『インドへ』 横尾忠則, 1977 感想 | カルチャーとしてのインドへ>>

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インドへ
横尾忠則, 1977
203 ページ
2020.01 読了
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インドの旅行記というのは星の数だけある。
で、これはグラフィックデザイナー、画家の横尾氏の彼の内側のインドへの旅行記。

インドという彼が抱いた幻想の世界への旅、むしろ彼の意識の中のインドへの旅というか、本物のインドは背景に過ぎない。
そして彼の作品を見たことがあれば何故彼がインドにこだわるか一目瞭然。
つまり彼は意識、また無意識の中で常にインドを求めていた。

ニューヨークでのドラッグによる「インスタント悟り」に始まり、ビートルズを通り、ヒッピー、禅宗を通り、三島由紀夫の死によって、インドへ導かれる。

この本ではメインはカシミール地方へ行ったときのことがメイン。
最初にインドに行った強烈な印象を乗り越え、今回は星を眺め、宇宙と一体になってる時間のほうが長かったんじゃと思うくらい、宇宙やUFOが頻繁に出てくる。
人間が自然と一体化するインドで、瞑想の中で自らが自然と一体化する。
でもそこにはとてつもない貧困があり、差別があり、直球で遠慮のない死の世界もある。

この本自体と同じくらい印象深い三島由紀夫の著者への言葉「インドへは行ける者と行けないものがあり、さらにその時期は運命的なカルマが決定する」

著者はインドそのものでなくインドが象徴するもの、例えば死が限りなく身近にあることなど、もっと言えばアメリカのフィルターを通したカルチャーとしてのインドに惹かれ、それを求めた。

私も親のおかげで小さい頃からインド亜大陸の写真を見ていて、いつか行くときが来ると漠然には思っていたけれど、別にヒッピーではないし、人生を変えようとも悟りを開こうともヨガを極めようとも思ってはない。
でもこういう本を読むのは面白い。70年代まっしぐら。
日本人がインドに対して抱く憧れは、こういう正直な文学により磨かれ保護され、永遠に消えないとおもう。
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English review “(To India)” Tadanori Yokoo (1977) Review | India as fantasy
tag インド
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