『白い人・黄色い人』 遠藤周作, 1955年 レビュー | 人種と宗教と道徳の境界線



白い人・黄色い人
遠藤周作, 1955
208 ページ
2020.01 読了
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🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

✔ キリスト教の道徳をとことん追求した代表作2作
✔ 絶対的な神の厳しい文化と多神教の自由さ
✔ 悪とは善とは何かを深く考えさせられる

★★★★★ キリスト教と人間の悪。「白い人」絶対的な神を持つ文化で生きる白人の道徳の中に沸き出す悪。「黄色い人」は信じるか信じないかの二択から解き放たれた人たちのただただ疲れた瞳、諦め、そして罪のない身軽さ。

🔽🔽 読書記録 🔽🔽

キリスト教と人間の悪。

「白い人」
自らの醜さを理解し、劣等感を超えての空想の優越感を覚える。
悪は普遍的であり、政治的であり、相手を潰す力を持つ。

級友を踏みにじることは全ての偽善者を踏みにじることであり、娘を汚すのは全ての処女を汚すこと。
これは絶対的な神を持つ文化で生きる白人の道徳の中に沸き出す悪だという事だろう。
それを信じて耐える人間になるか信じずに悪に酔う人間になるか。


「黄色い人」
これは、ある意味もっと辛い。
著者本人の一番のテーマである「日本人のくせにキリスト教信者」の矛盾がもたらす醜さ。
戦争を生きる信者の青年は全てに疲れきっていた。
私たちは貴方達のような白い人間が恐れる神を本当は信じられない、私たち黄色い人間には、原罪はない。
生も死も恐れない、罪もない、一つの神を信じない彼らの世界では罪人もそのまま救われる。
自分たち白い手を持つ人間はこの黄色い人に近づくことができるのか。
信じるか信じないかの二択から解き放たれた人たちのただただ疲れた瞳、諦め、そして身軽さ。


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English review “White Man, Yellow Man” Shusaku Endo (1955) Review | Between the races >>
tag 宗教/Religion

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