『螢川 泥の河』 宮本輝, 1977 感想 | 底辺でも強く生きる

hotaru gawa doro no kawa
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螢川・泥の川
宮本輝 1977年
208 pages
読了=2025年1月
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螢川・泥の河 (新潮文庫 みー12-9 新潮文庫) [ 宮本 輝 ]


🔽🔽読書記録🔽🔽
泥の河は太宰治賞、螢川は芥川賞。
泥の河は戦後の大阪でのを描く。質素な生活をする少年の、泥の川に浮かぶ船で生活する姉と弟と、身体を売って生活をしのぐ彼らの母との短い思い出。
貧しいということ、戦後を生きるということ、底辺でも強く生きるということ、その中にも潜む淡い正直な大人への目覚め。ドラマチックじゃないけど心にすんっと入ってくる。

螢川はそれより少し上の思春期の少年時代。はっきりと性に目覚めた主人公、羽振りがよかった事業に失敗した高年の父への嫌悪感に平行するかのように同じ女の子を好きな友人への嫉妬というか一目おいてしまう感じのなかで、ふとどちらも失ってしまう。そんなときに出会うごちゃごちゃとしたあの頃の人情を胸に、初恋の子と見る蛍の群れ、そしてラストシーンのビジュアル。
いろんな感情が積み重なり、最後に花開くという感じ。
なにが際立っているかというとその情景の描写。まるでその情景を一緒に体感しているような一体感を産み出す文章。だから読者もなんだか懐かしいような気持ちになる。
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English review
"Hotarugawa, Doro no Kawa" Teru Miyamoto (1977) Review | To live in post war Japan



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