カテゴリー: 1800-1899

  • 『地下室の手記』 ドストエフスキー, 1864年 感想 | 自意識に閉じこもった男の独りよがりの手記 

    『地下室の手記』 ドストエフスキー, 1864年 感想 | 自意識に閉じこもった男の独りよがりの手記 

    🔽 基本情報 🔽
    地下室の手記
    ドストエフスキー, 1864
    Notes from Underground
    Записки изъ подполья
    Fyodor Dostoevsky, 1864
    285 ページ
    2020.07 読了
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    現代語訳。
    とことん根暗で、嫌味妬みだらけで、捻くれてて、混乱してて、まさに「好感」という言葉の正反対なところにある。

    気が触れてるとしか思えない独白から始まり、小説というかストーリーへと続く。

    救いようのない暗さ、滑稽なほどの暗さ。
    短いからなんとか読み切れるけど…
    地下室という自意識に閉じこもった男の独りよがりの手記という小説。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Notes from Underground” Fyodor Dostoevsky (1864) Review | From a dungeon called ego
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    地下室の手記(光文社古典新訳文庫)
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  • 『ジェーン・エア』 シャーロット・ブロンテ, 1847年 感想 | ノーという女性 >>

    『ジェーン・エア』 シャーロット・ブロンテ, 1847年 感想 | ノーという女性 >>

    🔽 基本情報 🔽
    ジェーン•エア
    シャーロット・ブロンテ,  1847
    Jane Eyre
    Charlotte Bronte
    2026.01 読了
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    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    古典って避けてしまう傾向にあるけど、実はエンターテイメント性が高いものが多いんですよね。
    まあ、だからこそ何世紀も愛されるわけですが。

    この本もそう。
    ドロドロのメロドラマもあればロマンスもある。
    強い女性像のイメージがあったのでロマンス要素に関しては想像以上だった。
    一人の女性の惨めな子供時代を経て自らの手で這い上がる成長物語であり、フェミニズム満載であり、宗教の問題も、ちょっと怖めのゴシックでもあり、階級社会、人種、植民地主義などなど当時のイギリスにとっての社会的なテーマが盛り沢山。

    そして当時の批判は目に浮かぶよう。
    家父長制に服従しない女?男にノーという女?地位もなく地味な見た目のくせに?なんということでしょう。

    もちろん今日の社会では見方は変わる(といってもいまだに女のくせにという意見は無きにしも非ず)。
    彼女は男性にただ単に宝石やきれいな服を浴びるように与えられる人生は送りたくない。
    自分も対等に貢献できると確信できる日まで彼女は愛する人をも拒否し続ける。

    あと「屋根裏部屋の狂気の女」もとっても興味深い。
    当時の差別主義が隠さずに描かれており、混血の人間、黒人であるこの女は理性がなく暴力的で、高貴な白人の文明から遠ざけなければいけない。
    そしてジェーン本人はあまり怖がっても憎んでもいないというところも気になる。
    この辺りは本が出ているそうなので、いつか。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Jane Eyre” Charlotte Bronte (1847) Review | A woman who says no
    tag 女性主体
    tag フェミニズム
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  • 『無名なるイギリス人の日記』 ジョージ・グロウスミス 1892年 感想 | 100年前も気まずい

    『無名なるイギリス人の日記』 ジョージ・グロウスミス 1892年 感想 | 100年前も気まずい

    🔽 基本情報 🔽
    The Diary of a Nobody
    George and Weedon Grossmith, 1892
    無名なるイギリス人の日記
    ジョージ・グロウスミス
    ウィードン・グロウスミス
    2022.01 読了
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    本屋さんでなんとなく手にした本、蓋を開けてみると、私が何年も住んでいたロンドンのホロウェイ地区に住む男性の気まずいコメディー小説だった。

    130年前に書かれた本なのでもちろん近所の様子はぜんぜん違うけれど、ユーモアは完全なるブリティッシュユーモア。
    下層のミドルクラスの男性の家族、下層といえど華やかな場に呼ばれてしまったり、一応はメイドに厳かな態度を見せたりしないといけないけど、どうもうまくいかない。

    気まずい生活のなかで頑張る気が優しいのか気が弱いのか微妙な「何者でもないただの」男性の書く日記。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review “The Diary of a Nobody” George and Weedon Grossmith (1892) Review | Very awkward

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  • 『罪と罰』フョードル・ドストエフスキー, 1866年 感想 | プライドまみれの青春

    『罪と罰』フョードル・ドストエフスキー, 1866年 感想 | プライドまみれの青春

    🔽 基本情報 🔽
    Crime and Punishment
    Fyodor Dostoyevsky, 1866
    Преступление и наказание
    Фёдор Миха́йлович Достое́вский
    罪と罰
    フョードル・ドストエフスキー
    720 ページ
    2023.12 読了
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    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    つい最近「カラマーゾフの兄弟」を読み終わって、なんというかカラマーゾフが幽霊のように追いかけてくるんです。この物語よりも素晴らしいものはない、と呟きながら。
    なので、潔く「罪と罰」。

    カラマーゾフと比べて短いし、比較的ストーリーを追いやすい。
    単純に主人公一人だからという理由で。
    でもストーリー、出来事を追いやすいというだけで、決して読みやすい訳ではない。
    その辺に関しては私がグダグダ感想を述べても仕方ない、この本も「偉大な一冊」であることは誰もが知っているから。

    青年ラスコーリニコフは問題児だ。
    でも彼が本の中で問題を起こすから、自分の行動を正当化するからじゃない。
    彼は私達読者に、特に若者に、社会に対して自分勝手な問題を起こしてもいいんだよ、と囁いているからだ。
    この本が若者に与えた影響は簡単に想像できる。
    どの時代もどの国でも、自分は特別なのに不当に扱われているという(もしくは扱われているという妄想であっても)憎しみと怒りは普遍的。

    若いことは美しくはない。若いことは痛みでしかない。
    その上、すこし頭が良くて、自信はないのにプライドにまみれた青春は耐えられない。
    彼のその無知、無垢、妄想の前にはばかるもの、それは生きるということ、人生。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    “Crime and Punishment” Fyodor Dostoyevsky (1866) Review | Intolerable pride
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  • 『フランケンシュタイン』 メアリー・シェリー, 1818年 感想 | 痛々しくも美しい

    『フランケンシュタイン』 メアリー・シェリー, 1818年 感想 | 痛々しくも美しい

    🔽 基本情報 🔽
    Frankenstein
    Mary Shelley, 1818
    Frankenstein: Or the Modern Prometheus
    フランケンシュタイン
    メアリー シェリー
    224 ページ
    2020.12 読了
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    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    世界で最も有名なホラーのひとつ。
    でも特記すべきは、この物語は当時18歳だった若きメアリー・シェリーが書いたということ。
    しかも、旅行中に天気が悪いからと、同行した二人の男性と「誰が一番怖い話を書くか賭けをしよう」と言うことで書き始めた話は有名。その二人とは詩人バイロンと作家ポリドリ、かなり豪華な遊び。

    さて、物語は原作を知らないとどうしても恐ろしいモンスターの話、と単純に思ってしまうけれど、読んでびっくり、詩的で悲しい、そして痛々しくも美しい物語と私は言い切ってしまいたい。
    この怪物の存在を後悔する二人の男の物語。
    一人は怪物を作った男、もうひとりは怪物本人。
    怪物が怪物的で暴力的なものは仕方がない、彼の意思ではなく自然の原理でしかない。

    どうしても映画や漫画などで単純なイメージが独り歩きしているけれど、原作では単純な悪ではない。
    どちらかというと、望まれない存在である一人ぼっちの怪物の悲しいお話。


    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Frankenstein” Mary Shelley (1818) Review | A lonely unwanted creature

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  • 『カラマーゾフの兄弟』フョードル・ドストエフスキー, 1880年 感想 | 最高傑作

    『カラマーゾフの兄弟』フョードル・ドストエフスキー, 1880年 感想 | 最高傑作

    🔽 基本情報 🔽
    The Karamazov Brothers
    Fyodor Dostoevsky, 1880
    ратья Карамазовы
    Фёдор Достоевский
    カラマーゾフの兄弟
    フョードル・ドストエフスキー
    896 ページ
    2023.11 読了
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    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    世界最高峰の小説、最高傑作。
    たしかに長編だし、最初の方は宗教的でゆっくり始まる、でも段々といろいろな事柄が絡み合い、謎を生み出し、謎が解かれていき、と次に今度は何が起こるかをドキドキしながらページをめくってしまう自分がいる。
    だからドストエフスキーは素晴らしい語り手、ストーリーテラーなんですね。

    世界中の人が読み、再読し、研究されているので私がわざわざ意見を書くまでもないんですが、単刀直入にいうと、物凄いものに出会ってしまった、ということ。
    読み直して、他に読んだ人とも感想を交換して、その上で浮かび上がる自分の意見を書き出して、となんだかこれからの一生についてきそうな本。
    続編があるはずだったから未完だということもあるだろうけど、未完なのに完全。

    ミステリーであり、恋愛小説であり、宗教についても、家族についても、貧困についても、一つ一つのテーマは誰もが分かるシンプルなものでありながら、とにかく広く深い、そんな壮大な小説。
    というか正にそこで、今後色んな本を読んでここまで衝撃を受けるものはあるか不安にすらなる。

    素晴らしい、傑作、ここまで来ると人類の宝でもあり、本という媒体でなければ博物館に飾られるレベル。
    全体的にずっと暗いし重たいのに、実は未来に向かっているという点も素晴らしいとしか言いようがない。

    読むだけでも一つの到達点でもあるんですよ、長いしややこしいし。
    でも読んでみる、その行動だけにもすでに価値がある。
    その上で読み直してもっと分かればより良い読書体験になると思う。ので少し時間を置いて再読必須。


    ちなみに相関図はあったほうがいい。
    ロシア文学はころころと呼び名を変える上に登場人物が多い。
    で、日本語で読んでないけれど、出版社によってページ数がぜんぜん違うみたい。
    下にリンクを張っている光文社は全5巻で約2500ページ、新潮文庫は上下あわせて1400ページ。
    どれが良いとなると個人の好みもあるけれど、光文社が読みやすいそう。
    1000ページの差が気になるけれど、しっかりと理解しながら読めたほうが良いと思うので、いつか光文社の日本語版も読むことにする。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review “The Karamazov Brothers” Fyodor Dostoevsky (1880) Review | The greatest

    『罪と罰』フョードル・ドストエフスキー, 1866年 感想 | プライドまみれの青春
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    カラマーゾフの兄弟1


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  • 『作品集』ラビンドラナート・タゴール 1886年~ 感想 | インドを代表する詩人思想家

    『作品集』ラビンドラナート・タゴール 1886年~ 感想 | インドを代表する詩人思想家

    🔽 基本情報 🔽
    Selected Stories of Rabindranath Tagore
    Rabindranath Tagore, 1886-
    作品集
    ラビンドラナート・タゴール
    372 pages
    2023.04 読了
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    タゴールの素晴らしさはどこでも語られる。
    でも実際に色々と読むまでは本当には実感できない。

    もう一世紀以上経っているのでタゴールの作品集という名の本はたくさん出ているけれど、これはインド人の友人にもらったインドの出版社のもの。
    詩や短編小説が多いので、インドでもその時代によってもかなりの本が出ていて、人と話していてその本は読んでないけどその物語は知っている、ということはよくある。

    この本の中だけをみても、ジャンルがいろいろとある。
    恋愛もの、幽霊の出る話や、家族、友情と、彼のその取り上げるストーリーの幅の広さに驚かされるけれど、そこで語られる物語の多くが、正直で真面目、謙虚で貧しい人々であるということも忘れてはいけない。

    100年経っても、時代は変わっても、人々の苦しみの根源は変わらない。
    だからベンガル地方、インド、アジアという枠を超えて、人はタゴールの物語に心を打たれる。

    中でも良かった作品は「The river stairs」「The Cabuliwalla」「The son of Rashimani」「The master Mashai」「Living or Dead」「Fair neighbour」

    リンクは、同じような短編、中編の作品集を張っています。
    でも可能であれば他の手に取りやすい作品から入るのも良いと思います。

    アジア初のノーベル賞受賞者、芸術と平和という観点から近代インドと近代日本を繋いだ人でもある、けれど日本では彼の作品はそうどこにでもあるというわけではないようです。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review “Selected stories of” Rabindranath Tagore (1886-) Review | Mastermind of literature

    『ギタンジャリ』タゴール, 1910 感想 | インドの偉大な詩人の代表作

    『日本の精神』ラビンドラナート・タゴール, 1916年 感想 | 軍事国家へ走る日本への警告
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    タゴール著作集 第4巻 中・短篇小説集1


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  • 『人間的な、あまりに人間的な』フリードリヒ・ニーチェ 1878年 | 意外と楽しく読める

    『人間的な、あまりに人間的な』フリードリヒ・ニーチェ 1878年 | 意外と楽しく読める

    🔽 基本情報 🔽
    Human, All Too Human: A Book for Free Spirits
    Friedrich Nietzsche, 1878
    Menschliches, Allzumenschliches: Ein Buch für freie Geister
    人間的な、あまりに人間的な
    フリードリヒ・ニーチェ
    304 pages
    2025.10 読了
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    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ちょっと頑張りすぎたかもしれない。
    哲学の基礎もなく、ただ単にちょっと前に読んだこの本の抜粋バージョンが面白かったからと、これに手を付けてしまった。
    間違いなく難しい。
    でもどちらかというと楽しく読めた。ほんと。
    いくつか面白かったのをピックアップしたので読んでみて、ぜひ挑戦してみて。

    ニーチェがまだ30代だった頃に書かれたアフォリズム、格言集なので、後期のような「確立された」雰囲気ではない、んだそう。後期を知らないからなんとも言えないけど。
    いいニュースとしては、格言集なので一つ一つは短くて中には一行のものだってある。
    悪いニュースは、638個のアフォリズムがあり、中にはかなり深入りしていくものもあって、何度か読み返してなんとなく分かってきたら、さっさと次に進んでいってしまう。
    当時は彼は色々と絶望していたようでショーペンハウアーを目の敵にしているのかな、というくらい批判しているけど、ニーチェの前の時代の哲学の流れが分かってないと何を批判しているのかが掴みにくい。

    でもこういう難しい本は本編に入る前の専門家の解説をきちんと真面目に読んでいるので、今回もおかげで必死で付いていくことはできた、と思う。
    自由な人間であるということは、自分の意志をきちんと持ち、宗教やそれまでの固定観念から飛び立った存在で、そのへんのことをついてる。

    特に面白い箇所は書き出したりしてゆっくりと読み進めたので時間はかかったけど良い読書体験です。

    この時代だから仕方ないといえど、彼は女性を非常に見下していたのでそのあたりがイマイチ説得力がない部分ではある。
    意外と楽しめるのは、たまにジョークのような文章が出てきたり、滑稽なおかしさがあったりするので、ああ彼も苦しんでるんだな、となんかしみじみしてくる。

    結局は、この本のタイトルの通り、私達はあまりにも人間的なんですね。




    さて。
    メモした中のいくつかの短い文章をピックアップしました
    和訳は私(プロでない私がさっとまとめた訳なので変な表現でもお許しを。日本語を読んでいないのですが絶対に出版された方の訳がまともですよ)、元の英語訳はPenguin Classics版から。
    面白いことを言ってるので、ぜひこの機会に


    58
    言動を約束することはできても、感情は約束できない。感情は自分の意志通りにはならないから。

    61
    情熱は待ってくれない

    68
    その昔キリスト教がギリシャ哲学に勝利したのは、つまりは荒々しく暴力的なものがスピリチュアルで繊細なものに勝利したということに過ぎない

    105
    「賢い人間は、人が悪いことをしたから罰するのではない、そうすることで今後悪い行いをしないように罰するのだ」

    120
    その信念が人を喜ばせないのなら、それを人は信じない。

    265
    ヨーロッパ人がアジア人よりも優れているのは、我々は自らの信念に理論的になれる能力があるからだ。アジア人には不可能である。彼らは真実と詩の区別だってついていない。

    303
    誰かの意見に反論するとき、実はその意見に反対するのではなく、意見を発するその人のトーンに反対している事が多い。

    335
    我々が近隣の人の気分を伺うのは、その人の気分が何らかの形で私達の秘密を暴くかもしれないと恐れているからだ。

    388
    自分の女が攫われたといって嘆く男は少ない。ほとんどの男は、なぜ誰も自分の女を攫ってくれなかったんだと嘆く。

    472
    政府がその市民の苦しみや辛さに対し成すすべがないとき、宗教が大衆を落ち着かせ忍耐強くさせる。

    494
    多くの人は自分の選ぶ道に頑固になるが、その先の目的地にはこだわっていない。

    499
    おもいやりではなく、共有できる楽しみが友情を生む

    508
    我々は自然に身を任せるのが好きである。自然は我々に対しなんの意見も持たないから。

    523
    愛してくれと要求することは最大の傲慢だ。

    563
    もし過去はすべて憎むべきものと考えることができれば、人は後悔で苦しむことはなくなる。

    589
    朝一番にできる最も素晴らしいこと、それはどうすれば今日一日に少なくとも一人の人を喜ばせることができるかと考えることだ。宗教的な祈りの習慣の代わりにそう考えることできっと多くの人に利益をもたらすことができるだろう。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Human, All Too Human" Friedrich Nietzsche (1878) Review | Surprisingly entertaining

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    人間的な、あまりに人間的な 完全版


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  • 『外套』ニコライ・ゴーゴリ, 1842年 感想 | 人生はフェアではない

    『外套』ニコライ・ゴーゴリ, 1842年 感想 | 人生はフェアではない

    🔽 基本情報 🔽
    The Overcoat
    Nikolai Gogol, 1842
    Шине́ль
    外套
    ニコライ・ゴーゴリ
    112 pages
    2024.10 読了
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    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ロシア(ゴーゴリは現ウクライナ出身)文学をちょっとずつ広げています。
    確かに、ドストエフスキー的なものがところどころに見える。
    人生はフェアではない、悲劇なのに滑稽で悲しい笑劇。
    官僚主義に人生を左右される人生。

    代表作「外套」、下級役人の主人公が節約してやっと買ったコート、それが盗まれる。
    たったそれだけと言えばそれだけかもしれない、けれど必要以上にストーリーや感情の揺れを抑えて抑えて描くことで、彼の感じているであろうその揺れを読者は全身で感じることができる。
    どの国でどの時代どの社会で生きていようが、それは行場のない普遍的な怒りと絶望。

    滑稽で信じられない、なのに普遍的とは。
    ロシア文学は底なし沼。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The Overcoat" Nikolai Gogol (1842) Review | Life is unfair
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  • 『吸血鬼ドラキュラ』ブラム・ストーカー, 1897年 感想 | 恐怖が訪れ女が男と同じ位置に立つ

    『吸血鬼ドラキュラ』ブラム・ストーカー, 1897年 感想 | 恐怖が訪れ女が男と同じ位置に立つ

    🔽 基本情報 🔽
    Dracula
    Bram Stoker, 1897
    吸血鬼ドラキュラ
    ブラム・ストーカー
    352 pages
    2025.08 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ドラキュラを知らない人はいない。
    映画も小説も知らなくても、ドラキュラ伯爵は子どもでも知ってる。

    その原作は実は登場人物の手紙や日記を使ってストーリーを進めてるというのは知らなかった。だからリアリティがあって当時からずっと人気なんだろう。

    意外だったのは、正義の味方の男たちが悪いやつを追いかけるというハリウッド映画並みのストレートな感じだったこと。
    もっと意外だったのは、なんだかんだ言って若き主婦ミナが被害者になりながらも結局はその頭の良さで男たちを勝利に導くという流れ。

    きちんと読んでいくと、ストーリーはかなり性的で、セクシャルでありバイセクシャルである。
    ミナを襲いつつも自分の胸から流れる血を飲ませたり、ミナの夫で最初の被害者のジョナサンをも再度襲おうとする。

    街に恐怖が訪れ、その結果女が知識や性に目覚め男と同じ位置に立つ。
    ドラキュラによって、じゃないけどストーリー展開として。
    例えばドラキュラの城にいるジョナサンを誘惑する女吸血鬼達は「女らしく」なく、彼女らに望んで誘惑されるジョナサンは「男らしく」ない。
    賢いミナも「女らしく」ない。
    だからこそ、男たちはグルになって恐怖の根源であるドラキュラを倒しにいく。そういう見方もある。

    さらには当時のロンドンの社会を軽く風刺していたり、人種差別や精神病患者など、色々と詰め込んでいる。
    でも間違いなく、この古典中の古典である「ドラキュラ」は女性の立ち位置という裏のテーマを浮き出している、そこが一番興味深い。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Dracula" Bram Stoker (1897 Review | Unexpected female empowerment
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  • 『地獄の季節』アルチュール•ランボー, 1873年 感想 | 純粋で天才的

    『地獄の季節』アルチュール•ランボー, 1873年 感想 | 純粋で天才的

    🔽 基本情報 🔽
    A season in hell
    Arthur Rimbaud, 1873
    Une saison en enfer
    地獄の季節
    アルチュール•ランボー
    96 pages
    2024年6月 読了
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    今年はたくさん積読していたペンギンクラシックの短いのを読み漁り。

    青年の苦の詩集。
    どっかで見たけど、これはできれば酔っぱらった状態で夜に読むべき詩集だそうで、地中海の青い空のしたで読んでも場違いな感じ。

    自己破滅型の男である恋人との旅行から帰ってきて書いたもので、挫折と自己憐憫と欲求不満たっぷり。
    まだ20歳そこそこ、なのにその昔の華やかな幸せを思い、美しくて苦悩に満ちている。
    青年だからこその純粋さと苦しみ、それを書き表すランボーの天才的な才能。
    せめて静かな夜に読むべきだった。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "A season in hell" Arthur Rimbaud (1873) Review | Pure and genius
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    A Season In Hell




  • 『人間的な、あまりに人間的な』より抜粋 フリードリヒ・ニーチェ, 1878年 感想 | 意外にもユーモラス

    『人間的な、あまりに人間的な』より抜粋 フリードリヒ・ニーチェ, 1878年 感想 | 意外にもユーモラス

    🔽 基本情報 🔽
    Aphorisms of love and hate
    (Extract from "Human, All Too Human")
    By Frederick Nietzsche, 1878
    (愛と憎しみに関する格言、「人間的な、あまりに人間的な」より抜粋)
    フリードリヒ・ニーチェ
    55 pages
    2024年5月 読了
    🔽 こんな人、こんなときにおすすめ 🔽
    ニーチェが怖い人、大丈夫、この短いのなら私でも読めた。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ペンギン・クラシックスの80周年の記念のLittle Black Classicsの一つで「人間的な、あまりに人間的な」の抜粋。
    本編も読んでみたいけど、まずはこれで短く読めたのは良かった。
    短いエッセイ、たまには一行だけで人間関係についてぎっしりと詰まっている。復讐心、哀れみ、結婚、愛、憎しみ。そして意外にもユーモアたっぷりで面白い。

    ここに書かれていることは私達が心の何処かで抱きつつも言葉に表せない気持ち。
    「愛は学ぶものであり、憎しみもまた学ぶものである」とか「結婚はうまくいくもの、一緒に住まなければ」「同じ喜びを分かち合えるのが友情だ」とか、重要箇所を選ぼうと思えばこの本すべて蛍光マーカーでいっぱいになる。

    なので、やっぱりがんばって本編を読みます。
    追記、読みました

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    "Aphorisms of love and hate" Frederick Nietzsche (1878) Review | Something we'd all recognise
    本編 人間的な、あまりに人間的な

    
    
    
    
    
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    本編

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    aphorism
    Aphorisms on Love and Hate (Penguin Little Black Classics) (English Edition)




  • 『高慢と偏見』ジェーン•オースティン, 1813年 感想 | お金持ちの青年を散々けなして結局結婚する

    『高慢と偏見』ジェーン•オースティン, 1813年 感想 | お金持ちの青年を散々けなして結局結婚する

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    Pride and Prejudice
    Jane Austen, 1813年
    高慢と偏見
    ジェーン•オースティン
    367 pages
    2025年1月読了

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    高慢と偏見 上 (岩波文庫 赤222-1) [ オースティン,J.(ジェーン) ]
    
    
    
    
    
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    古典中の古典。超クラシック。ストーリーはすでによく知られているけど、会話に滲み出るこのユーモアが「もっとも愛されている本」に数えられる理由。

    典型的なイングランド、英国。ライフスタイルもユーモアも。登場人物は皆生き生きとしていて、ストーリーはシンプルなのに次が気になって仕方がない。どの国のどの境遇の人をも魅了する物語だけど、もう王道を突っ走りすぎて、これに感化されていないラブストーリーを見つけることの方が難しいかも。

    いつかちゃんと映画も見ないと
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    English review
    "Pride and Prejudice" Jane Austen (1813) Review | How to humiliate a rich guy and marry him
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    高慢と偏見 上 (岩波文庫 赤222-1) [ オースティン,J.(ジェーン) ]


    高慢と偏見 下 (岩波文庫 赤222-2) [ オースティン,J.(ジェーン) ]


    Pride and Prejudice PRIDE & PREJUDICE REV/E (Penguin Classics) [ Jane Austen ]

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    高慢と偏見 (中公文庫)


    Pride and Prejudice, Annotated (Penguin Classics) (English Edition)