「モンスター」 百田尚樹, 2012 >>

★★★☆☆ 過去の屈辱を忘れられず一生を振ってまで愛に復讐に命も金も体も使い尽くす。いわゆるmale gaze、女はモノ。女性を徹底的に見下すという意思がストーリーの裏側でしっかり根付いているので、もう少し面白くなれないままで残念
🔽 基本情報 🔽
モンスター
百田尚樹 2012
Naoki Hyakuta
397 pages
2024.09
🔽🔽 読書記録 🔽🔽
女は怖い。
いくつもの顔を持ち、過去の屈辱を忘れられず一生を振ってまで愛にまたは復讐に命も金も体も使い尽くす。
醜い女の子が整形で美貌を手に入れるその他だひとつの目標は学生時代の憧れの人を振り向かせること。
結果がどうあれ、彼女は幸せだった。

さて、どうしても腑に落ちないのは、ストーリーがショッキングだからじゃない。
それはカモフラージュ。
女を主人公としつつ、gazeまたはregard(ルガール、視点)が結局は男性視線、男性のまなざしであるというのが腑に落ちないんです。
映画学では「映画において女性が男性の欲望の対象として描かれる男性中心的な視点やその表現」といわれるけど、ここでも主人公はモノであり所詮は男が書いた男のためのモノなんですね。
ちなみにこの系統のストーリー、女性キャラクターはほぼ全てにおいて最後に罰せられます。
もし同じ物語を女性が書いていたら(もしくは男尊女卑でない作家が書いていたら)、ほぼ間違いなく主人公はエンディングで高笑いしてます。


(以下少しネタバレ)
女性を徹底的に見下すという意思がストーリーの裏側でしっかり根付いているので、もう少しグルグルどろどろと面白くなれるはずが、結局浅めになり、結局は男視線でしかなく、最後は典型的に女が罰せられるという普通の終わりかた。

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