★★★★★+♥️ シッキム、知れば知るほど面白くて仕方がないのです。シッキム王国がインドに吸収される前の数十年を詳しく書いたシッキムの歴史の本であり、その最後の王様のストーリー。これを読んだら絶対に行きたくなる。
🔽 基本情報 🔽
Sikkim
Requiem for a Himalayan Kingdom
Andrew Duff, 2015
(シッキム ヒマラヤ王国へのレクイエム)
アンドリュー・ダフ
320 pages
2023.01 読了
日本未出版
🔽🔽 読書記録 🔽🔽
シッキム王国がインドに吸収される前の数十年を詳しく書いたシッキムの歴史の本でありながらも、その最後のチョギャル(王様)であるトンドゥプ・ナムゲルのストーリー。
シッキム、現インド シッキム州はネパール、ブータン、チベットなどに囲まれたヒマラヤ山脈の東に位置するエリア。
地形的に厳しいエリアでありながらも重要な国々に囲まれた特殊な地理もあり、17世紀からはチベット系の王チョギャルが治めていて、1975年にインドに吸収される。
知れば知るほど面白くて仕方がないのです。
この本のスコットランド人著者は、幼い頃に祖父が語ってくれたシッキムに憧れ、ついにその地を訪れる。
ペリンの町の外れにあるペマヤンツェ寺院で、ちょっと変わったに僧に出会い、お前はシッキムの何を知っているんだ、と言われ、ある本を渡された。
そこから彼の本格的な研究が始まる。
その僧こそ、当時国王の側近であった人物であり、その本が最近私もやっと読めた本Smash and Grabなんですね。
ヒマラヤの文化が集中しているシッキム、元は現地民が住んでいたけれど、チベット系の王ができたことで文化的に仏教中心になっていって、でも19世紀ごろからは大英帝国も入り込んできて、農業改革を行うに当たり、歴史的にも敵対していたネパール人をシッキムに移住させる。
チベットや中国が権利を主張するもイギリスの保護国となったシッキム、インド独立後はその権利を引き継いだインドの保護下になるも、最後のチョギャル、トンドゥプ・ナムゲルの方針はシッキム独立であったため、ネパール系に多かった親インド派と国内で対立が続き、親インド派を手懐けたインドの後押しで王政は崩壊、あっというまにインド軍に囲まれ、アメリカに亡命。
と、簡単な歴史はこんな感じで、この本は最後のチョギャルに焦点を置いたものでありながら、前後の流れもわかりやすい。
インド、中国、イギリスと巨大な権力がこの小さな王国の上で渦巻いている。
自分の王としての権利にしがみつき、若いアメリカ人の王妃(東洋のグレース・ケリー)に操られているんだ、出来損ないの政治家だ、と色んな意見はあるけれど、結局のところシッキム王国に何ができたか。
インドの手下となったネパール系の反対派との動きの詳しい本はこちら。
“Smash and Grab” Sunanda K. Datta-Ray 1984 >>
インドとなった現在もインドからシッキム州に行くには検問を通ります。
私は2023年に行ったけど、外国人は要ビザ。
シッキム州でシッキム人以外が不動産を買ったりビジネスを始めるのはかなり困難。
面白いのは、18世紀から圧倒的にネパール系が多いのに、観光地も含め主要な寺院はチベット仏教系。
自然が豊かなので次回行くときはぜひもっと北部に、それこそこの著者が訪れたペリンに。
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English review
“Sikkim, Requiem for a Himalayan Kingdom” Andrew Duff (2015) Review | Fell in love with Sikkim
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Sikkim: Requiem for a Himalayan Kingdom (English Edition)




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