The Sound and the Fury (English Edition)



  • 『The incendiaries』 R. O. Kwon, 2018年 感想 | パンクなカルト恋愛小説

    『The incendiaries』 R. O. Kwon, 2018年 感想 | パンクなカルト恋愛小説

    🔽 基本情報 🔽
    The incendiaries
    R. O. Kwon, 2018
    214 pages
    2024年6月 読了
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ダークでリアルでパンクな若者の日々。
    韓国系アメリカ人の魅力的な女の子、その子に惹かれる普通の男の子。
    男の子が見つめる中、女の子はどんどん北朝鮮がテーマの白人の男の子がリーダーのカルト(つまり実態もメッセージも脆い)にハマり行動もエスカレートしていく、という流れ。

    なんかちょっとパンクな感じで、カルトやテロリズムに繋がっていくんだけど、現代文学ゆえ表面的な雰囲気のまま。
    文章の表現がまるで詩のようで新鮮さはあるんだけど、深さがないのが残念ではある。

    複雑な心境にあるはずの女の子にもナレーターである男の子にも感情移入ができない。
    そこを狙っているのかもしれないんだけど、そのせいで私の好みからは外れてしまう。

    🔽 買えるところ 🔽
    English review
    "The incendiaries" R. O. Kwon (2018) Review | A bit of punk, a lot of cult love story
    🔽 買えるところ 🔽

    ●●●●●楽天●●●●●


    The Incendiaries【電子書籍】[ R. O. Kwon ]

      ●●●●●アマゾン●●●●● 
     
    The Incendiaries (English Edition)



  • 『めぐりあう時間たち』マイケル・カニンガム, 1999 感想 | 新しいダロウェイ夫人

    『めぐりあう時間たち』マイケル・カニンガム, 1999 感想 | 新しいダロウェイ夫人

    🔽 基本情報 🔽
    The Hours
    Michael Cunningham, 1999
    THE HOURS―めぐりあう時間たち 三人のダロウェイ夫人
    マイケル・カニンガム
    230 pages
    2024年5月 読了
    アマゾンで見る
    🔽 こんな人、こんなときにおすすめ 🔽
    ヴァージニア・ウルフ好きに。せっかくだからちゃんとダロウェイ夫人を読んでから。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ヴァージニア・ウルフ「ダロウェイ夫人」が元になっているストーリーなので、どう考えてもダロウェイ夫人を先に読むべきだけど、手元にはこれがあったのでこっちから読んでしまったので、単純にこの本だけのことです。

    ここには3人の女性が出てくる。自分が持っていない何かを探し求める女性3人。
    普通じゃないことこそが至って普通。逃げ出したくなったり、見ないふりをすることこそが普通。
    でも、例えばブラウン夫人のように、自分の行動が他の人に影響を及ぼすことだってある。
    あんなことしなければ。なんであんな人に時間を費やすのか。次から次へと浮かび上がる彼女たちの考えが思考が後悔が「意識の流れ」が止まらない

    人生の中にはとても重要な数時間というものがある。
    その時間においてのあなたの行動が残りの人生にずっと付きまとってくることも。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The hours" Michael Cunningham (1999) Review | A new Mrs. Dalloway

    🔽 買えるところ 🔽

    ●●●●●楽天●●●●●




    ●●●●●アマゾン●●●●●


    THE HOURS―めぐりあう時間たち 三人のダロウェイ夫人




    Michael Cunningham's The Hours



  • 『太陽がいっぱい』 パトリシア・ハイスミス, 1955年 感想 | 冷淡で神経質

    『太陽がいっぱい』 パトリシア・ハイスミス, 1955年 感想 | 冷淡で神経質

    🔽 ログ 🔽
    The Talented Mr. Ripley
    By Patricia Highsmith, 1955
    太陽がいっぱい
    パトリシア・ハイスミス
    252 pages
    2024年4月 読了
    アマゾンで見る

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    「太陽がいっぱい」
    この和訳のタイトルもいい、オリジナルもいい。

    有名な映画の原作。映画は古いアラン・ドロンのもアメリカのマットディロンのも見てストーリーは知っているのにそれでもハラハラドキドキで面白い。「キャロル」を書いた同じ女性作家ということは知らず、これはシリーズというのも知らなかった。

    リプリーの頭の中のことでいっぱい、いかに彼が冷淡で神経質で、そしていかにイタリアの青い空と対照的か、それがわかる読了後には日本語タイトルがピッタリだとわかる。
    追い詰められ、さらりと逃げ、また繰り返す。まさに心理スリラーの傑作、最近もネットフリックスでリメイクがあったはずだけど、これは何度も語り継がれる物語。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Talented Mr. Ripley" Patricia Highsmith (1955) Review | Cold and nervous
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽
    
      ●●●●●楽天●●●●●
    
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    太陽がいっぱい (河出文庫) [ パトリシア・ハイスミス ] 価格:1,210円(税込、送料無料) (2025/10/2時点)

    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    The Talented Mr. Ripley TALENTED MR RIPL... 価格:2,692円(税込、送料無料) (2025/10/2時点)

    ●●●●●アマゾン●●●●● 太陽がいっぱい (河出文庫 ハ 2-13) The Talented Mr Ripley: Now an Emmy Award-winning Netflix series (Ripley Series Book 1) (English Edition)



  • 『(イエローフェイス)』R. F. クァン, 2023年 感想 | 真実は大事じゃない

    『(イエローフェイス)』R. F. クァン, 2023年 感想 | 真実は大事じゃない

    🔽ログ🔽
    Yellowface
    Rebecca F Kuang, 2023
    イエローフェイス
    R. F. クァン
    319 pages
    2025年6月 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    すごい人気があるのは知ってたけど、確かに圧倒的に面白かった。

    最初はAthena視線の人種差別的な話かなと思ってたら、そうじゃなくてJuneの話だった。
    ジューンという平凡な白人の女の子が、綺麗で才能豊かなアジア人アテナにちょっと異常なまでに執着、嫉妬してしまった。

    ネタバレせずにいるには、面白い、と漠然に言うことしかできない。
    どういうジャンルとか枠組みかとかが難しいストーリーだけど、つまりは今のこの世の中そのもので、正にそう!と言いたくなって、そしてまるで週刊紙を読むかのように、いけないものを見るかのような心境でページをめくることをやめられない。

    皆が皆で皆を貶して陥れようとして利用して、SNSが一番大事で真実はそう大事じゃなくて、つまり私たちが住むのこの世の中の鏡のような、で、どうせ流行はどうぜどんどん入れ替わっていく。

    著者Kuangの新作も出たばかり。
    読まなきゃー


    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Yellowface" Rebecca F Kuang (2023) Review | Facts are not important
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●●●●楽天●●●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    Yellowface【電子書籍】[ Rebecca F Kuang ]
    価格:2,057円 (2025/10/1時点)



    ●●●●●アマゾン●●●●●

    Yellowface: The instant #1 Sunday Times bestseller and Reese Witherspoon Book Club pick from author R.F. Kuang (English Edition)