『(黒水仙)』ルーマー・ゴッデン, 1939年 感想 | じんわりと崩れる修道女たち

🔽 基本情報 🔽
Black Narcissus
Rumer Godden, 1939
黒水仙
ルーマー・ゴッデン
258 pages
2024.08 読了
(日本未出版、日本では映画のみ)
🔽🔽 読書記録 🔽🔽
イギリス領ダージリン近辺の山の中、元ハーレムだった建物が孤独な修道院に改築され、そこへ移ってきた修道女たちのストーリー。
それだけでもうヒステリックでダークな展開が想像できるけど、その通り、彼女たちの慎ましい生活は少しずつ狂っていく。

地元の人はだれも望んでないのに、勝手にやってきて勝手にキリストの教えを説くというおこがましさは当時どこでも見た風景だけど、誰からも反対されるそんな空気の中で貞節の誓いを立て清く正しく生きるという決意はいいんだけど、長く続くはずはなかった。当然。

地元の将軍の言う通り「神様であるカンチェンジュンガの山に近づきすぎると精神を崩しますよ」

ダークで性的な緊張感や白人至上主義とキリスト教の博愛主義の葛藤、さらには大英帝国帝国の崩壊、モラルの崩壊、など確かにベストセラーになるにはダークすぎる。
でも人間として、女としてのネガティブな部分がじんわりと滲み出ていて、どんどん落ちていく彼女たちのモラルに、読んでいてドキドキ、ハラハラ、そわそわする。
インド独立の年のタイミングで映画化までされたようで、すごい。

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English review
"Black Narcissus" Rumer Godden (1939) Review | Nuns slowly go mad
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