『人間的な、あまりに人間的な』フリードリヒ・ニーチェ 1878年 | 意外と楽しく読める

🔽 基本情報 🔽
Human, All Too Human: A Book for Free Spirits
Friedrich Nietzsche, 1878
Menschliches, Allzumenschliches: Ein Buch für freie Geister
人間的な、あまりに人間的な
フリードリヒ・ニーチェ
304 pages
2025.10 読了
🔽🔽 読書記録 🔽🔽
ちょっと頑張りすぎたかもしれない。
哲学の基礎もなく、ただ単にちょっと前に読んだこの本の抜粋バージョンが面白かったからと、これに手を付けてしまった。
間違いなく難しい。
でもどちらかというと楽しく読めた。ほんと。
いくつか面白かったのをピックアップしたので読んでみて、ぜひ挑戦してみて。

ニーチェがまだ30代だった頃に書かれたアフォリズム、格言集なので、後期のような「確立された」雰囲気ではない、んだそう。後期を知らないからなんとも言えないけど。
いいニュースとしては、格言集なので一つ一つは短くて中には一行のものだってある。
悪いニュースは、638個のアフォリズムがあり、中にはかなり深入りしていくものもあって、何度か読み返してなんとなく分かってきたら、さっさと次に進んでいってしまう。
当時は彼は色々と絶望していたようでショーペンハウアーを目の敵にしているのかな、というくらい批判しているけど、ニーチェの前の時代の哲学の流れが分かってないと何を批判しているのかが掴みにくい。

でもこういう難しい本は本編に入る前の専門家の解説をきちんと真面目に読んでいるので、今回もおかげで必死で付いていくことはできた、と思う。
自由な人間であるということは、自分の意志をきちんと持ち、宗教やそれまでの固定観念から飛び立った存在で、そのへんのことをついてる。

特に面白い箇所は書き出したりしてゆっくりと読み進めたので時間はかかったけど良い読書体験です。

この時代だから仕方ないといえど、彼は女性を非常に見下していたのでそのあたりがイマイチ説得力がない部分ではある。
意外と楽しめるのは、たまにジョークのような文章が出てきたり、滑稽なおかしさがあったりするので、ああ彼も苦しんでるんだな、となんかしみじみしてくる。

結局は、この本のタイトルの通り、私達はあまりにも人間的なんですね。




さて。
メモした中のいくつかの短い文章をピックアップしました
和訳は私(プロでない私がさっとまとめた訳なので変な表現でもお許しを。日本語を読んでいないのですが絶対に出版された方の訳がまともですよ)、元の英語訳はPenguin Classics版から。
面白いことを言ってるので、ぜひこの機会に


58
言動を約束することはできても、感情は約束できない。感情は自分の意志通りにはならないから。

61
情熱は待ってくれない

68
その昔キリスト教がギリシャ哲学に勝利したのは、つまりは荒々しく暴力的なものがスピリチュアルで繊細なものに勝利したということに過ぎない

105
「賢い人間は、人が悪いことをしたから罰するのではない、そうすることで今後悪い行いをしないように罰するのだ」

120
その信念が人を喜ばせないのなら、それを人は信じない。

265
ヨーロッパ人がアジア人よりも優れているのは、我々は自らの信念に理論的になれる能力があるからだ。アジア人には不可能である。彼らは真実と詩の区別だってついていない。

303
誰かの意見に反論するとき、実はその意見に反対するのではなく、意見を発するその人のトーンに反対している事が多い。

335
我々が近隣の人の気分を伺うのは、その人の気分が何らかの形で私達の秘密を暴くかもしれないと恐れているからだ。

388
自分の女が攫われたといって嘆く男は少ない。ほとんどの男は、なぜ誰も自分の女を攫ってくれなかったんだと嘆く。

472
政府がその市民の苦しみや辛さに対し成すすべがないとき、宗教が大衆を落ち着かせ忍耐強くさせる。

494
多くの人は自分の選ぶ道に頑固になるが、その先の目的地にはこだわっていない。

499
おもいやりではなく、共有できる楽しみが友情を生む

508
我々は自然に身を任せるのが好きである。自然は我々に対しなんの意見も持たないから。

523
愛してくれと要求することは最大の傲慢だ。

563
もし過去はすべて憎むべきものと考えることができれば、人は後悔で苦しむことはなくなる。

589
朝一番にできる最も素晴らしいこと、それはどうすれば今日一日に少なくとも一人の人を喜ばせることができるかと考えることだ。宗教的な祈りの習慣の代わりにそう考えることできっと多くの人に利益をもたらすことができるだろう。
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English review
"Human, All Too Human" Friedrich Nietzsche (1878) Review | Surprisingly entertaining

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コメント

“『人間的な、あまりに人間的な』フリードリヒ・ニーチェ 1878年 | 意外と楽しく読める” への1件のフィードバック

  1. 『人間的な、あまりに人間的な』より抜粋 フリードリヒ・ニーチェ, 1878年 感想 | 意外にもユーモラス – 赤パンの本棚 のアバター

    […] 🔽🔽 読書記録 🔽🔽ペンギン・クラシックスの80周年の記念のLittle Black Classicsの一つで「人間的な、あまりに人間的な」の抜粋。本編も読んでみたいけど、まずはこれで短く読めたのは良かった。短いエッセイ、たまには一行だけで人間関係についてぎっしりと詰まっている。復讐心、哀れみ、結婚、愛、憎しみ。そして意外にもユーモアたっぷりで面白い。ここに書かれていることは私達が心の何処かで抱きつつも言葉に表せない気持ち。「愛は学ぶものであり、憎しみもまた学ぶものである」とか「結婚はうまくいくもの、一緒に住まなければ」「同じ喜びを分かち合えるのが友情だ」とか、重要箇所を選ぼうと思えばこの本すべて蛍光マーカーでいっぱいになる。なので、やっぱりがんばって本編を読みます。追記、読みました🔽 関連ページ 🔽English review"Aphorisms of love and hate" Frederick Nietzsche (1878) Review | Something we'd all recognise本編 人間的な、あまりに人間的な […]

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