「或る「小倉日記」伝」松本清張 / “The Legend of the Kokura-Diary” Seicho Matsumoto, 1952>>

🔽 基本情報 🔽
或る「小倉日記」伝
松本清張, 1952
396 pages
2023.07 読了
🔽🔽 読書記録 🔽🔽

やっと読んだ、芥川賞受賞の短編集。
これ以降は当時朝日新聞勤務であった松本清張は小説に専念するようになったそう。
彼特有の、人間の嫌なところをうまく描くというスタイル、それが静かに燃えている感じ。

有名な小倉日記では、外見と裏腹に知的で研究熱心な主人公。
でもどうみても障害を持っている見た目では社会が簡単に受け入れない。
他の短編集では、社会的地位の低さによって運命が決められているということ、もしくは結婚相手が凡人であるがゆえに天才肌の女性が徐々に狂っていくということ、もしくは小さな貸しにより弱みを握られると言うこと。
殺人とか事件とか大袈裟なものじゃなく、普通に誰もが経験しうることをテーマにしていて、やっぱり面白い、すごい。

そしていつも、支える人がいるのもストーリーとしてテーマとして興味深い。
全身全霊で息子を想う母、普通の幸せを望む夫、結局は離れざるを得ない恩人、文句をいわずに付き添う愛人、巻き込まれる愛人。
そういうドロドロで劇的で、でも読んでいる誰もが心の底では理解できる人間関係のもつれと絶望感。
さすがです。

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