カテゴリー: 1910-1919

  • 『審判』 フランツ・カフカ, 1914年 レビュー | 理不尽、屈辱、抵抗

    『審判』 フランツ・カフカ, 1914年 レビュー | 理不尽、屈辱、抵抗



    審判
    フランツ・カフカ, 1914
    The Trial
    Franz Kafka
    Der Prozess
    394 ページ
    2020.05 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ カフカの描く不条理の世界
    ✔ 途中が断片的な未完の作品
    ✔ なぜ逮捕されたのか分からないままの主人公

    ★★★★☆ 理不尽、屈辱、抵抗、カフカの世界。なんの罪に問われているかもわからず、セレモニアルでない呆気ないのあとに残るものは恥辱のみ。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    理不尽、屈辱、抵抗、カフカの世界。

    「変身」は学生時代に読んだきりで、ああこういう感じだったと思い出す。
    突然逮捕される、または突然虫になる。
    周りの人間の侮辱に似た言動を堪えて過ごし結局は野垂れ死に。

    真面目な男である主人公はロジカルでない事や物へ理解に苦しむも、結局どこに裁判所があるのかも、誰が助けてくれるのかも、そして読者は彼がなんの罪に問われているかもわからないまま、最もセレモニアルでない形の呆気ない死、その死のあとに残るものは恥辱のみ。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review

    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    審判 (岩波文庫 赤 438-2)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    審判 (岩波文庫 赤438-2) [ カフカ ]
    価格:1,155円(税込、送料無料) (2026/2/4時点)




  • 『刺青・秘密』 谷崎潤一郎, 1910年 レビュー | すでに確立された谷崎文学

    『刺青・秘密』 谷崎潤一郎, 1910年 レビュー | すでに確立された谷崎文学



    刺青・秘密
    谷崎潤一郎, 1910年
    336 ページ
    2020.04 読了
    アマゾンであらすじと詳細を見る


    🔽 本の紹介と一言レビュー 🔽

    ✔ 谷崎潤一郎の処女作
    ✔ エロティシズムとフェティシズム
    ✔ 欲望と悲しさの短編集

    ★★★★★ 谷崎潤一郎の処女作「刺青」、すでにエロティシズム、フェティシズムはテーマとして確立されていて、でも初々しさというか生々しさがある。その美しい世界に潜む欲望の影。

    🔽🔽 読書記録 🔽🔽

    谷崎潤一郎の処女作「刺青」、すでにエロティシズム、フェティシズムはテーマとして確立されていて、でも初々しさというか生々しさがある。

    足の美しさでその女の真の姿を見出し、目覚めさせる。
    さすがとしか言いようがない。

    「秘密」の逢引と悲しさも、「少年」の無邪気で偽りのない暗い欲望も、「二人の稚児」の純粋さも、すべてがつながっている。

    解説にあった永井荷風の言葉にある通り、谷崎が他と違っていたのはその都会的な雰囲気であるわけで。田舎っぽい貧しさなど一切関係ないかのような、お坊ちゃん、お嬢さん、紳士淑女の生きる世界、その美しい世界に潜む欲望の影。
    それが谷崎文学の光。
    🔽 関連ページ 🔽
    English review “The Tattoo” Junichiro Tanizaki (1910) Review | Early Tanizaki
    タグ: 谷崎潤一郎
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●● アマゾン ●●●

    刺青・秘密 (新潮文庫)


    ●●● 楽天 ●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    刺青・秘密 (新潮文庫 たー1-2 新潮文庫) [ 谷崎 潤一郎 ]
    価格:693円(税込、送料無料) (2026/2/1時点)




  • 『日本の精神』ラビンドラナート・タゴール, 1916年 感想 | 軍事国家へ走る日本への警告

    『日本の精神』ラビンドラナート・タゴール, 1916年 感想 | 軍事国家へ走る日本への警告

    🔽 基本情報 🔽
    The Spirit of Japan
    Rabindranath Tagore, 1916
    日本の精神
    ラビンドラナート・タゴール, 1916
    ロビンドロナト・タゴール
    22 ページ
    2023.11 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    タゴールが日本滞在の最後に、1916年に慶應義塾大学で行った講演。
    何度も訪日し、日本の文化や芸術また日常の中にある芸術を愛したインドの詩聖タゴール。
    しかしこの講演は急激に西洋化しナショナリズムへ走り軍事国家へと変化し始めた日本に対する厳しい批判と警告に溢れていた。

    彼の祖国を支配していた大英帝国の醜さを目の当たりにしているタゴールは、誇り高き文化を誇る日本が西洋の猿真似をしている、と強く批判。
    しかし彼の批判、警告は普遍的なものでもある。
    近代化という道は自己を破滅させる、憎しみを他者に押し付けても必ず自分に戻って来る。
    アジア初のノーベル賞を受賞した彼は東洋の力を信じていた。
    東洋の力とは、西洋のような技術的なモノを使う力ではなく、東洋哲学という力、和を愛する力。
    曇りの日でも太陽はずっとそこにあるように、東洋の力は強く輝き続けると。

    日本語では見つけれれなかったけど100年以上前のものだしネットではどこかで読めるかも?
    英語でも難しくはないです。
    短い文章ではあるけれど非常に率直で意味のある一冊。

    (講演だけどエッセイのカテゴリーに)


    🔽 関連ページ 🔽
    English review “The Spirit of Japan” Rabindranath Tagore (1916) Review | Short but meaningful
    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽
    ●●● 楽天 ●●●


    ●●● アマゾン ●●●
    The Spirit of Japan a Lecture (Classic Reprint)


    ⏩️ Amazonプライム★対象のアニメ・映画・ドラマがぜんぶ見放題 ⏪️

  • 『ポリー氏の人生』H.G.ウェルズ, 1910年 感想 | 人生終わらせるつもりが始まった

    『ポリー氏の人生』H.G.ウェルズ, 1910年 感想 | 人生終わらせるつもりが始まった

    🔽 基本情報 🔽
    The History of Mr. Polly
    H. G. Wells, 1910
    Herbert George Wells
    ポリー氏の人生
    H.G.ウェルズ
    アメリカ
    318 pages
    2024.10 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    ミッドライフクライシス、中年の危機、日本語では第二の思春期とも言うんですか。
    まさに人生におけるその数年の葛藤を描いた一冊。
    しかも著者は「SFの父」や「SFの巨人」と呼ばれ、しかも晩年は国際連盟の樹立を提唱したりと幅広く活躍した人物、そこ彼の描く中年の危機のストーリー。

    人生の半ば、多くの人は自分の人生は面白くはない、大したことはないと思う。
    特に大きな選択などもしなくても物事は決まっていき、全部が嫌になる。
    変わりたい、そう思ってももう体力的にも精神的にも疲れていて、もう終わりにしたい…と思ったら!そこで人生がスタートするんです。

    最初の方は読んでいてもダラダラとした感じで当に主人公の人生そのもの。
    でも「もう全部終わりにしたい」からが文章も楽しさやワクワク感が出てきて、いつも観ていた風景にちょっと感動したりそんな些細なことに喜びを感じ、満足感や静かな幸せをきちんと感じ取れるようになる。
    だからそういう面白くない箇所もあっていい。
    人生は先は見えないもので、大概の場合は最後にちゃんと満足できる。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "The History of Mr. Polly" H. G. Wells(1910) Review | Life started late

    前に読んだ中年の危機の本
    “Midlife crisis” Kieran Setiya, 2017 / (中年の危機への哲学的な対応)>>
    🔽 買えるところ 🔽

      ●●●●●楽天●●●●●


    ●●●●●アマゾン●●●●●
     mr polly
    ポリー氏の人生 (エクス・リブリス・クラシックス)



    The History of Mr. Polly (English Edition)


    ⏩️ Amazonプライム★対象のアニメ・映画・ドラマがぜんぶ見放題 ⏪️

  • 『ギタンジャリ』タゴール, 1910 感想 | インドの偉大な詩人の代表作

    『ギタンジャリ』タゴール, 1910 感想 | インドの偉大な詩人の代表作

    🔽 基本情報 🔽
    Gitanjali
    Rabindranath Tagore, 1910
    ギタンジャリ
    ギーターンジャリ
    ラビンドラナート・タゴール
    48 pages
    2024.07 読了
    アマゾンで見る
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    アジア初のノーベル賞受賞のインド人詩人タゴールの有名な「歌のささげもの」。

    詩集なので、訳されるとどうしても本来の美しさはなくなってしまうものだと思う。
    日本語訳のをちらっと見たけど、日本語のほうがしっくりする。
    読むときはできれば解説付きがいい。

    神々に捧げる歌なので、その宗教観を持っていないと実感できないところはあるけれど、翻訳を通じ出てもその美しさに惹かれる。
    神秘な世界というか、普段の生活とは違う空間に連れて行かれるような。
    今度は日本語で読んでみよう。

    ちなみに当時の日本のアーティストとも親交があり何度も訪日するも、日本の国家主義を批判、晩年は日本へは訪れていない。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Gitanjali" Rabindranath Tagore (1910) Review | India's grand poet
    🔽 買えるところ 🔽

      ●●●●●楽天●●●●●


    Gitanjali【電子書籍】[ Rabindranath Tagore ]



    ●●●●●アマゾン●●●●●

    ギタンジャリ 新装版: タゴール詩集 歌のささげもの



    Gitanjali (English Edition)



  • 『デミアン』ヘルマン・ヘッセ, 1919年 感想 | 普遍的な物語

    『デミアン』ヘルマン・ヘッセ, 1919年 感想 | 普遍的な物語

    🔽 ログ 🔽
    Demian
    By Hermann Hesse, 1919
    デミアン
    ヘルマン・ヘッセ
    135 pages
    2024年4月 読了
    アマゾンで見る
    
    
    
    
    
    🔽🔽 読書記録 🔽🔽
    「デミアン」はある少年シンクレールSinclairが友人デミアンを通じて、安全を保証された親元その光りに包まれた生活を離れ、悪意や暗闇を知りおとなになる物語。

    最初からリアルな生活が描かれるんだけど、徐々に決定的なリアル、戦争の中での生活となる。
    でも大丈夫、シンクレールは友情を通じて自分を見つけ出すことができていたから。友情がもたらす影響力、そしてまたその影響下を離れて彼は自分を確立していった。

    子供の頃は善と悪と二手に分かれていただけだった。でもこの世は実はどちらでもあり、そして自分の居場所もその中にある、確実に。

    本としては短いけれど、シンクレールが少年から青年となる成長をじっくりと追っていく。急がない、成長するのに急ぐ必要はない。だからこれは普遍的で出版から100年経っても未だに心を打たれる。

    🔽 関連ページ 🔽
    English review
    "Demian" Hermann Hesse, (1919) Review | Growing up, so universal


    🔽 買えるところ / あらすじ、詳細 🔽

    ●●●●●楽天●●●●●
    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    デミアン (新潮文庫 ヘー1-2 新潮文庫) [ ヘルマン・ヘッセ ]
    価格:605円(税込、送料無料) (2025/10/2時点)


    [商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

    Demian DEMIAN (Perennial Classics) [ Her...
    価格:2,534円(税込、送料無料) (2025/10/2時点)



    ●●●●●アマゾン●●●●●

    デミアン (新潮文庫)
    デミアン (新潮文庫)