『BUTTER』柚木麻子, 2017 感想 | 自分のために幸せになる>>

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BUTTER
柚木麻子, 2017
Butter
Asako Yuzuki
592 ページ
2025.11 読了
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とうとう読んだ Butter
元ネタの殺人事件を知らなかったのだけど、知ってたら比較したりともっとミーハーな気持ちを強く楽しめたかも。

このストーリーの魅力はやっぱり容疑者カジマナの強いパワー。マーガリンとフェミニストが嫌いなカジマナ。
それに完全に振り回される主人公である女性記者理香との微妙な力関係。
いや、力でいうとカジマナが完全に勝っている。
主人公の親友との関係も、恋人との時間の過ごし方もそのあとにどこで何を食べるかも、人間関係全てにおいてカジマナの白い柔らかい腕から伸びるぷっくりとした手が鷲掴みにした。

この本、世界中でもちろん人気だけど、女性の体重に関する社会のデリカシーのなさと、見た目を気にするようにプログラミングされた日本人女性に一番響くのは間違いない。
自分のために幸せになり、好きなものを食べることが咎められる日本。
脂っこいものをたまに食べ結果多少体重が増えても、自分にとっての適度な楽しい人生を手にするのが、特に女性が手にするのは、悪いことである日本。

自分のために幸せになるのは実はかなり気合いがいる。
人の意見を振り払い、色んなものを破棄しないとたどり着かない。
その先には自分が美味しいと思うものを美味しく食べる、高価なバターのような贅沢な濃厚な時間がある。

単なるフェミニストな小説なんかではない。
女性の容姿に関わる世間の身勝手な期待という呪縛からの解放、そこは大前提であるがそれに伴い男性だって男らしくあれという呪縛からも解放される。
ミステリーでありながら、社会問題の本質のところを突き止める。

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English review “BUTTER” Asako Yuzuki (2017) Review | Her life her food her body
tag 女性主体
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