「インド文化入門」辛島昇, 2020 >>

★★★★☆ インドのことをある程度は知ってから読む本。
古代からその時代その土地で必要とされるラーマ物語ができるように、数あるインドはそれぞれが存在しつつ、なおかつひとつのインドというのも存在する。素敵な矛盾。

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インド文化入門
辛島昇 2020
Noboru Terashima
288 pages
2024年4月 読了

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2000年に放送大学の映像のお供のテキストとして書かれたものの文庫化。
入門と言いつつ実は超入門書ではないし、テーマごとなのでインドのことをある程度は知っておかないと話についていけない。

歴史、逸話、言語、宗教、映画、タゴール、カースト制、女性の二極化、ガンジー。
厳しさに包まれたその歴史、そこから生まれた古く豊かで複雑に入り込んだ文化、保守的な社会。

でも彼の伝えたいことは、最初の章にしっかりと書いてある。
それは、インドが誇るラーマ物語の存在に象徴される。
時代や土地が変わるにつれラーマ物語も少しずつ姿を変え、その土地で必要とされるラーマ物語ができる。
同じようにそれぞれが存在しつつ、なおかつひとつのインドがある。

いや、かつてはあった。
20年たったいま、インドはどこへ向かうのか。




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インド文化入門 (ちくま学芸文庫)

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著:辛島 昇
ISBN:9784480510259
出版社:筑摩書房
判型:文庫
ページ数:288ページ



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